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労働関係 雇用の判例について

日本とアメリカにおける企業文化の違いをもっとも端的に示しているのが雇用の側面だといわれています。日本と異なり厳密な雇用契約書と具体的な職務記述書(Job Description)により社員個人の義務と権利が非常に明確化されているアメリカの雇用のあり方に対して、アメリカに進出する日本企業が戸惑うことも多いでしょう。

1950年代以来激しい公民権運動を展開してきたアメリカでは、1964年に連邦法である公民権法タイトルVIIが成立し、従業員15名以上の雇用者を対象に、人種、皮膚の色、宗教、性別、出身地などの違いによる雇用、解雇、報酬などに関わるあらゆる差別の禁止・撤廃が規定されました。その他、連邦レベル、州レベルで数多くの 雇用平等法が存在しています。

これらの法律を得たアメリカでは、現在も雇用差別訴訟などにより差別との戦いが繰り広げられているわけですが、その中で多くの在米日本企業も被告の立場に立たされています。これは、日本企業の契約や法律に対する意識の甘さやさまざまな偏見に起因するケースが多いといわれていますが、個々の差別事例はそれぞれに多様な問題をはらみ、原則を理解すればそれで処理できるというものでもないようです。

雇用に関する裁判は、個々の企業の問題にとどまらず、人種、性、宗教、障害といっ た普遍的事柄に関わる人権の問題を鋭く提起しているものでもあり、そうした面での多様化が進んでいる日本にとってもきわめて興味深い事例であろうと思われます。