未経験で翻訳者デビューを目指す!求人応募前に知っておきたいこと
在宅やフリーランス、あるいは副業として「自分時間で仕事ができる」翻訳者を目指す方が増えてきています。また、グローバル規模でネットワークが普及したことによりゲーム翻訳やIT翻訳の注目度が高まっており、翻訳者の需要はますます増えてきています。
翻訳者を目指す方の中には、副業やアルバイトで翻訳者としてのキャリアをスタートさせたいと考えている方は少なくありません。翻訳業務の大きなメリットは、パソコン環境さえ整っていれば場所や時間を選ばず働けるところです。
また、フリーランスであれば仕事の量や働く時間を自分の裁量で決められるというメリットがあります。その上、翻訳という仕事は、年齢や性別には一切関係がないので、何歳で始めても遅すぎるということはありません。
今回のコラムでは翻訳者デビューを目指す方に向けて、
- ・副業として翻訳の仕事をするメリットやデメリット
- ・翻訳の求人に応募する流れ
について説明していきましょう。
副業として行う翻訳業務のメリットとデメリット
最近では、多くの企業が副業を認めるようになってきました。翻訳を副業とする場合、次のようなメリットとデメリットが存在します。
まずメリットから見ていきましょう。
■好きなことを仕事にできる
英語が好きだから、ゲームが好きで得意だから、など翻訳業務を始めるきっかけは人それぞれ違いますが、自分が好きなことを仕事にできるのが翻訳者のメリットです。
■スキルアップにつながる
求人に応募し無事採用され仕事をすることができれば、常に新しい情報を得ることができますし、学んだこと全てを翻訳者としてのスキルアップに結びつけることができます。
■副業で学んだことを本業にも活かせる
本業は翻訳とは全く関係のない仕事をしていても、翻訳の仕事を通して英語力や日本語力を向上させることができますので、相乗効果として本業のスキルもアップも望めるでしょう。
■初期費用をかけずに仕事を始められる
翻訳の業務に必要なのは、パソコンとネット環境だけです。初期費用はあまりかかりません。
■在宅で仕事ができる
翻訳という仕事の大きな特徴かもしれませんが、在宅で仕事ができるというのはとても大きなメリットと言えます。人間関係の煩わしさがなく、また移動する必要もないので、ストレスフリーな環境で仕事ができます。
■知識が増えることによりやりがいを感じることができる
常に新しい情報を伝えるという側面が翻訳仕事にはあります。英語やゲームが好きな方にとっては、常に新しい情報に触れ多くのことを学ぶことができますので、やりがいを感じ飽きることなく仕事を続けられます。
では逆にどんなデメリットがあるのでしょうか?
■翻訳未経験者は応募できる求人が限られる
これまで全く翻訳者としての経験がない方の場合、応募できる求人は限られてしまいます。応募できる範囲を広げるためには、求人サイトの中で「未経験OK」の求人などがあれば積極的に応募し、経験値を上げることが大切です。
■翻訳は一人で行うことが多いので時間管理能力が求められる
フリーランスや副業で翻訳者として活動する場合、自己管理はとても大切な要素です。翻訳の仕事は納期さえ守ることができれば、時間を自由に使えるのが大きなメリットですが、その反面、常に締め切りというプレッシャーに追われることになります。
翻訳者にとって「納期を守る」のは当たり前のことです。一度でも遅れてしまうと、クライアントからの評価は一気に下がってしまいます。フリーランスや副業で翻訳者を目指すのであれば、時間管理も大切な業務の1つです。体力的に負荷がかかりすぎないようにスケジュールを調整するなど、翻訳者には高い自己管理能力が求められます。
次に、翻訳会社の求人に応募する流れやその際の注意点について説明しましょう。
翻訳の求人に応募する大まかな流れ
翻訳者として挑戦してみたい求人が見つかった場合の大まかなフローは以下のようになります。
- 1.履歴書や職務経歴書を添えて求人に応募する
- 2.書類審査に通過したらトライアル課題を提出する
- 3.合否通知を待つ
- 4.合格したら仕事の依頼が来るのを待つ
翻訳者デビューするには、まず翻訳会社のトライアルを受けなければなりません。トライアルに合格したら翻訳者として登録となります。継続的に仕事をもらいたい方や継続した収入を得たい方には、一番おすすめの受注の方法です。
これまで全く翻訳者としての経験がない方は、まずはトライアルに合格し自分の実力を示さなければなりません。そして無事案件を受注することができて、クライアントから評価される質の高い納品ができれば、大きな経験値となります。
翻訳経験を積むことが安定収入につながる
フリーランスや副業で翻訳の仕事をする場合、仕事の量が収入の増減に直結しますので、安定した受注を得られるよう努力しなければなりません。
安定した収入を目指すのであれば、積極的に複数の翻訳会社に登録するようにしましょう。多くの翻訳会社に登録してあれば、仕事依頼が来る可能性が高くなりますので、一定量の依頼が安定してくるようになるでしょう。
翻訳会社から安定して業務依頼が来るようになるには、常にクライアントが満足するクオリティを提供し続けなければなりません。発注先からの信頼を得ることができれば、自然に仕事の量は増えていきます。
トライアルでは高い実力が求められる
翻訳者としての勉強を続けてトライアルを受けるのは大切ですが、合格するためには英語力だけではなく、日本語のライティング能力や調査力など様々なスキルが求められます。
気をつけたいのは、トライアルに一度失敗してしまうと一定期間は再挑戦できないという条件をつけている翻訳会社があること。やみくもに求人応募するのは避けたいところです。
また大手の翻訳会社の場合、登録希望者が多いこともあり、必然的に翻訳者に求められるレベルは高くなってしまう傾向があります。そこで、完全未経験で翻訳者デビューを目指す方に必要なのは、経験を積むことです。応募ができる案件には積極的にトライし、「翻訳経験者」と履歴書に書けるように実績を積むことを第一に考えましょう。
具体的な翻訳者デビューへのアプローチの仕方には、
- ・専門スクールに通って基本的な知識を身につけながら、「アメリア」等の翻訳者ネットワークに登録し実務を経験する
- ・独学で勉強してトライアルにチャレンジする
といったいくつかの方法がありますので、これらを積極的に活用し翻訳者デビューを目指しましょう。