【アメリア】Flavor of the Month 87 大久保 雄介さん
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Flavor of the Month
<第87回>  全5ページ


帰国して始めた翻訳&農業の両立 翻訳も着実にスキルアップ

濱野 :ワーキング・ホリデーから帰国して長野に戻り、ご実家のある村に移って翻訳の仕事を再開されたということですね。2年のブランクがありますが、改めてトライアルなどを受けたのでしょうか?

大久保 :運のいいことに、2年前に取引のあった会社からすぐにお仕事をいただけることになりました。もちろん、ほかにも積極的にトライアルや検定を受けました。2012年末に「ITソフトウェア翻訳士認定試験」に合格して、その半年後くらいに「ほんやく検定」の1級に合格して、少しずつ取引する会社が増えていきました。

濱野 :2年前に取引があった会社と縁が繋がったというのは、大久保さんの実力と人柄あってのことでしょうね。ところで、トライアル合格が仕事に直結するのはわかるのですが、検定試験のほうも仕事に影響があるものなのでしょうか?

春から秋は、翻訳の合間に農作業

大久保 :ええ、かなり影響は大きいと思います。翻訳祭で「ほんやく検定」合格者代表として挨拶させていただいたことも影響していると思いますが、検定合格後はかなり多くの引き合いをいただくようになりました。

濱野 :なるほど、検定が営業のツールにもなるということですね。実務翻訳を目指す方は注目ですね。翻訳のお仕事は順調のようですが、ITのどのような分野が中心ですか?

大久保 :いちばん多いのがマニュアル翻訳です。マニュアルと言っても、ソフトウェアのヘルプもあれば、管理者ガイド、ユーザーズガイド、開発者向けリファレンスなど多岐にわたります。ほかにもマーケティング資料、社内向けトレーニング資料、コラム記事などさまざまです。いただいたお話は、できるかぎり対応させていただくようにしています。

濱野 :ただ、翻訳のお仕事が増えると農業との両立が大変になりそうですが……

自宅の畑で採れた野菜

大久保 :忙しさは季節によって変わりますね。冬は農業をやっていないので翻訳に集中します。春と秋は、自分の畑の種まき、植えつけ、収穫など農作業が必要になるたびに、翻訳の合間に時間を見つけて行ないます。いちばん忙しいのは近隣の農家の収穫も手伝う夏で、そのあいだは翻訳に割く時間を1日6時間程度と決めています。普段のように8時間やると翻訳だけで終わってしまいますから。翻訳会社さんにも農業のことを事前にお伝えして、1日1,500ワードまでお引き受けするようにしています。

濱野 :先方に対応できる量をきちんと伝えてあれば安心ですね。いちばん忙しい夏のあいだは、1日のサイクルはどうなりますか?

大久保 :起きるのは、日が昇るか昇らないかくらいの4時半頃です。日が昇ってきたら収穫などの農作業をして、7時くらいに帰宅。シャワーを浴びて、朝食を食べるとだいたい8時になります。それから翻訳を13時くらいまでやります。それで5時間は過ぎてしまいますよね。朝から体と頭をフル起動していると、だいたいそのあたりで1回リセットが必要になるので、午後は2時間ほど昼寝をします(笑)。夕方にまた翻訳の残りを1〜2時間やって、夕飯を食べて、10時頃に寝るという具合です。

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