【アメリア】対談の部屋 13-4 マンガ専門の出版社が翻訳出版に新規参入! 翻訳書未経験の編集者とフィクション未経験の翻訳家が二人三脚で歩んだ奮闘記
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第13回 マンガ専門の出版社が翻訳出版に新規参入!翻訳書未経験の編集者とフィクション未経験の翻訳家が二人三脚で歩んだ奮闘記

4.子供の誕生を機に出会った「翻訳」。努力で勝ち得た最初の仕事、フェローで培った人脈もやがて仕事に結びついた

――では、今度は小林さんのことについてお話をお聞かせください。翻訳という仕事に興味をお持ちになったのはいつ頃からですか。

小林:子供の誕生を機に在宅でできる仕事はないかな、と思ったのがきっかけです。調べたら、学校があることがわかったので、フェローのフリーランスコースに入学して、いろんな分野の翻訳に触れました。ネットワークを広げるために、入学とほぼ同時期にアメリアにも入会しました。

佐藤:その後、最初の訳書を出すまではどのように過ごしていたのですか。

小林:入会して1年を過ぎた頃、出版フィクションのノミネ会員(現在のクラウン会員)の資格を取得しました。その頃、育児書の一部を下訳するチャンスをいただいたんです。その後も下訳の仕事をいくつか受けました。初めての訳書『顔の若さを保つ』を出版するきっかけになったのは実用書を得意とする産調出版がノミネ会員を対象にしたトライアルを実施し、それに応募したことでした。トライアルの題材となった書籍は別の方が翻訳することになったのですが、幸運なことに声を掛けていただいたんです。

佐藤:それからは結構トントン拍子だったんですか。

小林:ところが仕事が軌道に乗り始めた矢先、夫の仕事の都合で海外に駐在することになってしまいまして……。結局3年間いましたね。

佐藤:海外に滞在中、翻訳は全くされてなかったのですか。

小林:実は、「Flavor of the Month」の第9回にご登場されている黒田俊也さんを中心とした翻訳勉強会にオンラインで参加していて、そのメンバーと『ハンス・クリスチャン・アンデルセン 哀しき道化』(愛育社)を共訳しました。アンデルセンの伝記なんですけど、2005年が彼の生誕100周年だったのでそれに間に合うように出版しようと、黒田さんを筆頭に皆で頑張った記念すべき作品です。

佐藤:滞在していた国の作品には触れたりしなかったのですか。

小林:いい作品、たくさんあるんでしょうね。でも現地語まではカバーできませんでした(笑)。

佐藤:なるほど。帰国後はどのようにお仕事を続けていかれたのですか。

小林:知人の紹介で編集プロダクションから翻訳の仕事を受注するようになり、その経由で『ドッグトレーニング』(ペットライフ社)など4冊の訳書を出版しました。また、フェローにも復学し、田口俊樹先生のゼミに入会しました。『宇宙旅行ハンドブック』(文藝春秋)は田口先生がご紹介くださったんです。

佐藤:こうやってお話を伺ってみますと、すでに翻訳家として軌道に乗っているようにお見受けしますよ。

小林:いえいえ、フィクションはこのアビー・クーパーが一冊目ですし、まだまだですよ。
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