【アメリア】Flavor of the Month 96 今井 聡子さん
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Flavor of the Month
<第96回>  全5ページ
英語は9歳からの米国在住で習得。日英、英日ともにこなすバイリンガル。

岡田 :3社で2件ずつ受けたトライアルにすべて合格したという今井さん。その英語力は9歳から3年間のアメリカ在住で身につけたということですね。

今井 :はい。渡米前は「アメリカ=大草原の小さな家」というイメージしかなくて、大きな平野でドレスを着て馬車に乗るんだと思っていたほど(笑)。だから最初は苦労しましたね。初日の学校で、トイレに行きたくても伝えられず教室を飛び出した覚えがあります。慌てた先生や生徒が何事かと追いかけてくるなか、私はひたすらそこらじゅうのドアを開けまくって……。それが最初の語学の壁でした(笑)。

岡田 :それはたいへん。でもその壁を3年でみごとに打ち破りましたね。

今井 :すぐに友達ができたのがなによりでした。その年ごろは言葉ができなくても遊びを通じて友達がいっぱいできて。お泊まり会や映画に行ったり、お食事会などをしているうちに話せるようになりました。あとはディズニーチャンネルで同じアニメを何回も見ていたのもありますね。

岡田 :帰国後は日本の学校に?

今井 :苦労してようやく現地の子と同じレベルになった頃に帰国したので、日本の学校ではすっかり浦島太郎になってしまいました。三姉妹でしたから日本語は日常的によく話し、日本語の本もよく読んではいましたが、学校生活は違う世界で……。親と相談して、米軍内のアメリカンスクールに転校しました。

岡田 :思春期に壁がありましたね。

今井 :そうですね。一方で絵や工作には語学が必要ないので、いい作品を描いたり作ったりすれば先生や友達にほめてもらえました。モノを作ることで発信できる楽しさは当時学んだことのひとつです。思春期に言葉を巡る壁がいろいろあったためか、いざ職を選ぶときに語学を避けてアート系の道を選んだのかもしれないと、今になって思います。

岡田 :なるほど。現在の今井さんがあるのは、思春期に日米でさまざまなご経験をされたからこそなんですね。アイデンティティーに関わる貴重な体験だったことと思います。ところで今井さんは当時のご経験から日英翻訳もお得意と聞きました。英日も日英も、どちらも同等にこなされるのですか?

今井 :どちらが得意かはまだわからないんですが……。おそらく同じようなレベルなんだろうと思います。

岡田 :ほんもののバイリンガルですね。英語の口語表現などは、日本で育った日本人には難しく感じることも多いですが、今井さんならお手の物、映像翻訳にもってこいの実力です。

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