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  視覚サーチエンジン裁判 提案者:充田
用語: first impression
訳語候補:
説明: パート1/ユニット3および27

英米法辞典のfirst impressionの訳語に、「先例のない□Case of first impression* (初判例事件)という形で用いられる」とあったばかりに、On apparent first impressionの訳し方について、ユニット3でお恥ずかしいながら無駄な議論をしてしまいました。

同じ英米法辞典のCase of first impressionの項目を参照すれば、「初判例事件; 先例のない事件□判例上初めて問題とされる法律問題を含む事件」と記載されており、「Case of」を伴わない「first impression」だけを捉えて、これを「先例のない事件」と解釈しようとしたのは明らかに無理があったように思います。

結局われわれの間の議論では、On apparent first impressionはすなおに「外見上の第一印象としては」または「一見したところ」と訳すのが適切であろうとの結論となりましたが、法廷意見の裁判官の陳述の仕方としてはやや感覚的な表現のような気もしますし、また "prima facia"の表現とダブルような気もしますので、われわれの結論どおりで適切かどうか、また訳し方としては上記どおりでよいか、確認のためのコメントを頂きたくお願い申しあげます。

また、ユニット27に出てくるtwo questions of first impressionは、上記の結論に従って「第一印象に関する2つの問題」と訳せばよいかと諒解しますが、併せてコメント頂ければありがとうございます。


 first impression 吉本 2007/05/23 07:50:38
まず、このユニットは判例冒頭で結論を簡略に述べている部分ですから、「一見するとこうだが実はこう」と論理を展開するような流れになっていません。

検索していただくと明らかなように、apparent first impressionは裁判関連の文章以外には使われていない表現です。in a case of apparent first impression、in a matter of apparent first impression、in a question of apparent first impressionなど修飾句の形で使われていて、どれも主文の述語はholdやruleなど「判断」「判示」の表現。いずれの用法も同じ意味であるものと思われます。

今回の場合、apparent first impression の前にonという前置詞が使われていますが、これはin a case of、in a matter of、in a question ofと同様、「〜の件について」という意味を持っているので、やはりこの句も同様な意味と考えられるでしょう。主文の述語もholdになっています。

ここでのapparentは「初判例事件」と「思われる」「考えられる」と留保する表現であると考えられます。

したがってこのユニットの意味は「初判例事件と考えられる本件について、当法廷は〜と判断する」という意味になるものと考えるのが妥当でしょう。

また、ユニット27の場合は「先例のない二つの争点を提示している」ということになるのではないでしょうか。