【アメリア】Flavor of the Month 36 番 由美子さん
読み物
Flavor of the Month
<第36回>  全5ページ


外国の書店や図書館は宝の山、本好きの友人が貴重な情報源

坂田:海外にいらっしゃると原書情報がたくさん入ってくるので、出版翻訳を目指す方にとっては理想的な環境だと思うのですが、いかがでしょうか?

:おっしゃるとおりですね。書店をのぞくたびに宝の山が積んであるようで嬉しくなります。図書館に行けば過去の良書が山のように見つかりますし、新聞雑誌、テレビ、ラジオなど、多数のメディアから原書情報が得られる点も魅力だと思います。ベストセラーにはその国の流行や話題の人物などと関わりあるものも多いので、現地に住んでいれば売れている理由が分析しやすいといった利点もあります。もっとも日本の出版事情に関しては逆のことが言えるので、意識して情報収集するよう心がけています。

坂田:そうですね。日本の出版事情を得るために、どのようなことをしていますか?

:主にインターネットで調べています。オンライン書店や出版社のサイト、書評誌のウェブ版、ミステリー情報のメルマガなどで情報収集し、チェックしておきたい本はネット書店で日本から取り寄せます。本好きの友人も貴重な情報源です。

坂田:本好きの友人との情報交換はどのように?

:本に関する雑談という感じで、メール、電話、ネットなどで情報交換しています。友人のなかには、翻訳学校の同窓生で現在翻訳を仕事にしている方もいますが、ほとんどは翻訳と直接関係のない昔からの友人知人などです。ネット上のコミュニティで知り合った方もいます。友人からは、新刊本や自分なら見逃してしまいそうなジャンルの作品について感想を聞かせてもらえるのがとてもありがたいです。人となりや趣向を知っている人からの口コミは信頼できますし、こちらからもいろいろ質問できるので書評より参考になることがしばしばです。

坂田:アメリアではWeb上に「出版持込ステーション」を開設して、出版社への持ち込みをサポートしていますが、番さんご自身、今現在、出版社への持ち込みはどのように行っていますか? 

:リーディングなどでお世話になっている編集者さんのところに、おおまかな書籍情報やレジュメを持ち込むという形です。アメリアの「出版持込ステーション」のおかげで、持ち込みのチャンスが広がったなあと感じています。各出版社の企画書募集リストなど、興味深く読ませてもらっています。

坂田:募集リストを読んで役に立つことはありますか?

:企画書募集リストを読むと、各出版社の求める本の傾向がはっきりつかめるので非常に便利だと思います。これまでは既存の出版物から各社の傾向を分析するしか方法がなく、現時点で求められている本がどのようなものかまではつかみきれない状態でしたので。また、募集の文言から現在日本ではどんなものが人気で、どんなものが出版しにくいのかをうかがい知ることができ、参考になります。

坂田:実際に「出版持込ステーション」に企画を寄せていただいたことはありますか?

:今のところまだ応募したことはないのですが、ぜひ挑戦したいと思っています。
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