【アメリア】対談の部屋 10-2 世界同時出版に向け、超大作の翻訳に挑む!〜仙名紀&仙名ガールズ奮闘記〜
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対談の部屋
<第10回>  全6ページ
第10回 世界同時出版に向け、超大作の翻訳に挑む! 〜仙名紀&仙名ガールズ奮闘記〜

2.翻訳者に必要なもの、それは翻訳に対する熱意とテーマに対する興味


--下訳者5人は、どのように決まったのですか?

仙名:フェロー・アカデミーで僕のクラスを受講した人のなかから、翻訳に対して熱心で、かつかなりできる方を選んで、一斉メールでお願いしました。

--みなさんの反応はいかがでしたか。

仙名:みなさん、興味をもってくれました。翻訳をする場合、興味がないと絶対にダメです。嫌だと思う本を渋々やっていたのでは、まったく能率が上がりませんから。

宮田:実は、その直前にも先生から別の本の下訳をしないかとお声を掛けていただいたのですが、スケジュールが合わなくてお断りしているんです。次に、この本のお話をいただのですが、私もケリーの本を読んだことがあり、なによりブッシュが大嫌いだったので、先生に「ブッシュだったら寝る時間がなくなってもいいから、やらせてください」ってお願いしました。ブッシュの戦争に対しては納得できないものを感じていて、「世界はこのままじゃいけない!」とずっと思っていました。だから、先生への返信メールのタイトルは「参戦します!」だったんですよ(笑)。

西川:私は先生の講座を受けた後に、出版翻訳に関わる仕事をする機会が増えて、ようやく訳書を出すことができたので、先生にご報告がてら自分の訳書をお送りしたんです。そのタイミングがすごくよかったみたいです。ちょうどこの本の話があったころで、すぐに下訳をしないかというメールをいただきました。すごく嬉しかったです。ブッシュに対してはイラク戦争を見ていて私なりに思うところがあったので、私もぜひ翻訳したいと思いました。

倉田:私も、西川さんと似ているんですが、仙名ゼミを卒業してからしばらくして、自分の訳書が出たのでそれを先生にお送りしたんです。それを機に先生とのやり取りが復活して、それから2回ほど下訳のお話をいただきました。ただ、それは結局ダメになってしまって……。これが3度目の正直でした。翻訳の勉強を続けるうちに、どのジャンルをやっていても英語の翻訳をする以上、アメリカの近現代史を知らないとはじまらないな、と感じていました。ブッシュの好き嫌いは別として、近現代の歴史をまさに俯瞰できるお仕事でしたので、ぜひやりたいと思いました。今回は勉強させていただいて、すごく大きな財産をいただいたと思っています。

上原:私は、このなかではいちばん年下で、経験も浅く、ご迷惑をお掛けして本当に心苦しいんですが……。今年(2004年)の2月まで先生のクラスをとっていて、先生と一緒に翻訳できる機会があれば、飛びつきたいという気持ちをずっと持っていました。でも、結果的には力不足で……。

仙名:上原さんは、入門して早々、幕内で相撲を取っちゃったものだから、転がされて砂だらけになってしまった(笑)。

上原:私は、昼間は会社に勤めているので、翻訳できる時間も限られていて、それに、これだけの分量のものを訳したのも初めてだったので。早く訳さないとと焦ったあまりにいつもと違う取り組み方をしたら、訳文が乱れて、時間も余計に掛かってしまって……。前半はすごく辛かったです。先生のお叱りを受けながら、後半は自分のやりやすいペースに戻したら、少し楽になりました。

仙名:経験が浅いことは、もちろん知っていましたが、それ以上に熱意があったからね。彼女は、「やらせてください、やらせてください!」ってよく言っていた。

庭田:上原さんと同じクラスではないのですが、私も、昨年度、先生のゼミをとっていました。ゼミの終わりごろに先生から「下訳をやってみませんか」と声を掛けていただき、4月にこの本の下訳募集のメールをいただいて。ちょっと行き違いがあったんですが……。

仙名:そうそう、庭田さんはメールを開けなかったんだよ。

庭田:4月末納期の仕事をしていたんですが、ものすごくプレッシャーがあって、メールを読んでいなかったんです。メールを開けたときには、もう遅かった……。もともと現代政治には興味があったのですが、昨年、先生のゼミでヒラリー・クリントンの『リビング・ヒストリー』を翻訳したときにいろいろと調べものをするうちに、「面白いな、こういうのがあったら、またやってみたいな」と思っていました。だから、ブッシュの話はぜひ翻訳したかったんですが。

仙名:返事がないから、ほかの人に決めてしまった。でも、たまたま決まっていた人が事情があってダメになって、それで庭田さんに再度お願いすることになったんです。

庭田:もう見捨てられたと思ったんですけど、お声を掛けていただいて、本当に嬉しかったです。

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