ご利用企業インタビュー

株式会社テクノ・プロ・ジャパン

株式会社テクノ・プロ・ジャパン流れの速いIT翻訳業界で15年以上の実績

1989年に創設されたテクノ・プロ・ジャパン。実は、最初はプラント設備の施工管理会社として誕生したそうです。しかし、その後、1997年に翻訳業界に参入し、以来15年以上にわたり技術翻訳・ローカリゼーション翻訳など、IT翻訳の分野で実績を重ねてきました。

2015年3月に創業社長が引退し、新社長として梅田智弘氏が就任しました。梅田さんは最初は正社員として入社し、その後フリーランスとして独立、そしてまた社員に戻るなど、10年以上、同社の仕事に携わってきた人物です。

「まだまだ経験が浅い身ではありますが、前社長に声を掛けていただき、今までのお客様とのつながり、同僚や外部翻訳者さんとのつながりを大事にしたいと思い、できる限りやってみようと会社を引き継ぎました」(梅田さん)

IT翻訳業界の時代の流れは速く、梅田さんが携わってきたこの10年でも業務内容が大きく変化してきているといいます。

「1990年代から2000年代後半にかけてはソフトウエアのローカライズ、マニュアルや技術資料などが主でしたが、最近はマーケティング系や広告系の依頼が増えています。そこで求められるのは“トランスレーション”ではなく“トランスクリエーション”です。翻訳するだけではなく、そこから一歩進んで、顧客ターゲットを意識してさらに訴求力の高い表現に磨き上げる、といったことが要求される場面も少なくありません」(梅田さん)

ITが何かと結びつき、依頼案件がますます多彩に

また2、3年前から“モノのインターネット(Internet of Things、IoT)”というキーワードのもと、あらゆる製品・サービスがインターネットとつながるようになってきました。それに伴い依頼される翻訳の内容もますます幅広くなってきているそうです。

「例えば、ITが組み込まれた医療機器カタログの翻訳となると、ITに加えて医療系の知識も求められます。IT は今やあらゆる物に関連づけられているので、次々に新しい案件に対応しなければならない、という状況です。また、昔からお付き合いのあるIT企業に加えて、SNSサービスを展開する新進の企業など新規のお客様も増えて、案件の内容が変化しているという側面もあります」(梅田さん)

「お客様は、最近はIT企業に限りません。例えば、あるメーカーから社員教育のためのe ラーニングの翻訳の依頼がありました。ITの知識が必要だということで弊社にご依頼いただきましたが、引き受けてみると内容はコンプライアンスで、単にITに詳しいだけでは翻訳が難しいといったこともありました」(コーディネータ岡田喜美子さん)

「どの案件もITの知識は絶対に必要です。弊社の社員、登録翻訳者さんは、ITに関しては一流の知識や翻訳スキルを持っているので、そこにリーガルや医療などプラスアルファの知識を身に付けていただき、今後のニーズに応えていけるよう体制を強化したいと考えています」(梅田さん)

今後の伸び代も考慮して登録翻訳者を採用

現在、社員は専属の契約スタッフを合わせて10名の体制。コーディネータが2 名、翻訳やレビューを行うリンギストが8名です。

「いわゆるチェッカーは置いておらず、経験の長いベテラン翻訳者がレビューを行うようにしています」(梅田さん)

最終的な品質の責任を持つという意味でも、レビューを外部スタッフに依頼することはなく、8名のリンギストが対応しているそうです。

「登録翻訳者は約40名です。昨年、アメリアのJOBで新規に翻訳者募集を行い、10名ほど登録していただきました。実は、それまでは長年、10数名ほどの翻訳者さんに稼働率ほぼ100%の状態でお仕事を依頼していました。しかし昨今は案件の多様化とあわせて、急ぎの案件も増えてきましたので、それに対応するために新規募集を行いました」(梅田さん)

応募総数116人で合格率は約1割。評価のポイントを伺いました。

「トライアルでは、“過不足のない訳文”をひとつのポイントとしました。課題を読んで文脈をくみ取れば、どのような文書で使われるものか想像できるはずです。それを踏まえたうえで過不足なく訳せているかを見ました。トライアルの評価に加えて、メールでの対応の仕方、人間性など総合的に判断し、今後の伸び代も考慮して、長くお付き合いできそうな方を合格とさせていただきました」(梅田さん)

スタッフからひとこと!

常に成長を目指す翻訳者と長くつきあいたい

お客様と翻訳者の間に立つコーディネーターのお二人に、理想の翻訳者像を伺いました。

「変化への対応を厭わない方ですね。お客様と一緒にわれわれコーディネーターは翻訳の効率アップ、品質向上につながる良い方法はないか模索しています。そのため新しいツールの導入や、新しいフローに沿った仕事の流れをお願いすることもあります。それに対して、快く柔軟に対応してくださる方は、とてもありがたいです。こちらがどんな球を投げても『面白そうだ』と飛びついてくれる方、『やってみます』と果敢にチャレンジされる方は、ご自身でもよく勉強される方で、どんどん伸びていきますね」(岡田さん)

「自分を過信せず、常に自分には何が足りないだろう、と考えている方は伸びると思います。言葉は生きものです。日本人でも日本語を完全に正しく使いこなすためには勉強が必要ですし、時代に即した表現を覚えていく必要があります。それは英語も同じはず。5年前の英語と今の英語は違うかもしれない。特に最近増えているマーケティング系の文書だと古くさい表現を使うだけで効果を発揮しないわけです。日々勉強が必要で、それを厭わない人が理想です」(加藤さん)

同社では登録翻訳者のほぼ全員が常に稼働している状態を長く続けてきたそうです。そこには、同社の登録翻訳者に対する考え方が表れています。

「案件ごとにトライアルを実施して、出来の良かった方に仕事を依頼する、というやり方は、これまでもこれからもするつもりはありません。翻訳者さんとも、できるだけ長くつきあっていきたい。決まった方になるべく途切れないように仕事をお願いして、弊社のやり方に慣れていただき、翻訳者さんにも成長していただく。それが品質を向上させることにつながると思います」(梅田さん)

「自社の社長のことを自慢するようでなんですが、梅田がフリーランス翻訳者出身ですので、フリーの翻訳者さんに対する愛情と理解があると感じています。翻訳者に対して求める品質レベルはかなり高いのですが、ただ一方的に要求するのではなく、どの部分を直せばより良い翻訳になるのか、クライアントの意に沿う表現になるのか、できるだけフィードバックを細かく返すんです。1対1の人間関係を大切にして、お互いの努力で翻訳者のレベルを引き上げ、長く付き合っていくことを常に考えています」(加藤さん)

左から、岡田さん、梅田社長、加藤さん