翻訳の求人でトライアルに合格しない3つの原因と改善策

翻訳の求人への応募で避けて通れないのが「トライアル」です。特に未経験者の場合多いのが「翻訳トライアルに合格できない」そんな悩みです。

これからプロの翻訳者として求人を探す方が何度かトライアルに落ちるのは当たり前のことかもしれません。

ここで大切になってくるのは、そもそも「なぜ翻訳トライアルに合格しなかったのか?」、その根本的な原因を把握することです。

翻訳の求人に応募する多くの方が自分の弱点を理解されていない場合がほとんどです。合格しなかった原因をある程度判断することができれば、それに対する対処法は必ずあります。

今回のコラムでは翻訳の求人で避けて通れないトライアルで合格できない原因と、簡単な対処法について順番に説明していきましょう。

翻訳のプロでも合格率が高くないトライアルに初心者が受からない原因

プロの翻訳者でもトライアルの合格率はおよそ60%くらいと低い数字になっています。そもそも合格率が低いのがトライアルの特徴ですので、翻訳初心者の方が落ちてしまうのは当たり前かもしれません。

その原因として考えられることは何点かありますが、以下の項目に一つでも該当する場合は積極的に改善するよう勉強しましょう。

翻訳者の原文理解力が不足している

よくあるのが、例え翻訳者が専門用語をしっかり理解できていても、原文全体の内容がしっかり理解できないために誤訳に繋がってしまうケースです。

専門的なジャンルの中でも特に新しい技術や複雑な内容となると、翻訳者側の理解がついていかない場合も出てきます。

そんなケースでは、

  • ・正しく訳せない
  • ・自信がないままに納品してしまう

このようなことが起きてしまいます。

ただし一般的にトライアルでは、そこまで専門性の高い内容が出てくることはありません。

しっかりとした事前リサーチさえ行えば自信の持てる翻訳が行えるでしょう。このような場合の対処法としては「リサーチスキルを上げる」ことが重要となります。

プロの翻訳者として仕事をこなしていけば自ずとリサーチスキルは上がるものですが、事前の調査に対するフローをしっかりと確立させましょう。

リサーチで一番大切なのは、面倒だと思わずに出来る限りの調べ物をする習慣をつけることです。もちろんWeb上だけのリサーチではなく積極的に図書館などで専門書を調べるなど、翻訳者としての調査能力を上げる方法はいくらでもあります。

とにかく億劫がらずに出来る限りの事前調査をするようにしましょう。

訳文のクオリティが低い

トライアルに受からない原因の中で多いのが訳文のクオリティに起因するものです。翻訳という仕事において最終的な商品となるのはあくまで訳文です。

そこで求められるものは、高い日本語のライティングスキルです。原文の内容が不足なく日本語に訳されていることはもちろん大切ですが、訳文としての日本語の質の高さも求められます。

自然な日本語で書かれた読みやすい訳文を納品するためには、まず原文にある論理展開を正しく理解した上でわかりやすい日本語で表現できるスキルが必要です。

自分が翻訳した訳文が読みやすいかどうかを判断する一つの方法ですが、完成した訳文だけ音読してみてください。

時間を空けてからやってみるのが効果的です。分かりづらい、読みにくいなど感じるようであれば日本語のライティングスキルを高める勉強を行う必要があるでしょう。

日本語の読みやすさを確認するもう一つの方法ですが、身近な人に自分が書いた訳文を読んでもらい、実際の感想を聞いて見るのも効果的です。

翻訳におけるスタイルガイドなど指示を守っていない

ほとんどのトライアルでは作業上の指示が行われます。場合によってはかなり細かなスタイルガイドが存在することがあります。

トライアルで指示が行われるのは、「実際の翻訳業務でどの程度指示を守れる翻訳者なのか」を試されているものだと理解して必ず守るようにしましょう。

具体的によくあるトライアルでの指示ですが

  • ・ファイル名の付け方
  • ・使用する用語
  • ・日本語の書き方(です・ますなど)
  • ・コメントの仕方

意外と細かな指示がくる場合もありますが、それらはすべて「守らなくてはならない指示」となります。ここで絶対に避けたいのが自分勝手な判断です。少しでも疑問がある場合は、翻訳に入る前に必ず確認するようにしてください。

訳文の使用目的を事前にしっかり理解できていない

意外と気づかないポイントかもしれませんが翻訳された文章には必ず読み手となる人が存在します。

例えば医療分野の翻訳をする際に、その文章を読むのが医療従事者なのかそれとも患者なのかで、訳文で使う用語や文体そのものも変えなければなりません。

また企業における翻訳の仕事でも、それが社内文書として使われるものか、それとも広報がプレスリリースとして発表するものかで、翻訳の際の注意点は異なってきます。

翻訳する文章の用語や文体を決める前に必ず

  • ・誰が
  • ・どんな目的で

訳文を使うのか考えてみるようにしましょう。

この部分をしっかり理解できていないと、訳文としての内容は間違っていなくても、商品として価値のないものが出来上がってしまいます。

翻訳会社やクライアントとの相性とタイミング

これから翻訳の求人に応募される方がきっと経験されるのが翻訳会社との相性的な部分です。あるいは運やタイミングと呼べるかもしれません。

例えば翻訳スキルの高い方でも必ずしもすべてのトライアルに合格するわけではありません。そして不合格になったとしても「なぜ」という部分はあくまで翻訳会社の都合となります。

具体的な例を挙げますと、

  • ・翻訳スキルが高くても希望単価が高すぎた
  • ・翻訳の求人に応募してきた翻訳者の専門分野に合う仕事を取り扱っていない
  • ・スキルの高い翻訳者をすでに採用してしまっていた

このように求人応募後にトライアルを受けた側からは判断できないような、翻訳会社の事情やタイミングによってたまたま不合格となるケースも出てきます。

翻訳求人とトライアルまとめ

今回は翻訳トライアルに合格しない場合に考えられる原因についてお伝えしました。これから初めて翻訳の求人に応募する方で、いくつかトライアルを受けても合格しなかった、そんな結果でも落ち込む必要はないと思います。

もちろん立て続けにたくさんのトライアルを受けて全て不合格であった場合は、何かしらのスキルが不足していることを自覚する必要があります。

その不足部分をスキルアップさせる対処法はいくつも存在しますので積極的に取り組むことを考えてみてはいかがでしょうか?

一例をご紹介しましょう。

  • ・スクールに通い直す
  • フェロー・アカデミーの上級の通信講座「マスターコース」であれば月一回の添削サービスを受けることが可能です。また出題形式はトライアルと同様のものになります。

  • ・勉強会に参加する
  • ・「アメリア」の定例トライアルの過去の課題で勉強する
  • 日本唯一の翻訳情報提供メディアであるアメリアの会員であれば定例トライアルの過去問を見ることもできますし、訳例の入手も可能です。

どれだけスキルの高いプロの翻訳者でも落ちることのあるトライアル。特にこれから翻訳の求人に積極的に応募する方であれば、今回のコラムを参考に「なぜ自分がトライアルに受からないのか」その原因となる部分を突き詰めて改善することをお勧めいたします。

アメリア会員の声

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翻訳未経験から仕事を得られる可能性がある。また、定例トライアルは、大変勉強になる。

定例トライアルが力試しになる。求人の動向をチェックするだけでも、業界の動きがわかるため価値がある。また私はアメリア事務局経由で出版社からリーディングを受注したので、経験が少なく業界のコネも乏しい私にとっては大変ありがたかった。

未経験者でも仕事を獲得するチャンスがあるため。

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