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  コレマツ強制収容所裁判 提案者:充田
用語: Nothing short of 〜/either
訳語候補:
説明: パート2/ユニット13

(1) nothing short of は、nothing but、もしくはパート2/ユニット8に出てくるnone butと同義語だと思いました。
(2) 次に、eitherは、直前のユニット12の”exclusion from the area in which one’s home is located”で表現されているexclusion order(追放命令)と、”constant confinement to the home from 8 p.m. to 6 a.m.”で表現されているcurfew(夜間外出禁止令)の2つを指していると理解しました。
そこで、直前ユニット12の陳述が、やや間接的表現であるので、このユニット13の訳としては具体的に、「それら追放命令や夜間外出禁止令のいずれも憲法上正当化できるのは、公共の安全に対する最大の危険の切迫を懸念する軍事当局のみである」としてはどうかと思っておりますが、理解の仕方も含めてコメント頂ければ、ありがとうございます。

 Nothing short of 〜/either 吉本 2005/11/02 09:57:27
否定語の主語とともに使われる文末のeitherは、なんらか二つの事項を指すのではなく、当該文(この場合はユニット13)が前の文(この場合はユニット12)と同様に何かに関する否定的記述であることを示す表現(「また、〜でもない」)ですね。前の文の否定的記述は必ずしも否定語を用いているとは限りません。

ここで否定の対象になっているはユニット9以下で検討されている1942 Actの合憲性であると考えます。つまり、著者はユニット11で合憲性を認める意図の結論を述べていますが、それを裏付ける論理の展開として、一旦、ユニット12、ユニット13で合憲性に関して否定的な材料を挙げながら、ユニット14以下でその材料に反する論拠を掲げているのでしょう。

ユニット12に登場する冒頭のTrueはIt is true that〜の省略形で、後に反論を展開する文脈で使用される表現(「〜であるのは確かだ(が・・・)」)なので、ここでは自宅のある地域から強制的に退去させられることは外出禁止命令に比べてもはるかに大きな権利剥奪であるという点で違憲の疑いがあることをまず認めていると考えられます。

したがって、ユニット12とユニット13はおおむね次のような意味になるのではないでしょうか。
「確かに、毎日午後8時から翌日午前6時まで自宅に閉じ込められるより、自宅のある地域から強制退去させられることははるかに大きな権利の剥奪である」
「また、軍当局が公共の安全に対する最も重大な差し迫った危険が存在すると判断する場合でなければ、憲法上正当化されるものではない」