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  アイオワ義父殺人裁判 提案者:充田
用語: 法廷意見
訳語候補:
説明: パート1/ユニット7

このユニットには、単に"LARSON, Justice"とだけ表示されております。これは「ラーソン裁判官」と訳されることになっておりますが、単に裁判官名をポツンと表示してあるだけではどうかと思いますので、読者の理解を助ける意味合いから、例え原文に"Court Opinion"と書いてなくても、ここは「法廷意見:ラーソン裁判官」とした方が良いと思いますが、ご意見を伺いたいと思います。


 法廷意見 吉本 2004/06/30 10:43:35
このほかにJudge ○○ delivers the opinion of the court.なんていう書き方もありますが、基本的には充田さんのおっしゃる通り「法廷意見:○○」や「〜による法廷意見」と訳すべきだと思います。

これに関連して、以前メンバーのお一人からthe opinion of the courtやcourt opinionは「判決理由」と訳すべきではないのかというご質問をいただいたので、それに対する僕の回答を以下に引用しておきます。

the opinion of the court=court opinionが日本の「判決理由」に相当するという説明は、judgmentやdecreeと対置した概括的なもので、厳密にいえば両者は異なります。アメリカでは、合議体で裁判を行う場合、原則として裁判官が個々の意見を述べることになっている(法廷意見も一人の裁判官が過半数の意見を代表して述べている)わけですが、日本では元来評議の秘密を守るのが原則になっていました。日本で現在こうした「意見」の表明が求められているのは最高裁だけ(裁判所法11条)であり、その制度もアメリカの影響下に戦後導入されたものです。

また、あくまでもcourt opinion「法廷意見」は「結論・理由ともに過半数の同意を得た意見」であり、「結論は法廷意見と同じだが、理由を補足する意見」であるconcurring opinion「同意(補足)意見」、「結論は法廷意見と同じだが、理由が異なる意見」であるopinion concurring in judgment「結果同意意見」、「結論においては過半数の同意を得たが、理由において過半数の同意を得られず、相対的に最も多数の同意を得た意見」であるplurality opinion「相対多数意見」、「結論・理由の両方において法廷意見と異なる意見」であるdissenting opinion「反対意見」とともに裁判官のopinionのひとつとして位置づけられることになります。

したがって、アメリカの「意見」制度を正しく反映する意味から、court opinionは「法廷意見」と訳すのが妥当と考えます。