翻訳の求人で需要の高い産業翻訳の仕事「マーケティング翻訳」
翻訳業務の中でも特に需要の高い産業翻訳。幅広い分野にまたがるジャンルを持つ産業翻訳ですが、現在では「マーケティング翻訳」と呼ばれるジャンルの需要が世界的に高まってきています。
文系でプロの翻訳者を目指す方にも高いハードルではなくなってきた産業翻訳、その中でも注目すべきマーケティング翻訳の仕事について説明しましょう。
幅広いジャンルが存在する産業翻訳の仕事とは?
産業翻訳は広い意味でビジネス分野の翻訳の仕事のことを指します。また産業翻訳は「実務翻訳」「工業翻訳」「技術翻訳」とも呼ばれ、どれも実務的な翻訳を行う分野として知られています。
そこで翻訳者に求められるものは、単純な翻訳スキルだけではありません。その分野の専門知識も必要となってきます。
そんな産業翻訳ですが、必ずしも理系出身の翻訳者だけが求められるわけではありません。文系出身者で翻訳者を目指す場合には、専門知識が求められる部分でのしっかりとした調査を行うことで対応することが可能です。
また産業翻訳は一つの分野に限らず、複数のジャンルに跨った翻訳の仕事も存在します。
産業翻訳の仕事は大きく分けると6つのジャンルが存在します
実際にはもっと細かなジャンル分けも可能ですが、産業翻訳は大きく分けると以下のような6のメジャーな分野でカテゴライズすることができます。
- 1.IT・Web及びマーケティングジャンルの翻訳業務
- 2.金融や財務系の翻訳業務
- 3.特許など知的財産に関する翻訳業務
- 4.医療系の翻訳業務
- 5.法律や契約書などリーガル系の翻訳業務
- 6.技術や工業系の翻訳業務
そんな中、ここ数年で一気に翻訳仕事の需要が増えてきているのがITなどweb関連の産業翻訳業務です。文系出身の方でこれから翻訳の仕事を考えてる方には特におすすめしたいのがこのジャンルとなります。
今後の需要に関しても期待値が高めです。
特に世界的に需要が広がる「マーケティング翻訳」は注目度の高い分野となります。
マーケティング翻訳とは?ITやweb関連で求人の需要が激高な理由
1990年代、コンピューターの進化と合わせ数多くのマニュアルが翻訳されることで注目を浴びたIT系の翻訳ジャンルです。
その後Tradosなどの翻訳支援ツールを使った効率化が求められるようになってきたこともあり、マニュアル翻訳に関する需要は少なくなってきました。
それに反比例するように増えてきたのがマーケティングや広告などの翻訳業務の需要です。そこにはインターネット業界の進化が存在します。
動画なども含めたSNSがグローバルレベルで爆発的に普及しているのと比例するように翻訳業務のニーズも高くなってきています。
多くの企業がSNSを利用して全世界に発信するwebマーケティングが主流になってきている現在、そこで生まれてくるのが英日翻訳や日英翻訳の重要性です。数多くの日本企業が海外に向けてマーケティング目的で日々SNSで発信をしています。
このようなマーケティング翻訳にもさらに細分化された細かなジャンルが存在します。 例えばwebサイト関連の翻訳業務なども、マーケティング翻訳に含まれる分野となります。
SNSなどソーシャルメディアを含めたweb系全般の発信にまつわる翻訳が「マーケティング翻訳」だと理解すれば分かりやすいかもしれません。
マーケティング翻訳で求められる翻訳者のスキル
IT系では現在主流になっているマーケティング系の翻訳業務ですが、このジャンルの翻訳ではクライアントから常に高いクオリティが求められます。
翻訳の精度だけではなく、ユーザーファーストで自然で分かりやすい文体に変換するなどの翻訳スキルが絶対的に必要となります。
特に企業の公式サイトなどは言うならば「企業の顔」です。 サイトそのものがマーケティングにとって重要な役割を担うため、ハイエンドな翻訳が求められるのは当然だと言えます。
海外のコーポレートサイトでは翻訳された文章が日本語として成立しているだけではなく、ユーザーにとって読みやすい日本語としてこなれた文章である必要があります。
最近ではこのようなマーケティング翻訳は「トランスクリエーション」(transcreation)とも呼ばれることが多くなってきています。
このジャンルの需要は今後ますます増えていくと予想されていますので、これから翻訳の仕事を探す方には絶対に外せないジャンルでしょう。
広告・マーケティング翻訳のまとめ
このようにIT系のマーケティング翻訳でカバーすべきジャンルは多岐にわたります。これ以外にもソフトウェアのローカライズや企業のパンフレット・資料などの翻訳の仕事も少なくありません。
変化し続ける広告やマーケティング翻訳ですが、これから翻訳者を目指す方にとって大きなメリットが二つ存在します。
- 1.マーケティング翻訳の需要がグローバルレベルで増え続けている
- 2.翻訳未経験でも比較的参入しやすいジャンルである
インターネットや動画などSNSの進化により今後もその需要は右肩上がりに伸び続けていくことでしょう。