【アメリア】対談の部屋1-4大切なのは、まわりの環境と家族の協力
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対談の部屋
<第1回>   全5ページ

第1回 「ただいま子育て奮闘中!」
4.大切なのは、まわりの環境と家族の協力

佐藤:以前、通信教育の連絡欄で、「女性は子育てがあるから子供が生まれてしまうと仕事ができなくなる。その点、男性はうらやましい限りです。それでも翻訳は続けられるでしょうか?」といった趣旨の質問をいただいたことがあるんです。そのとき、女性の場合は仕事は育児が始まるまでと割り切る必要があるのかどうか、考えさせられました。


塩冶:ご主人の協力次第でしょう。協力したくでも、できない人も大勢いると思います。ご主人が朝から晩まで会社勤めをしていたら、奥さんのほうに何でもしわ寄せがきちゃって、それで精神的にも負担になるでしょう。

安瀬:まわりの環境にもよりますよね。

塩冶:おじいちゃんやおばあちゃんが近くにいるとか。

安瀬:そうそう。それはホント、すごく羨ましいです。子供が熱を出したから迎えに来てくれと保育園から電話が掛かってくる。でも、あと1時間で原稿を送らなければならない。そんなとき、おじいちゃんやおばあちゃんがいれば、申し訳ないけど迎えに行ってもらえないかと言える。僕のところは、家内の職場に0歳時から預かってくれるシステムがあったんです。今は家から5分の保育園ですが、そこも0歳児から預かってくれる。競争率がすごいんですけどね。そういった環境が大切ですよね。それからパートナーの理解。この二つがないと、すごく難しいと思います。

佐藤:その連絡欄に対しては、確か「意欲があれば可能です。実際、育児と仕事を両立している修了生の先輩方はたくさんいます」というようなことを書いたと思います。でも、女性の立場に立ったときに、全体の何割ぐらいの方が家族の理解と協力を得られるかというのを調べたわけではなかったので、なかなか答えにくかったですが。

安瀬:家庭の事情もあるし、環境もあるし、みんなそれぞれ違いますからね。

佐藤:うちの場合は、家内は翻訳の仕事を続けられなければ、しばらく結婚をする気はなかったみたいです。二人とも当時は同じ翻訳会社に勤めていたのですが、そう公言していました。私も、いっしょに仕事をしていくことに賛成だったので、自然と今のようなスタイルになったという感じです。子供ができたときは、家内は生まれる直前まで仕事をしていましたが、生まれて半年ぐらいは仕事の量をセーブしていました。体力的にも無理ができませんでしたので。私のまわりを見ても、みなさん産んでから1年ぐらいして、仕事に復帰されるようです。ただ、以前ほどの分量や速度は難しいみたいですね。

−−ご主人に協力してもらうためのコツはありますか?

塩冶:なにかをやってもらったときに、心の中では「やってもらって当然」と思っていても「どうもありがとう」と言葉に出して言うことでしょうか。夫婦も長くなるとお互いに遠慮しなくなってしまうでしょう。ほんの一言が大切じゃないかと思います。

安瀬:子供のことに関して、話をすることが大切じゃないかと思います。サラリーマンで、子育ては奥さんに任せきりのご主人でも、話を聞くうちに「ちょっと参加しないとな」と気づいたりすると思うんです。参加したくても、時間的に無理だったり、何をすればいいのかわからなかったり。奥さんのほうから、情報を与えるというか、参加する機会を作るためにも、話をするのが第一歩ではないかと思います。

−−ずばり、子育てと翻訳は両立できますか?

佐藤:それは、はっきりできると思います。24時間子育てをしているわけではなく、必ず空き時間があるじゃないですか。ただ、物理的に仕事ができる絶対量というのは減ります。それをマイナスと見るかどうかですね。マイナスとは見ないで、ゆとりと思えばプラスになる。仕事が減って収入が減ると、生活ができなくなる、イライラする、というのではダメですが、そういうことがなければ両立は可能です。子供のことはあまり心配しなくても、仕事をしていれば、勝手に遊んでいてくれますよ。

安瀬:0歳から3歳か4歳ぐらいまでは、まわりの環境、たとえば保育園があるとか、預かってくれる親戚が近くにいるとか、そういう環境が整っていなければ両立は難しいでしょう。逆に言えば、環境が整えば可能だということです。でも、旦那さんの会社に育児休暇の制度があっても、なかなか実際には取れないのが今の世の中でしょう。みんなもっと休みを取ればいいのにと思います。

塩冶:私も安瀬先生と同じ意見で、家族の協力と環境がポイントだと思います。それから、育児にしても、勉強にしても、はじめからあまり肩肘張らないことが大切だと思います。今はちょっと無理だと思えば休む。100%頑張ろうと思わずに、適当にやろうぐらいの気持ちで。それが私の両立の仕方です。
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