【アメリア】Flavor of the Month 87 大久保 雄介さん
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Flavor of the Month
<第87回>  全5ページ


都会志向だった大学時代 卒業後、知識ゼロからIT翻訳の世界へ

濱野 :やはり私がいちばん気になるのは、東京の翻訳会社にお勤めだった大久保さんがなぜ半農半翻訳を目指すことになったのかということです。まず、上京されたのはいつのことですか?

大久保 :大学までは長野だったのですが、その頃は刺激が少ない田舎暮らしが嫌いで、都会志向だったんです。それで卒業後は、東京にあるソフトウェア開発会社の翻訳部門に新卒で就職しました。後に分社して、IT系の翻訳会社「株式会社プロシステムエルオーシー」となる会社です。

濱野 :おぉ、当時は都会志向だったとは。それがどのように変化していくのか、経緯をお聞きするのが楽しみです。IT系の企業に就職を決めたというのは、ITにもともと興味をお持ちだったのでしょうか?

大久保 :いいえ。もともとは英語が好きで、大学の専攻も英語学でした。「英語を使う仕事」を目指して就職活動をしていたのですが、目標が漠然としすぎていて、なかなかうまく行きませんでした。そこで、もう少し的を絞ってみることにしたんです。その過程でいくつかキーワードが浮かび上がってきて、そのひとつが「翻訳」だったというわけです。それで、運よく東京の会社の翻訳部門への就職が決まりました。

濱野 :なるほど。大学も文系だったのですね。では、それまでITの知識はお持ちではなかったんですか?

大久保 :まったくのゼロです。内定後、コンピューターの基礎に関する500ページくらいの分厚い本を渡されて、入社までに読んでくるよう言われたときは焦りましたね(笑)。さらに、入社して3ヵ月はみっちり研修です。ソフトウェア開発会社なので、システムエンジニアとして入った同期の新入社員と同じ研修を受け、Visual BasicやJavaなどのプログラミング言語の基礎から学びました。

濱野 :たまたまその会社に入社して、ITに触れたということですね。システムエンジニアと同じレベルの研修を3ヵ月受けたというのは、貴重な経験ですね。

大久保 :それまではまったくの文系だったので、本当に助かったと思っています。会社の研修でITの基礎を養っていなかったら、今の自分はないわけですから。

濱野 :3ヵ月の研修でITの基礎知識を学んだあとは、どのような業務に携わったのですか?

大久保 :初めは見習い翻訳者として、社内でIT翻訳に携わりました。お客様に出せるレベルの翻訳ができるようになったのは、3年ぐらい経ってからでしょうか。4年目からはプロジェクト・リーダーになって、今度はチェックする側にまわりました。翻訳者が訳したものをレビューして、お客様に最後に提出するという立場です。その頃から、翻訳業務以外に、顧客との交渉や見積書作成、営業などの業務も担当するようになりました。

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