【アメリア】Flavor of the Month 86 小々馬 信介さん
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Flavor of the Month
<第86回>  全5ページ


日本に帰国してフリーランス翻訳家に
地道な営業活動の末にインドネシア語案件が増加

濱野 :現在はフリーランス翻訳者としてご活躍ですが、帰国してすぐにトライアルなどを受け始めたのですか?

小々馬 :最初は前の会社や知り合いの伝手で仕事をもらっていたのですが、それだけではだめだと思い、半年ほどは独学で翻訳の勉強をやり直しました。

濱野 :独学というと、どんなことをされたんですか?

小々馬 :翻訳のHOW TO本を読んだり、翻訳雑誌の誌上トライアルに挑戦したりなどです。勉強して半年くらい経ってから、3、4社のトライアルを受けました。一応すべて合格はいただきましたが、仕事が軌道に乗るまでにはさらにしばらく時間がかかりました。それに仕事が来たとしても英語の案件ばかりで、インドネシア語とマレー語の仕事はほとんど来ませんでした。そこで、ホームページやブログを活用して宣伝したりもしましたね。「インドネシア語とマレー語翻訳やってます」みたいな。

濱野 :そういった地道な営業活動やトライアル受験などを続けていたら、徐々にインドネシア語/マレー語の案件が増えていったということですね。

小々馬 :ええ。2004年にフリーランスになって、5年くらい経ってからインドネシア語の案件が増え始めました。うれしいことに、今では9割くらいがインドネシア語の翻訳です。

濱野 :これで、東京の会社を辞めたときの「インドネシア語で食っていく」という夢も叶ったわけですね。ビジネス系や工業系の案件が多いというお話でしたが、東南アジアならではの案件というのはありますか?

小々馬 :そうですね……日本語の翻訳ではありませんが、イギリス英語からシンガポール英語にローカライズ/リライトする仕事をしたことがあります。

濱野 :そんな仕事があるとは知りませんでした! おもしろそうですね。シンガポール英語って一般的な英語とそれほどちがうものなのですか?

小々馬 :基本的にはイギリス英語と同じなので、ローカライズと言っても、シンガポールであまり使われていない単語や文法を少し修正するくらいです。あと、市場調査アンケートの場合、現地の文化や習慣にあわせて内容を変更したり。ちょっと特殊な仕事ですが。

濱野 :そんなお仕事があるとは。その国の文化に精通していないと、なかなかできない仕事ですよね。ほかに東南アジアならではのオモシロ案件はありますか?

小々馬 :そうですね……NHKのドキュメンタリーの翻訳など映像翻訳の仕事もあります。最近だと、やはりJKT48(※AKB48のジャカルタ版)関連でしょうか。メンバーのインタビューの和訳など、いろいろやらせていただきましたが、普段とはちがう経験だったので楽しかったですね。

濱野 :おぉ〜。実務翻訳だけではなく、ドキュメンタリーからエンタテインメントまで、まさにジャンルの垣根を越えてご活躍ですね。

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