【アメリア】Flavor of the Month 52 岩木 貴子さん
読み物
Flavor of the Month
<第52回>  全5ページ


プロフィール文では思いっきり自分を売り込むべし!

坂田:趣味が豊富だと伺っているのですが。

岩木:プロフィール文のことですね。本当の趣味は読書と映画と音楽ぐらいなんですが、下心がありまして……。プロフィール検索で引っかかりやすいように、自分の好きなことをすべて書いてみました。でも、まったくの嘘ではなくて、実際にロッククライミングもやっていますし、合気道は大学時代に部活でやっていました。あとガーデニングは引っ越してできなくなってしまったんですが、以前はやっていましたし、お料理も好きなんですよ、本当に!

坂田:プロフィール検索経由でお仕事の依頼を受けたことはありますか?

岩木:趣味ではないのですが、最初の大学の卒論が古英語で、また留学中に古ノルド語を勉強していたのですが、それが目に留まってリーディングのお話がきたことがあります。

坂田:現在、長野在住の岩木さんですが、地方在住でもコンスタントにお仕事を受注する秘訣はあるでしょうか?

岩木:秘訣と言えるかどうかわかりませんが、アメリアのWebサイトから応募するときは、プロフィール文の他に自分で書き込めるスペースがあるので、その時は日本人の美徳を忘れて、ひたすら売り込むように心がけています。恥ずかしいと思わずに、誇大広告にならない程度に、思いっきり売り込もうと思っています。

坂田:プロフィール文では、書き手が遠慮して書いたとしても、それが美徳としては伝わらないですよね。言いたいことは、しっかり書かないと。

岩木:仕事の経験がないときがいちばん難しいと思うのですが、その時も私は恥ずかしいくらいガツガツしてました。「何でもやります!」「やる気、200%!」ぐらいの勢いでした(笑)。

坂田:翻訳力同様、やる気もアピールするわけですね。

岩木:それから、文芸の方は、地方在住では最初の仕事を得るのが難しかったです。やはり人との付き合いが大事だなと実感しています。それに気づいたときから、どこにでも顔を出すように心がけています。通信講座のスクーリングや翻訳関係のパーティ、何でもかまいません。きっかけがあれば、たとえ年に1回でもいいので、出かけて行く方がいいと思います。実力のないうちはネットワーキングをしようとしてもかえってマイナスになるだけだという考え方もあります。確かに、恥と冷や汗をかくだけに終わることもあるのですが、でも失敗を恐れて縮こまっていては何も始まらないと私は思っています。チャンスはどこに転がっているかわかりませんから。

坂田:岩木さんの場合は、スクーリングに参加したことが人との交流を始めるきっかけでしたね。

岩木:通信講座はためになりましたが、やはりどこかで生身の人間と知り合う必要があると思うんです。実は私の場合、最初タイムリミットがあったんです。夫の仕事の都合で、日本には最長でも3年しかいられないはずだったんです。その間になんとか翻訳者としてやっていけるように土台を築かなければと焦っていました。あの頃はとにかくがむしゃらで、通信講座は複数の同時受講が当たり前でしたし、何にでも参加していました。通学講座をかけもちしたこともあります。毎年、「まだ何も成果は出ないままだ。あともう1年日本にいられるだろうか」と戦々恐々としていました。でも、結局まだ日本にいるんですけれどね(笑)。

坂田:翻訳者になりたくて、でも地方在住で翻訳学校もないし、なりかたもわからないという、数年前の岩木さんのような方は大勢いらっしゃると思います。

岩木:どうしてもなりたいんだと、がむしゃらになってやっていれば、道は開けると思います。一所懸命になれば、人間いろいろと力も出ますし。これもセルフヘルプの本で読んだのですが、夢を口に出して言うことが大事だと書いてありました。会う人、会う人に、私は翻訳家になりたいと言っていると、結構情報が集まってくるものです。もちろん、雑誌を読んだり、インターネットで調べたりして、自分で情報収集することも必要ですね。それで頑張っていけば、いつかきっときっかけが訪れると思います。夢は誰かがかなえてくれるものではないので、受身では駄目です。でも思い切って行動を起こせば、意外に道は開けてくるものだと思います。自分で行動を起こさなければ何も変わらないけれども、逆に言えば、自分の人生は自分次第なのだということを、ここ10年で学びました。まだ成功には程遠い人間がなんだかえらそうですが、わたしのささやかな人生経験で得た教訓です。

坂田:実際に実践した岩木さんの言葉ですから、心強いですね。本日はありがとうございました。

 
    とても明るくて、バイタリティ溢れる岩木さん。どんな状況でも、自分の目標に向かって頑張れる強さを感じました。遠慮をせずにできる限り自分をアピールする、というプロフィール文の書き方は、岩木さんの真の姿をそのまま伝えているのだと、実際にお会いして、お話を伺って、そう思いました。今後もプロフィール文を通して、たくさんのお仕事の依頼が来るといいですね。
 
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