翻訳の仕事で求められるものは英語力だけではなく日本語力
ITの進化とともにグローバル化が進む今、翻訳仕事の需要も増えてきています。そんなマーケットに於いて翻訳者として評価を受けるために必要なスキル、それは英語力だけではありません。
翻訳の仕事で高い英語力が求められるのは当たり前ですが、それ以上に大切なのが
- ・正しい日本語のアウトプット能力
- ・様々な翻訳に対応するためのリサーチ
- ・読み手の意思をくみとった翻訳をするスキル
- ・ITスキルや専門性の高さ
となります。
例え英語の上級資格を取得していたとしても、それだけでプロの翻訳者として活躍することは簡単ではありません。そもそも翻訳の仕事において英語力の高さは「基本」ともいえるからです。
基本的な英語力にプラスして求められるものは日本語の「表現力」や「語彙力」となります。日本語としてより魅力的な表現を用いた文章や、専門分野での知識などを生かした分かりやすい文章こそがプロの翻訳者に求められるものです。
翻訳仕事に必要なのは正しい日本語力と柔軟なライティングスキル
プロの翻訳者として仕事をしていくためには、言葉の置き換えだけではなく「正しく読みやすい」日本語のライティングスキルは必須。
どれだけ高い英語の理解力を持っていたとしても、そもそも日本語の語彙力がなければ「適切」な翻訳の仕事はできません。
また翻訳にはスピードが求められますので、限られた時間の中でより最適な翻訳を行うためには日常でも日本語の文章に触れてライティングスキルを身につけておく必要があります。
英語と日本語ではそもそも文法も大きく異なります。例えば主語と述語の関係や句読点の使い方なども理解して読みやすい日本語翻訳(日本語ライティング)を行えなければ翻訳者としての活躍は望めません。
英語を理解するスキルと日本語へのアウトプット=ライティングは全く別物です。翻訳者としての仕事をこれから始めようという方は、日本語ライティングのトレーニングも絶対に欠かせないものです。
そのためには翻訳の仕事だけではなく、日本語ライターとしてのスキルアップをしておくことが大いに役立つため特にこれから翻訳者としての仕事を目指そうという方は、是非日本語でのライティングも仕事として行うことをお勧めします。
クライアントからフィードバックを貰うことにより、理解しやすく読みやすい日本語文章をかけるようになります。
翻訳者としての信頼を得るにはユーザーファーストな日本語文章力が必要
翻訳者の資質として最も求められるのものは「思考力と理解力」。特に不特定多数のユーザーに向けて発信するWeb上の文章の場合、
なのかをしっかりと理解し、その思いが十分に伝わるような翻訳を行う必要があります。
英日翻訳を行う場合には翻訳者の日本語力がベースになります。日本語のライターとして様々な表現を使い分けられるような語彙力も当然必要。
ターゲットとなるユーザーを意識した翻訳を行うには、幅広い日本語でのアウトプットが求められます。また日本語文章での表現やトーンなど、TPOに応じて対応できるような翻訳はより重宝されるでしょう。
例えばビジネスシーンで使う日本語と文芸などの翻訳では求められる文章のトーンも全く異なってきます。柔軟な語彙力でアウトプットされる翻訳でなければユーザーファーストの文章とはなりません。
翻訳仕事で必要なのは日頃のリサーチや勉強
翻訳の仕事で最も重要なもの、それは「リサーチ」の部分にあります。適切な翻訳を行うためには絶対に欠かせないものです。
特に専門性のある翻訳業務などにおいては当然その分野の知識を事前に学んだり、専門分野での日本語表現方法などを調べ抜くことが求められます。
翻訳の70%以上はリサーチに支えられているとも言われていますので「調べる」ことは翻訳者としての基礎となるものです。
また翻訳に欠かせないのはスピード。そのためには日々いろんな文献を読むなど、リサーチのトレーニングを継続的に行うようにしましょう。
専門分野に長けたスキルや知識は翻訳で大きな武器となります
実際の翻訳の仕事では多種多様の依頼が寄せられることが少なくありません。例えば大学で学んできた専攻分野やビジネスシーンでの実務経験は翻訳者としてのスキルアップのための大きなファクター。
特に科学や医療など「理系」の知識については翻訳ニーズも高く、そのバックグラウンドを持っているだけで翻訳者としての大きな付加価値となるものです。
また幅広い翻訳の仕事をこなしていくためには苦手分野も積極的に勉強することも大切。グローバル社会における、専門性を持った翻訳者の需要は今後も増して行くにちがいありません。
このように翻訳者として仕事をしていくためには、英語力以外にも必要とされる知識が数多くあります。
ITリテラシーも含め、依頼者が求める品質に応えるためには常にスキルアップを目指して学んでいきましょう。