翻訳者デビューを目指す英語の勉強法「基礎と応用」

英語翻訳者デビューを目指す方の多くが、「どのように英語を勉強すればいいか」そんな疑問を持っています。そのためにも短期間で英語翻訳者を目指すのであれば、「必要な勉強」を知ることはとても大切です。

必要なことに限定して英語を勉強することがプロの翻訳者としてデビューする最短距離となります。今回はそんな初心者の方のために、絶対に欠かしてはいけない翻訳の勉強の基礎をご紹介します。また応用編としてプロの翻訳者が行っている勉強法も紹介しますので、その中から自分に合った学習方法を見つけてください。

英語翻訳者を目指すための三つの基礎勉強法

まず最初にプロの英語翻訳者を目指すのに絶対に欠かせない三つの勉強法について説明しましょう。これらは基礎中の基礎ですので、必ずマスターする必要があります。

中学英語に出てくる単語は全て覚える

プロの翻訳者として仕事を始めるには、原文の英語をスムーズに読むスキルが求められます。そこで求められるのが「英語単語力」です。翻訳の仕事はパソコンを使って行いますので、分からない単語が出てくればすぐに調べることは可能です。

では実際にどの程度の単語力が求められるのでしょうか?

基本的には中学英語に出てくる単語は全て覚えおく必要があります。具体的な勉強法としては高校受験向けの単語教材などを見て、知らない単語があれば覚えていく、そんな学習法で問題ありません。

また高校レベルの英単語の場合、翻訳の仕事で頻出しない単語も含まれている可能性が高いため、大学受験用の単語教材などで勉強する必要はありません。

それよりも空いた時間を利用して、TOEIC向けの単語教材などを使って勉強する方がよほど効率的と言えます。TOEICの教材がお勧めな理由は、仕事や日常生活に必要な重要単語が数多く出てくるからです。

英語読解力を上げるには英字新聞が効果的

英語翻訳者として仕事をするのに絶対的に欠かせないのが「英語の読解力」です。英語の読解力を磨くための効果的な勉強方法の一つが日常的に英字新聞を読むことです。

「英字新聞はハードルが高い」と思われるかもしれませんが、翻訳者を目指すのであれば読めるようになる必要があります。

新聞では政治、経済から文化までさまざまなジャンルの話題が取り上げられています。まずは自分が専門分野として目指しているジャンルや興味のある記事を一つだけ読むことから始めましょう。

英字新聞は毎日読む必要がありますが、その時のポイントは

  • ✔できるだけ同じジャンルに関する記事を探して読む

ということです。

この勉強法を繰り返すことで、特定のジャンルに登場する表現方法や単語が自然と理解できるようになります。

また同じ英字新聞でも、世界的に有名なニューヨークタイムズのようにグローバルなニュースを取り上げている新聞もあれば、ジャパンタイムスのように日本国内の話題を中心にしている新聞もあります。これから英字新聞での勉強をトライする場合には、とっつきやすいジャパンタイムスから始めてみてはいかがでしょうか?

日本国内で発行されている英字新聞の中でもジャパンタイムスは、学校で習う英文法に基づいて書かれている記事が多く、単語の意味を知っていれば比較的簡単に読むことができます。英語のスキルを伸ばしたいのであれば、自分の専門分野に関する記事を選び出して読むと効果的です。

英文法の勉強はしっかりとする

海外留学の経験のある方の中には、英語はしっかり理解できるのに文法がさっぱり分からないという人が少なからずいます。しかし、仕事として翻訳者を目指すのであれば「文法はしっかり理解できる」必要があります。

文法の理解が不完全なまま翻訳をしてしまうと、たとえ原文の意味は伝わったとしても、訳文としてのクオリティは低いものになってしまいます。もちろんそのレベルではプロとして通用しませんので、まず文法を徹底的に勉強して理解できるようにしておきましょう。

そこで翻訳者に求められる文法のレベルですが、最低限高校の授業で習う文法は身につけておく必要があります。ただし高校の英語教育にはかなり高度な内容が含まれていますので、文法にあまり自信がないという方はまず中学の文法から復習することをお勧めします。

英語翻訳者を目指す学習の応用編

プロの英語翻訳者を目指して日々勉強している方の多くは、他の方が実際にどんなルーティンで英語学習しているか知りません。他人の英語の勉強法を知ることにはたくさんのメリットがあります。

新たな英語の学習方法を知ることで、日常の英語勉強のマンネリ化を避けられます。また高いレベルで勉強している人を真似ることで翻訳スキルの上達も期待できます。

ここからは応用編として英語の勉強法について紹介していきましょう。

英単語ボキャブラリーを増やすために興味のある洋書を読む

プロの英語翻訳者を目指す方の多くは読書好きではないでしょうか?そこでお勧めなのが毎日欠かさず洋書を読むという勉強法です。

英語のボキャブラリーを増やすのに読書はとても効率の良い学習法です。特にお勧めなのは、同じ洋書を繰り返し読んで英語基礎力を上げる学習法です。

上達のコツは「1回目は辞書を使わずに読書を止めないで読み進める」こと。もちろんわからない単語がたくさん出てくると思いますが、文脈から単語の意味を推測するスキルを身につけることも大切です。

そして二回目に読む時には辞書を使って、自分が推測した単語の意味と照らし合わせながら読みます。こうすることによって基礎的な英語力のアップが期待できます。

英語の文章構造をしっかり学ぶ

プロの翻訳者が常に意識しているのは英語原文の文章構造です。英語と日本語は全く異なる言語です。実際に英語で書かれた記事や文献を目にすると分かりますが、英語ではまず結論から先に述べます。

英語の基本の文章構造は

  • ・まず結論から述べる
  • ・その結論に至る理由を述べていく
  • ・そして最後にもう一度結論

これが基本になっていますので、常にこの文章構造を頭に置くことで、比喩表現や効果的な強調なども理解しやすくなります。

英英辞典を使って勉強する

英英辞典を使うメリットはたくさんあります。普段から使うようにしていれば「英語を英語のまま理解できる」ようになります。

例えば一つの単語を英日辞典で調べてしまうと、頭の中で一旦日本語に訳してから理解するという思考回路ができあがってしまいます。

英英辞典を翻訳の勉強のために使うことで、類語や別の表現方法を知ることができます。このようにして単語を覚えることで、その単語が翻訳の仕事で出てきたとき頭の中で日本語に訳さなくても英語のまま理解できるようになっています。

結果として英文を読むスピードが向上するだけでなく、英文に対する理解力も大幅にアップするでしょう。

英語翻訳者を目指すのに必要のない勉強

ここまで翻訳者としての英語の勉強法について書いてきましたが、最後に翻訳者にはあまり必要のない勉強についても説明しておきます。

  • ・リスニング
  • ・スピーキング

これらは翻訳者に必須のスキルではないものの、映像翻訳を仕事にしたい方はヒアリングスキルが重宝されることもあります。

またTOEICの勉強ですが、高いスコアを取ることは翻訳者として一つのアピールポイントにはなりますが、仕事をするために必須の資格ではありません。

今回のコラムでは、英語翻訳者を目指して勉強している方のために「必要な勉強」について説明しましたが、一番大切なのは好きなことを行いながら英語の勉強を継続するということです。

そのためには「自分の現在地と必要な勉強」をしっかり理解して、ストレスなく効率的に英語勉強ができるようにしましょう。

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