実務翻訳を経て今は映像翻訳を目指す、徳政みづきさん Flavor
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Flavor of the Month
<第106回>  全5ページ
ファッション業界の華やかさが苦手で、翻訳が向いていることを認識。「私は地味に影で支えていたいタイプなんです」

岡田 :憧れだった帽子ブランドの会社で働き始め、社内翻訳者としてファッション業界に足を踏み入れた徳政さん。ファッションの世界は、さぞや華やかなことと思います。

徳政 :華やかですよ〜。特にファッションショーがすごいですね。会社の商品が登場するファッションショーによく出かけましたが、モデルさんたちがとにかく美しくて……。ファッションウィーク中だったりすると、皆さんとってもおしゃれに着飾ってパーティーに出かけたりもします。

岡田 :テレビや雑誌などでしか見たことありませんが、キャットウォークをするトップモデルさんたちって、同じ人間じゃないみたいなプロポーションでキラキラ輝いていますよね。ファッションの世界って、いろんな業界の中でももっとも華やかなんじゃないでしょうか。

徳政 :そうですね。でも実は私はその華やかさが苦手で……。皆さん本物のオシャレで社交的なんですが、私は喋り下手で、お酒もダメ。何しろそういう華やかなところが苦手でした。だからパーティーなどで外に出る時は、社交はほぼ上司に任せて、私はただ付いて行くだけ(笑)。刺激になって学ぶことも多いんですけど、私は地味に影で支えていたいタイプなんです。

岡田 :そうだったんですか。なるほど、それは翻訳のお仕事が向いていますね。翻訳はまさに縁の下の力持ちですから。

徳政 :そうですね。そこは仕事を始めるまで自分でも気づかなかったことなんです。いざ翻訳の仕事をするようになって、性格的に自分に合っているなと思うようになりました。コツコツと調べ物をして、外には出ないで済むところがいい。帽子が好きで、いつかデザイナーになりたいと思って入社しましたが、翻訳に出会って自分の進むべき道がわかったような気がしました。しばらくして会社を辞め、映像の翻訳学校に通いながらアクセサリーブランドの代理店で働きました。ディストリビューターとして在庫の管理や商品の発送のスケジュール立てをし、英語のメールやウェブサイト上の商品紹介の翻訳の仕事もしていました。

岡田 :なるほど。ビジネスでの翻訳経験を持っているのに、映像翻訳のクラスに進まれたのはなぜですか?

徳政 :それまで訳していた文書やカタログの翻訳も面白かったんですが、ずっと映画が好きだったので、本格的に翻訳の仕事をするなら映像の世界に進みたいと思ったんです。実はその頃、ちょうど結婚を考えていて、いつか子どもが生まれたら子育てをしながら家で仕事をしたいと思い始めていました。将来的にフリーになることを考え、翻訳学校でしっかり映像翻訳を学ぼうと思い、具体的に字幕や吹き替え翻訳の勉強を始めたのが3年前です。

岡田 :ではアクセサリーの代理店のお店と両立で映像翻訳の勉強を?

徳政 :はい。ずっと両立していました。会社を辞めたのは翻訳学校を卒業する少し前、いよいよ映像翻訳の仕事に力を入れていきたいと思った頃です。そして会社を辞めた少し後に妊娠し、この夏に出産、今に至るという感じです。赤ちゃんが生まれたらいつも一緒にいたいと思っていましたから、今は願いが叶った思いです。

岡田 :今はこんなにかわいい赤ちゃんに恵まれ、念願だった幸せな時間を満喫されているんですね。あ、また笑ってますよ、もうホントにかわいい〜!!

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