【アメリア】Flavor of the Month 36 番 由美子さん
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Flavor of the Month
<第36回>  全5ページ


海外在住で文芸翻訳家を目指す。その足がかりとしてアメリアに入会


坂田:ところで、パリ大学の通訳・翻訳者養成機関とはどのようなところなのですか?

:パリの第三大学に付随する専門の養成機関です。欧州諸国の言語、日本語、中国語等のコースがありますが、仏日科は毎年の開講ではなく特別枠扱いでした。授業は翻訳演習に加え、翻訳論や資料の調査方法、フランス語、言語学、経済入門などの演習・講義があります。

坂田:大学の授業はいかがでしたか?

:大学は毎日が課題とテストに追われる日々で、常に気の抜けない状態でした。でも辛かった分だけ、身についたことも多かったように思います。翻訳理論や資料の調査方法など、翻訳の土台となる知識を学べたのは貴重な経験でした。

坂田:日本では、このような養成機関について聞いたことがないような気がします。日本にもあるのでしょうか?

:日本に同様の機関はないように思います。フランスは多言語が集うEUの参加国なので、そういった場所で必要な人材を養成するために、国立の養成機関が発達しているのだと思います。

坂田:この養成機関を卒業なさった方は、どのような仕事に就くのでしょうか?

:仏日科の同期生たちは、翻訳・通訳者として現地の翻訳会社などで活躍しています。欧州言語が母国語の卒業生は、EU諸機関の翻訳者として働く人が多いようです。



坂田:番さんご自身は、卒業後、パリで何か仕事に就いていたのですか?

:いいえ、特に就職はしませんでした。もともと文芸翻訳の道に進みたかったので、卒業前から、その方向でいろいろと活動をはじめました。

坂田:具体的に、どのようなことをしましたか?

:アメリアに入会したのもその一つです。留学先の学校の卒業を控えた2003年冬に会員になりました。アメリアに関しては以前から興味があり、日本にいたときに資料なども取り寄せていたので、インターネットでもう一度調べて入会しました。そして、「JOB INDEX」の求人に応募したり、アメリアを含めいくつかの翻訳コンテストに参加するなど活動をはじめました。

坂田:翻訳コンテストに参加して、結果はいかがでしたか? 

:まず、あるインターネットサイトで行われているオーディションを受けたのですが、結果はふるいませんでした。ですが、このようなオーディションでは採用された方の訳文と解説が発表されるので、自分のものとつき合わせて勉強するのに役立ったと思います。その後、アメリア新人翻訳家コンテスト第13弾の英日ノンフィクションで優秀賞をいただき、協賛出版社のリーディングスタッフに推薦していただきました。これをきっかけにノミネ会員の資格が得られたので、応募できる仕事が大幅に増えました。
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