【アメリア】Flavor of the Month 81 大友 香奈子さん
読み物
Flavor of the Month
<第81回>  全5ページ


「言葉を練って練って、表現を考えるのも楽しいです」 多忙な毎日を乗り越える秘訣は、きっと家族のあたたかさ

岡田 :大友さんがお仕事をしていて充実感を得られるのはどんな時ですか?

大友 :やはり本ができたときは、毎回、達成感を味わっていますね。自分の訳した本が書店に並んでいるのを見るとうれしくなります。翻訳をしているときに楽しいと思うのは、言葉が勝手にどんどん浮かんできて訳せるときでしょうか。

岡田 :わぁ、妖精がおりているときですね(笑)。

大友 :そうそう、軽くハイになっているときです。あとで振り返ると「私こんな言葉思いついたんだ〜」って。ちょっと走りすぎているなっていう部分もありますけどね。あとは、言葉を練って練って、表現を考えるのも楽しいです。

岡田 :それは言葉からうける刺激?

大友 :そうですね、高揚感とか刺激、それは感じますね。まだまだ知らないことが多いなと痛感するし、いつも新しい感じがするんです。

岡田 :最初の頃の作品を振り返って、この10年間の変化や成長を実感されることはありますか?

大友 :スピードは確かに以前よりも少し早くなったような気が……。でもやっぱり今でも時間はかかりますね。1冊に短くても半年はかかるし。ただ「迷い」が少なくなったように思います。言葉選びという点で、決めるのが早くなったというのはあるかもしれません。

岡田 :語彙や表現が増えたということでしょうか?

大友 :そうですね。相変わらず辞書は頻繁に調べますし、仕事の進め方もさほど変わってないかもしれませんが。でも言葉がピピッとくるのが早くなったかな、と思います。

岡田 :ご主人が編集者さんということで、訳の表現などで悩んだときにご相談されたりも?

大友 :困ったり迷ったりしたときは主人に聞くことがあります。難しい言葉の言い回しを聞いたり、ことわざなどを教えてもらったり。私が思いつかないような言葉を引っ張りだしてきてくれるので助かります。私はあとがきを書くのが得意じゃないので、ちょこっと直してもらったりとか(笑)。

岡田 :子育てでもお仕事でも助け合って、ご主人は公私ともに最高のパートナーですね。お子さんたちはそんなご両親を見て育っていますから、本好きになられたのでは?

大友 :家には本がたくさんありますから、読むことは当たり前になっているようです。「なんかおもしろそう」と、書棚から引き出して読んでいますね。特に「読みなさい」と言っているわけではないんですが……。上の子は親の影響か、一時期は「小説家になりたい」と言っていました。でも今はマンガの『ブラックジャック』にはまって、「外科医になりたいって」言ってますけど(笑)。

岡田 :外科医にしても小説家にしても、表現や正確さにおいては親譲りの腕を発揮してくれることと思います!

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