【アメリア】Flavor of the Month 28 李 芳さん
読み物
Flavor of the Month
<第28回>  全6ページ


何かに導かれるように、住宅翻訳者として再スタート


坂田:会社を辞めてどうしようと?

:辞めようと決めてからは、インターネットで仕事をいろいろと探していました。ちょうど日本語で書かれたエッセー集を中国と台湾で出版するのに翻訳者を募集しているのを見つけて。そのトライアルを受けたら、合格したんです。日本での書名は『妻をめとらば韓国人!?』です。この本の中国語訳をすることになりました。

坂田:これをきっかけに、在宅で翻訳をする仕事を始められたわけですね。でも“韓国人”なのに中国語に翻訳ですか?

:著者は中国語がとてもうまく、よく中国にも行っている方です。中国の友人がその本を読みたいと言ったことと、それから、今は中国に進出している韓国人もたくさんいるので、中国人に韓国人のことを知ってもらいたいという思いから、この本を中国語に翻訳しようと決めたそうです。もう1冊、『友をえらばば中国人!?』という本も同時に中国語に翻訳・出版されました。同時進行でしたので、別の方が翻訳しましたが。

坂田:その後も順調に翻訳の仕事は見つかりましたか?

:書籍の翻訳が2カ月ほどかかりました。その後、前の会社のディレクターから、「中国に留学することになったので、むこうで自分の仕事を紹介するために、制作した番組に中国語の字幕を付けてほしい」と頼まれて、その仕事をしました。

坂田:フリーの翻訳者としての滑り出しは上々だったようですね。

:はい。何かに導かれるように在宅の翻訳の仕事に入っていきました。そして、これが自分が楽しみながらできる仕事だなって思いました。もちろん、会社に勤めていたときもすごく勉強になったんですよ。いろんな分野のものと接することができ、またいろんな人と出会うことができて……。

坂田:日本文化を学びたいとおっしゃっていましたが、まさに翻訳を通して日本の文化を学び、伝える仕事をするようになっていったようですね。

:そうですね。まさに文化の架け橋的な仕事ですね。

坂田:では、翻訳や通訳を本格的に仕事として考え始めたのは、この頃ですか?

:そうですね。その後、知り合いの紹介で、今度は会計ソフトのマニュアルを翻訳することになりましたが、その仕事は今も続いています。そういう繋がりが少しずつ広がっていきました。

坂田:文芸作品から実務系翻訳まで、幅広く仕事が広がっていきましたね。

 
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