独学で翻訳者として仕事をするには?「リーディング(読解力)」が要
翻訳者として仕事をするためには専門学校などに通うことが一般的な手段ですが、独学でその道を目指すことももちろん可能です。
現在プロの翻訳者として仕事をされている方の中には独学で勉強された方も少なくありません。では独学で翻訳者デビューを目指すためにはどんな準備が必要なのか詳しく説明しましょう。
独学で翻訳者デビューを目指すメリットとデメリット
独学の一番のメリットはあくまで自分のペースでお金をかけずに勉強できるところにあります。社会人としての本業がある方でもスキマ時間を利用して空いた時間に勉強をすることが可能です。
ただし独学での翻訳の勉強には自己管理能力と翻訳の仕事に対する意志が求められます。
漠然と「翻訳を仕事としたい!」と思うだけではなく、
など明確なゴール地点を設け折れない心で臨む必要はあります。
専門的な翻訳学校に通えば自分が翻訳した文章を見てもらったり客観的なアドバイスを得ることができますが、
- ・翻訳の専門学校ではそれなりの学費がかかってしまう
- ・そもそも学校がそれほど多くないので地方在住の方には不便
などクリアしなければいけない部分も出てきてしまいます。
独学であれば経済的、時間的にも余裕をもって翻訳者を目指せるでしょう。
独学で翻訳の仕事を得るための勉強法!リーディングスキルを強化しよう
「翻訳者として仕事をする」ことをゴールとしているのであれば、そこで1番求められるスキルは「リーディング」となります。
言語を勉強する際に必要なスキルは四つあります
- ・リーディング
- ・リスニング
- ・スピーキング
- ・ライティング
翻訳者はほとんどの場合文字ベースで仕事を行いますので、絶対に必要なのはリーディングとなります。
翻訳者ではなく通訳として仕事をしたいのであればスピーキングやリスニングの勉強は絶対に欠かせませんが、文字ベースでの仕事がほとんどの翻訳には必要がないものです。
まず翻訳者として仕事を始める、という観点から考えればまず一番にマスターしておきたいのがリーディングとなります。
では具体的にどうすればリーディングのスキルを強化できるのか見ていきましょう。
翻訳者として仕事をするには高校レベルの文法の勉強を身につける
初心者レベルの方が翻訳者として仕事を受けられるようになるためには文法の勉強は「マスト」な項目となります。
文法の勉強しなくても英語はできるという考え方もありますが、これはあくまで英語を翻訳の仕事として使わない場合の話です。
翻訳者は文章のプロフェッショナルである必要があります。原文である英語のニュアンスや言い回しなどを正確に把握し、日本語としてアウトプットする能力が求められます。
独学でプロの翻訳者を目指すのであれば、なおさら文法の勉強で手を抜くことはできません。ここで目指すことは「徹底的な基礎を身につける」ということです。
この文法の基礎が身につかないまま翻訳の仕事を始めてしまう=原文への理解度が低い状態ですので、そもそも仕事としての翻訳に時間がかかってしまいます。
独学での翻訳の勉強にはまず中学レベルの文法から始め、それをマスターしたら高校レベルの文法に移りましょう。少なくとも高校レベルまでの文法さえ身につければ、翻訳者としての仕事をするための基礎知識を身につけることができます。
翻訳者の仕事は「英文に慣れること」から!まずは英文に慣れる
翻訳の仕事というのは英語を読んで意味を理解して日本語へ変換することです。ここで求められる翻訳者としてのスキルは、脳内で一旦日本語に変換しなくても英文が読めるレベルです。
英文を読みながら都度日本語に置き換えていては、作者の意図を正確に理解できませんので「適切な」翻訳の仕事はできません。
あくまでネイティブが書いた文章をたくさん読んで単語の使い方や言い回しになれることで初めて仕事としての翻訳ができるようになります。
独学で翻訳の仕事を始めるためのまとめ
独学で翻訳を学ぶメリットは自分の自由時間を使ってプロの翻訳者としてデビューを目指せるところにあります。
そのためには普段から英文をできるだけたくさん読むようにすることが大切です。
ただブログなどのネットコンテンツの場合、正しい英文法が使われていない可能性もありますので、出来る限り信頼できる発信元が公開しているコンテンツで勉強するようにしましょう。
また医療や金融など専門分野で翻訳の仕事を目指している方は、その分野の論文などを読むのも勉強になります。
翻訳者としての仕事をするための最短距離、それはリーディングをマスターすることにあります。