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  テストコピー裁判 提案者:充田
用語: "dominance"/"thinness" of the copyright
訳語候補:
説明: パート4/ユニット25の中味の解釈が、どうも100%把握できないままで、検討期間が終わってしまいました。(1)冒頭の〔Although the "dominance" was relevant to the "thinness" of the copyright,〕の意味は、「一定分野で支配的地位を占めているということは、当該分野で別箇の著作権を確保できる可能性の薄さと関係あるが」という意味ではないかと思います(ユニット22のサムエルソン教授著作の経済学教科書/ユニット24のETSのteaching materials for "management training programs")。(2) 後続の"in effect the court merely was applying the accepted idea/expression dichotomy in holding that plaintiff could not appropriate for its exclusive use the method of teaching the program."は、〔支配的地位にある原告ですら、プログラム(=アイデア)の教授方法(=表現)の使用を独占できなかった事実を主張することで、当該法廷は承認されているアイデア/表現の二分法を適用しようとしたに過ぎない」という意味ではないかと思いますが、ご叱正を頂ければありがとうございます。

 "dominance"/"thinness" of the copyright 吉本 2003/11/19 15:59:00
(1)についてはその通りですが、(2)についてはやや論理の解釈にずれがあるように思います。

マージ理論に従えば、表現とアイデアが分離不可能の場合、著作権の保護が制限されることがあるわけですが、この場合、当該市場で原告は支配的状態なので、もし表現とアイデアが分離不可能なケースであれば、表現の保護はまさにアイデアの独占を招き、原告の著作権が保護されない可能性があります。しかし、裁判所は表現とアイデアが分離可能だという原則に立ち、原告がそのプログラムの教授法を排他的に使用することができなかったと判示しているわけです。

「原告が教授方法を独占使用ができないのでアイデア使用自由の原則が守られている」というよりも、原告が教授方法を独占使用ができないという判断がアイデア/表現分離可能という判断に基づいているということになると思います。

ですから、ここでマージの理論は適用されていないので、テストコピー裁判の被告側がマージ理論に基づく主張の論拠として持ち出すには不適切であるということになるでしょう。このユニット25の記述がユニット20で述べられている判断を詳述しているという点が重要です。

だいたい次のような論旨になると思います。

この「支配」は著作権保護の「狭さ」と関連性を有するものであったが、裁判所は事実上一般的なアイデア/表現の二分法のみを適用し、原告がそのプログラムの教授法を排他的に使用できる状況にはなかったと判示している。