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  「宗教」と「親権」事件 提案者:充田
用語: アメリア翻訳プロジェクト「アメリカの裁判と判例について」解説に関する質問
訳語候補:
説明: 今回の「宗教」と「親権」事件に直接関係ありませんが、この機会に我々が平素大変重宝させて頂いているアメリア判例プロジェクトの解説「アメリカの裁判と判例について」の中で1件質問することをお許し頂きたいと思います。この解説は我々初心者によく理解できるように、すべてが易しく平明に書かれておりますが、これは初心者には一寸難しいと思うところが1カ所あり、一度お伺いすることができればと思っておりました。それはII.「アメリカの裁判とは」の1.「アメリカの裁判の特徴」の最初に出て来る「陪審制」で、第8パラグラフに述べられている事柄です。第7パラグラフから述べられていることは、陪審の評決が必ずしも万能ということではなくて、裁判官が評決と反対の判決を下すこともある(JOML=judgement as a matter of law)と説明されており、そこまではよく解りますが、第8パラグラフの下記ご説明が良く解りません。すなわち、「また、JOMLは陪審の評決が不利である当事者からの申し立てに応答して裁判官が出すことができますが、その当事者は審理に入る前に、サマリージャジメントの申し立てをして却下された場合に限られます」と書かれている部分です。ZZ 上記の意味は、
「当事者が先ずサマリージャジメント(法律審理)の申し立てをして却下された場合、つまり法律審理の範囲では当事者にそれ以上訴追の余地のないことが確定した場合に限って、
事実審理の結果である陪審評決に対して、当該当事者が裁判所に評決の不利不当性を主張できる、そして裁判官が事実審理のレベルで評決を覆すことがあり得る」と諒解してよろしいでしょうか?よく解っていない人間の質問は、どうしても解りにくい表現の質問になってしまってまことに恐縮ですが、ご教授頂ければありがとうございます。

 アメリア翻訳プロジェクト「アメリカの裁判と判例について」解説に関する質問 吉本 2004/09/06 18:30:16
本来、サマリージャッジメントの申立は、事実問題において純粋の争点がない場合に法律問題だけに関して判決を求める行為であり、もし事実審理の前に事実問題に純粋の争点がないと“判断される”ならば裁判官はサマリージャッジメントを与えるのが筋です。他方、この段階において争点がないと“判断できない”ならば裁判官はサマリージャッジメントの申立を却下して事実審理に移行しますが、これによって法律問題に関して何らかの決着がついたわけではありません。

そして事実審理において陪審の下した判断が証拠から考えて法的に間違っていると裁判官が判断すれば、陪審の評決に反するJMOLが与えられることになります。たとえば、契約違反に関する原告の訴えを陪審が認めて被告に対し一定の損害賠償を支払えという評決を下した場合、もし裁判官が証拠から判断して契約違反を認めつつも損害との因果関係を認めるべきではないと考えれば、その損害賠償支払いの評決に反する判決を下すことになるでしょう。

すでにサマリージャッジメントの申立をしている当事者に限定してJMOLを与えるというのは、当該当事者の主張に一貫性を要求するからではないでしょうか。