【アメリア】Flavor of the Month 87 大久保 雄介さん
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Flavor of the Month
<第87回>  全5ページ

大久保 雄介さん

第87回

「半農半翻訳」を実践中 都会&海外生活の末にたどり着いた理想の田舎暮らし 大久保 雄介さん

yusuke Ohkubo

Uターンで故郷の村へ IT翻訳の傍ら、地域の人たちに農業を教わる日々

濱野 :今回のゲストは、IT翻訳でご活躍中の大久保雄介さんです。昨年のJTF翻訳祭で「ほんやく検定」1級合格者の代表としてスピーチされた際、半農半翻訳を実践されているというエピソードで会場を沸かせたとお聞きしました。現在はどちらで翻訳/農業をやっていらっしゃるんですか?

大久保 :長野県の小川村という人口3,000人ほどの小さな村です。「日本で最も美しい村」にも選ばれた村で、各所から北アルプス連峰を望むことができます。古き良き里山の風景が残る、とてものどかな場所です。

小川村から見える北アルプス連峰

濱野 :人口3,000人ですか? とても小さな村ですね。もともと生まれ育った場所ですか?

大久保 :はい、今でも近くに実家があります。大学卒業後は、しばらく東京の翻訳会社に勤めていたので、いわゆるUターン組というやつです。

濱野 :なるほど。最近はUターンされる方がとても多いようですね。農業のほうはどのような経緯で始められたんですか?

大久保 :「農業」「半農」というと聞こえはいいのですが、自給自足と言ったほうがいいかもしれません。田舎では、それぞれの家で畑を耕して、自分たちで食べる野菜や米を作るのは当たり前のことです。私の実家を含め、昔からまわりもそうだったので、自分としては当たり前のことをやっているだけなんです。最近、「半農半X(エックス)」というライフスタイルが注目されているようで、それに当てはめれば半農半翻訳になるのかな、と。

濱野 :大久保さんへのインタビューが決定したあとに私も調べたのですが、「半農半X」は今かなり注目されているコンセプトのようですね。半農のほうでは、どのようなものを作っているんですか?

自宅の畑で様々な野菜を栽培

大久保 :農業のほうはベテランではないので、親や地域のおじいちゃんおばあちゃんに教わって助けてもらいながら、自分の畑で少しずつ野菜を育てています。そのほかに夏のあいだ3ヵ月は、東京から移住してきた専業農家さんのインゲン収穫のお手伝いをしています。ですので、農業のほうはまだまだ本格的なものではありません。今のところ本業はあくまでも翻訳なので、農業は両立して楽しめる程度にやっています。

濱野 :そういった助け合い、都会にはないことですよね。憧れます。小川村には、大久保さんのように「半農半X」の生活をしている方は多いのですか?

大久保 :最近、小川村やその近隣ではIターンやUターンの方がだいぶ増えてきました。Iターンで移住してくる方はかなり個性的ですよ―有機農家、草木染め、天然酵母パン屋、カレー屋、竹炭職人、元芸人などなど。私をはじめとするUターン組も、そういう新しい人たちを支えようと盛り上がっています。

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