在宅翻訳と観光情報発信を両立する阿部美雪さん Flavor
読み物
Flavor of the Month
<第119回>  全5ページ
いつからでもどこからでも実現可能なのがフリーランスの仕事。観光と翻訳の融合、そしてヤングアダルトの文芸翻訳が夢。

岡田 :その後東京を離れ、現在は倉敷で地域おこしのお仕事をしながら、在宅で翻訳の仕事を続けている阿部さん。将来はやはり「観光」と「翻訳」という2つのテーマを融合した仕事を目指しているのですか?

阿部 :そうですね。ゆくゆくは両者がリンクするような仕事ができればいいなと思います。そうすればなんとなくバラバラだったキャリアがそこでつながりますね。それから、いつかは小中学校の子どもたちが読むような児童文学を訳してみたいと思っているんです。私が翻訳という仕事に興味を持った原点でもありますから。

岡田 :ヤングアダルトの文芸作品ですね。阿部さんは子どもの頃に翻訳作品を読むことに目覚めたとおっしゃっていましたからね。

阿部 :はい。いつか私も、昔夢中になって繰り返し読んだような作品を訳してみたいんです。これも、思っているだけではだめですね(笑)。

岡田 :インターネットさえあればどこにいても実現可能ですね。

阿部 :本当にインターネットのおかげで、いつでもどこからでも仕事ができることを実感しています。打ち合わせが必要な時も、Skypeで話すことができますし。翻訳仲間との勉強会も、東京を離れた今もSkypeを通じて参加させてもらっています。勉強会後の食事会には参加できないし、直接会えないのは残念ですが、隔絶感はそうありません。フレキシブルなワークスタイルを貫けるのは、フリー翻訳者の大きなメリットだと思います。

岡田 :フリーランスには定年もありませんからね。

阿部 :そうですね。年齢制限やいろんな制約もありませんから。私も翻訳を始めたのは遅かったですし……。その気になりさえすれば、どこからでもいつからでも実現可能なんだと思うようになりました。時間の融通がきく分、管理も大変ですけどね(笑)。

倉敷の美観地区。毎朝ここを自転車で抜けて通勤しているそう。

岡田 :今は地方からクリエイティブな仕事やアイディアを発信するスタイルがとても注目されていますよね。コンクリートジャングルでなく、海や緑を感じながら仕事ができるし、効率的にリフレッシュしながら仕事に集中できそうです。阿部さん、最後に翻訳を目指している皆さんにメッセージをお願いします。

阿部 :私は子どもの頃、外国の物語を読むことが大好きで、そこから漠然と翻訳という仕事に興味を持つようになりました。その割にスタートは遅かったですし、いろんな回り道もしました。いざ翻訳の勉強を始めてみると、奥が深すぎて自信をなくすことも少なからずあったり……。それでも「翻訳をしたい」という強い気持ちを持ち続けて踏み出したことで、道が開けたと実感しています。そして少しずつですがお仕事の幅も広がっているので、これからもやってみたいことにはどんどん挑戦していきたいと思います。皆さんも道を外れることを恐れず(笑)踏み出してください。

岡田 :阿部さん、これからも倉敷での生活を満喫しながら、観光、翻訳の世界で羽ばたいていってください。今日はありがとうございました。

■新しい世界へ踏み出す勇気とバイタリティーに富み、自由なワークスタイルを謳歌する阿部さん。優しく温かなお人柄は観光業界で培った「おもてなし」を知り尽くしているからこそ。これからは倉敷からたくさんの情報を発信されること思います。益々のご活躍が楽しみです!

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