【アメリア】Flavor of the Month 63 福市恵子さん
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Flavor of the Month
<第63回>  全5ページ

福市恵子さん

第63回
大好きなゲームの翻訳に挑戦!そこから翻訳家への道が、開けていきました
  福市 恵子さん
Keiko Fukuichi


試しに通ってみた翻訳講座で予想以上の好成績

坂田:今回のゲストは、現在、ゲーム翻訳の分野で活躍中の福市恵子さんです。大学3年生のときに、就活するか、それとも翻訳家を目指して勉強するか悩んだ結果、就職はせずに翻訳家を目指す道を選んだという福市さん。勉強を始めてから仕事を得られるまでの道のり、そして現在携わっているゲーム翻訳について、お話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

福市:こちらこそ、よろしくお願いします。

坂田:大学3年生のときにフェロー・アカデミーの講座に通い始めたということですが、きっかけは何だったのですか?

福市:まわりの友人たちが就職活動をし始めて、私も最初は真面目に就活をするつもりでした。でも就職氷河期で、会社もどんどん倒産しているし、就職したとしてもこの先ずっと会社のために尽くしていくような、そんな生き方が自分にできるのかなと疑問が湧いてきて……。もともと文章を書くのが好きだし本を読むのも好き、学校の授業では英語だけはずっと成績がよかったので、じゃあ就職せずに翻訳者になるのはどうだろう、という思いが芽生えてきたんです。でも、その時は翻訳というものをまったくしたことがなかったので、一度スクールに通ってみて、自分に翻訳が向いているかどうか確かめようと思いました。

坂田:大学は英語に関する学部だったのですか?

福市:いいえ、大学は法学部政治学科でした。社会学やジャーナリズムの授業が多くて、友達にはジャーナリスト志望の人もいました。私は中高の頃からずっと英語が好きで、高校のときに1年間交換留学でアメリカに行きました。その頃から、将来は英語関係の仕事がしたいという思いがあったので、翻訳が思い浮かんだんだと思います。

坂田:最初はどんな講座を受講したのですか?

福市:初めてだったので、まず「翻訳基礎」という半年の講座を受講しました。学生時代は英語の次に国語が得意だったので、英語と国語の両方と深く関係している翻訳は、自分に合ってるかもしれないと翻訳の勉強を始めてから感じました。半年の講座が終了したときにクラスの最優秀賞に選んでいただいたことで手応えを感じ、よし本格的に勉強して翻訳家を目指そう、という決心がついたので、就活はせずにバイト代を学費につぎ込んで翻訳講座に通い続けました。
 次に受講したのが「文芸翻訳」の講座で、このときも最優秀賞をいただきました。大学卒業後は派遣会社に登録して、派遣社員として働きながら翻訳の勉強を続けました。このような状況だったので少しでも早く仕事に結びつけたいという思いがあり、文芸以外に実務翻訳の講座も受講しました。

坂田:卒業後、派遣社員として働いていたということですが、新卒で派遣というのは珍しくないですか?

福市:今はどうかわかりませんが、10年ほど前の当時はやはり珍しかったようです。登録に出向いたところ、応対してくださった派遣会社の方もびっくりされていました。派遣というと即戦力ですから、会社で働いた経験が重視されます。ただ、「1社だけ新卒でもいいと言っているところがあるのですがどうですか?」と言われて、そこで働けることになりました。

坂田:どのような仕事だったのですか?

福市:メーカーの事務だったのですが、登録時に派遣先の希望を聞かれたとき、できれば英語を使う仕事をしたいと伝えていたので、仕事のひとつとして技術関係の社内向けマニュアルの英訳がありました。翻訳といっても、慣れない英訳で、技術的なこともわからなかったので手探り状態でしたが、まわりの方がチェックをして直してくれたのを見て覚えながら、何とかこなしました。

坂田:仕事をしながら、翻訳の勉強はどのように続けていましたか?

福市:講座に通いながら、アメリアの定例トライアルや新人翻訳家コンテスト(現スペシャルコンテスト)にもできるだけ応募していました。でもなかなか良い成績が出せなくて……。定例トライアルで一度“A”を取って、これでクラウン会員になれるかなと思いましたが、その後が続きませんでした。そのころ私は、クラウン会員になるかコンテストで最優秀賞を取るかしなければ到底仕事は得られないと思っていたので、ひたすら地道に頑張っていました。だから求人に応募するのはまだまだ先のことだと思っていました。
  でも、ある日ふと思い立ってアメリアWebサイトの求人情報を見たところ、ちょうどゲーム翻訳者の募集があったんです。私はゲームが大好きなんです。日頃から親しんでいるゲームの翻訳だったらやってみたいし、今までやったことのない分野だったので興味もあり、応募してみることにしました。

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