出版翻訳と実務翻訳でご活躍のフリーランス翻訳家、依田光江さん Flavor
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<第115回>  全5ページ

依田 光江さん

第115回

20年以上にわたるIT翻訳のキャリアを経て出版翻訳者にサイエンス、スポーツ、ホラー……さまざまなジャンルの作品に挑戦したい 依田 光江さん

Mitsue Yoda
出版と実務をこなすマルチ翻訳者 近年はノンフィクションの訳書を立てつづけに出版

濱野 :本日は、出版と実務の両方の分野でご活躍中の依田光江さんにお越しいただきました。実務系のIT書籍も含めると、現在までに訳書は20冊以上! 最近は『アテンション――「注目」で人を動かす7つの新戦略』(飛鳥新社)や『中国の未来を決める急所はここだ』(ヴィレッジブックス)など、とくにノンフィクション分野の訳書を立てつづけに上梓されています。4月に発売された最新作の『未来化する社会 世界72億人のパラダイムシフトが始まった』(ハーパーコリンズ・ジャパン)がとても好評のようですね。どのような内容の本なのですか?

依田 :第1次オバマ政権下でヒラリー・クリントン国務長官のイノベーション担当上級顧問としてIT面からアメリカ外交を支えたアレック・ロスが、当時の経験をもとに各産業の近未来について論じている本です。ロボット、ゲノム、デジタル通貨、サイバー戦争、ビッグデータなどが大きなテーマとして取り上げられています。全国紙にも書評が掲載されるなど、好評をいただいているようで嬉しいかぎりです。

濱野 :どのような経緯で翻訳を担当されることになったのですか?

依田 :以前からお付き合いのある編集者さんからリーディングの依頼をいただき、そのまま翻訳も担当させていただけることになりました。

濱野 :リーディングの段階から、この本はおもしろいとお感じになったのでしょうか?

依田 :はい! これまでリーディングをさせていただいたたくさんの本のなかでも、とりわけ強くプッシュした本でした。未来についてわくわくさせてくれる全般的な内容はもちろんですが、ロボットについて扱った第1章をはじめとして日本への言及が多いこともあり、日本人読者にも引きの強い作品だと感じていました。

濱野 :ネット上の感想にも書いてあったのですが、『未来化する社会』というタイトルがとても魅力的ですよね。すごくキャッチーで。

依田 :担当編集者さんがお考えになったタイトルなのですが、初めて聞いたときに「これだ!」と思いました。本の内容にもぴったりですし、「未来化」という言葉自体が目新しいので、読者の注目を惹くすばらしいタイトルだと思いました。

濱野 :出版翻訳の話が先行してしまいましたが、依田さんは20年以上も実務翻訳のプロとしてご活躍ですよね。IT関連がご専門とお伺いしましたが、最近はとくにどのようなジャンルの案件を引き受けることが多いのでしょうか?

依田 :いわゆるIT系全般ですが、ビジネスマシンのオペレーティング・システムやプログラミング言語のマニュアル(取扱説明書)など、現場でエンジニアさんに読まれるドキュメントをがんがん訳してきました。最近は、プロジェクト管理の方法論をまとめた手引書や、パワーポイントで作成されたトレーニング用資料などの受注が多いです。

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