第4回 アニメ翻訳コンテスト
ykh555 さんの訳文
課題
Boy: So… who are you, exactly?
Fairy: As I said, I’m your fairy godmother. You still don’t believe me?
Boy: Well, it’s just that… a “fairy godmother” makes me think of, you know, the fairy lady from Cinderella and stuff…
Fairy: Oh my, what a terrible gender bias you have for this day and age. You really need to update your way of thinking. The world is free now, you know. Honestly, it’s rude to talk like that to such a beautifulfairy godmother as myself.
Boy: Sorry, I had a preconceived idea… and it was just so unexpected.
Fairy: So? What is your wish?
訳文
少年:その…君って結局だれなの?
妖精:言ったじゃないか、僕は君のフェアリーゴッドマザーだよ。まだ信じていないのかい?
少年:ほら、ただ「フェアリーゴッドマザー」って言われると『シンデレラ』とか、そういった童話に登場する女性の魔法使いの妖精を想像するからさ…
妖精:ああ嫌だ、この時代になんて酷い性別への偏見を持っているんだ。考え方を見直すべきだね。今の時代は自由なんだよ、わかる?正直さ、僕みたいな"美しい"フェアリーゴッドマザーに向かってそんなことを言うのは失礼だよ。
少年:ごめん、偏った考え方をしていたよ。ただ想像もしていなかっただけなんだ。
妖精:まあいいよ。君の願いは何だい?
レーティング参加者からのコメント
2. 原文の会話構造や語調を捉えようとする姿勢が見られ、「妖精」という存在に対して抱かれがちな女性像への先入観を、ジェンダーバイアスとして意識的に表現しようとしている点は評価できます。
特に、妖精が自らを「僕」と称している点は、「妖精=清らかで献身的に支える理想的な女性」という従来のイメージをあえて崩すキャラクター設定としてユーモアがあり、先入観への揺さぶりとして評価できる表現です。一方で、その設定が強調されることで、「妖精は女性である」という性別そのものへのバイアスに焦点が寄りすぎ、原文が批判している「童話などを通して刷り込まれてきた〈妖精=こうあるべき女性像〉という理想化されたイメージ」への問題提起が、やや弱まってしまっている印象も受けます。
また、「フェアリーゴッドマザー」を説明なくそのまま用いている点は、日本語話者にはイメージしづらく、不親切さが残ります。加えて、かぎ括弧(「」『』)やダブルクオーテーションの使い分け、クエスチョンマークの全角・半角の混在など、日本語表記の基本的な面で不安定さが見られました。さらに、「and it was just so unexpected.」は「想像もしていなかった」というより、「自分の中にあった固定観念と違っていた」という意味合いであり、そのニュアンスは十分に反映されていないように感じられます。 (評価:3)
3. 全体的に落ち着いた雰囲気の訳になっていて、いいと思います。 (評価:4)
4. 「オネエ」を想定して原文を読んでしまったのですが、完全な男性(美しくてナルシスト)というのも有るかも! と思えました。 (評価:4)
5. アニメが動く様子が想像できて良いと思います。 (評価:4)
6. 妖精の話し方が中性的なため、色々な可能性を残していて良い翻訳なのではと思いました。 (評価:5)
