【アメリア】Flavor of the Month 33 東 尚子さん
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Flavor of the Month
<第33回>  全4ページ


東 尚子さん

第33回
8年間の実力を試したくて 『翻訳トライアスロン』に挑戦 見事総合第1位に輝きました!
  東 尚子さん
Naoko Azuma

10年前に初挑戦、自分の実力を思い知らされました

坂田:今回のゲストは、昨年(2004年)度の『翻訳トライアスロン2004』で総合第1位に輝いた東尚子さんです。東さんは昨年、社内翻訳者として8年間勤めた会社を辞めて、フリーランスの実務翻訳者として再スタートを切ったばかりだったそうです。『翻訳トライアスロン2004』では、得意な〈実務〉分野のみならず、〈映像〉〈出版〉分野でも良い成績を修め、総合第1位を獲得なさいました。今日は、その秘訣を伺いたいと思います。東さん、よろしくお願いいたします。

:こちらこそ、よろしくお願いします。


坂田:さっそくですが、昨年の『翻訳トライアスロン』についてお話をお聞かせください。挑戦したのは昨年がはじめてだったのですか?

:いいえ、『翻訳トライアスロン』には何度か挑戦しています。でも、完走を果たしたのは2度目でした。

坂田:前回、完走したのはいつですか?

:もう10年近く前です。

坂田:すると、会員歴はずいぶんと長いんですね。

:そうですね。実は、最初に就職した会社で希望の部署に配属されず、それなら大学で専攻していた英語を生かして翻訳者として転職したいと考えるようになり、フェロー・アカデミーの通学コースで勉強を始めたんです。それが1995年のことで、同じ頃にアメリア(当時はFMC)にも入会しました。転職を考えたときに翻訳を選んだのは、将来、子どもができたとしても続けられる仕事だと思ったからです。

坂田:その後、希望通りに翻訳者として転職できたのですか?

:はい、おかげさまで、外資系のソフトウエア会社に翻訳者として入ることができました。小さい会社でしたので、翻訳だけをやっていればいいのではなく、ローカライズの最終段階まで担当させられたりもしましたが……。最初に『翻訳トライアスロン』に参加して完走したのは、ちょうど翻訳者になりたての頃でした。

坂田:そのときの成績はいかがでしたか?

:まあ、「こんなものかな」という感じでした。

坂田:ん? それは「そこそこの点数が取れた」ということですか? それとも……。

:提出したときは、自分では全部きちんと訳せていると思って出しているんですが、返ってきた結果はというと、もちろん満点ではありません。おそらく、採点は減点方式だと思うんですが、あとから振り返ると、あそこが減点されたのかなと思い当たるところがあって、「プロの人が採点すると、まだまだこんなレベルなんだな」と思い知らされました。成績上位の方の点数はすごく高いので、自分はまだまだなんだと感じたことを覚えています。

坂田:「翻訳者にはなれたけど、まだまだ勉強が必要だな」と。

:そうですね。

坂田:それ以降、『翻訳トライアスロン』には挑戦しなかったのですか?

:1種目だけ提出したという年はあったのですが、3種目全部というのは……。会社勤めをしていると、時間的に無理なところもあって……。

坂田:仕事をしながら、3カ月続けて課題を提出するというのは、やはり大変なことですか?

:課題の分量はそれほど多くないので、すごく大変というわけではないのですが、自分の専門ではない分野の課題では調べものに時間がかかってしまって……。あの頃は、今のようにインターネットも発達していなかったので、調べものが大変だったんです。結局、自分が「これなら応募してもいいな」と思えるレベルまでもっていけなくて、時間切れになってしまうということが何度かありました。

坂田:応募を前提に翻訳をはじめるんだけれども、1カ月後の締切までに自分で納得のいく訳文が作り上げられなくて、提出できなかったということですね。

:はい。もちろん、読んだ時点で、「これは大変そうだからやめておこう」と最初から諦めてしまったこともありましたが……。

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