【アメリア】Flavor of the Month 25 石井 祥典さん
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Flavor of the Month
<第25回>  全4ページ


仕事で徹夜は絶対にしない 時間に余裕がなければ、いい翻訳はできないから


坂田:現在のお仕事の状況を教えていただけますか?

石井:3月に翻訳者として採用が決まったのがアメリア協力企業のポールトゥウィン株式会社です。ゲームソフトの開発・販売を行う企業が海外市場にゲームを発売したり、逆に海外のタイトルを日本に持ってくる際に翻訳を提供している会社なのですが、僕は主にゲーム制作過程で作成される報告書などの翻訳を行っています。機密保持文書が多いこともあり、在宅よりも会社に出向いて仕事をすることのほうが多いです。今はその仕事が大量にあるので、他の会社からの仕事はあまり受けられない状態です。

坂田:仕事を始めて3カ月目ぐらいですね。希望通りの仕事でしたか?

石井:はい。オンサイトということもあり、とても勉強になります。取引先の会社に出向くこともあり、そこでは当然のことながら一人前の翻訳者としての扱いを受けます。在宅で翻訳作業だけをやるよりも、人間関係が広がりますし、ビジネスマナーも含め勉強になることが多いです。

坂田:翻訳に関してはどうですか?

石井:先輩の翻訳者の方に教わることが多いです。在宅の翻訳者さんの翻訳原稿を校正することもあり、勉強になります。毎日、数限りなく学んでいます。

坂田:在宅で仕事をするフリーの翻訳者の場合は外からの情報が入ってきづらいということがあります。石井さんは大学卒業したてと若いですし、オンサイトの経験はこれからすごく役に立つんじゃないかと思います。

石井:そうですね。オンサイトから仕事を始めてよかったと僕も思っています。それから、量は少ないですが、在宅でも仕事を受けているんです。目黒区の役所関係の書類、区議会の翻訳などもやっています。

坂田:その仕事はどうやって見つけたのですか?

石井:ホームページで募集していたのに応募したんです。

坂田:フリーの場合、複数の仕事をいかにうまくこなしていくか、スケジュール管理も大切な仕事のひとつだと思いますが、石井さんはそのあたりうまくいっていますか?

石井:まだこれまでのところ困った状況にはなっていませんが、スケジュール管理の大変さは感じています。やはり締切がある仕事なので、締切前は精神的に追いつめられますね。

坂田:時間が足りなくて徹夜をしてしまうとか?

石井:いいえ、徹夜は一度もないです。遊びでは徹夜することもありますが、仕事ではしません。だから、休みの日より仕事のある日のほうが健康的な生活をしていますね(笑)。そのへんはポリシーがあって、仕事で徹夜は絶対にしないと決めています。締切に間に合わせなければならない仕事なので、徹夜をするというのは余裕がないということですから、それだと品質の良いものはできないと思うんです。ですから、必ず締切の一日前には出すようにしています。それに、徹夜で仕事をしてしまうと、その翌日に響きますよね。会社員と違って病気やケガでも休めない。フリーで仕事をしている以上、代わりの人がいないので、健康管理が重要だと思っています。それもあって徹夜は絶対にしません。健康管理には十分に気を遣っています。

坂田:そうですね。翻訳作業は、睡眠不足の頭でできる仕事ではないですよね。

石井:一文字間違えただけで大変なことになるかもしれないですからね。仕事はいつも余裕をもってできるように心掛けています。

坂田:石井さんは、例えば受験勉強の時も徹夜はしなかったんですか?

石井:そういうわけではないです。こんなふうに考えるようになったのは大学に入ってからです。スペルミスをしたときに、それはどうすれば防げるかなと考えたんです。原因は注意散漫になっていること。集中力を高めるためにも、ちゃんと睡眠時間をとって、規則正しい生活をしたほうがいいと気付きました。プロの翻訳者としてやっていきたかったので、翻訳の質が良くなることであれば何でもします。プロである限り当然だと思います。

坂田:他にもプロの翻訳者としてのポリシーはありますか?

石井:ストレスをためないということも大事ではないでしょうか。イライラしていると良い翻訳はできないと思うので。あと、妥協をしないこと。

坂田:身体や頭が疲れていると、妥協したくもなってしまいますよね。

石井:疲れていても仕事だと翻訳しなければならないわけですが、なるべく疲れていない状況を保っておきたい。食事にも気を付けています。実家にいるので料理をするわけではないんですが、野菜を食べようとか、塩分をとりすぎないようにしようとか、一応、気にしています。そこまでする必要はないかもしれないんですけど(笑)。

坂田:いやぁ、でも早いに越したことはないですよ。私もそうですが、歳をとって症状が出てきてから食事に気を付けても遅いですからね(苦笑)。

石井:病気にはなりたくないですから。風邪なんかひいたら、翻訳なんてできません。最近は本当に風邪をひいていないです。家族がインフルエンザになったときも、うつりませんでした。とにかくフリーは休めないですから。

坂田:休んでしまったら、別の人に仕事がいってしまうかもしれない。病気は治っても、仕事は戻ってこないかもしれないですからね。そのあたりは、私も見習いたいところです。
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