実務翻訳
翻訳の仕事の中でも多くの割合を占めるのが実務翻訳です。数多くの企業や政府機関などで継続的に高い需要がありますので、契約書のような社内文書からプレスリリースなど一般の目に触れるものまで様々なカテゴリーが翻訳の対象となります。さてそんな実務翻訳ですが以下の特徴があります。
■求人需要が特に高くジャンルも多様
実務翻訳がカバーするジャンルは多く、ざっくり分けただけでも5種類以上にカテゴライズされます。
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1.IT
このジャンルは特に需要が増えてきています。仕様書や製品カタログ、規格書など専門知識が必要なジャンルも存在します。
ITに紐付いたテクニカルなものも全てこのジャンルに含まれます。
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2.特許関連
特許翻訳とは、特許申請などに関係のある文章を翻訳する仕事となります。専門性が高いジャンルで、翻訳する文章には特許明細書や補正書などがあります。
特許関連を専門とした翻訳者が比較的少ないこともあり、優秀な人材は常に不足している状況です。また 英語の需要が多い のもこのジャンルの特徴だと言えます。
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3.医薬
医薬翻訳においては「医学」「薬学」「医療機器」の三つの分野の文章を翻訳する仕事となります。具体的には医学論文や医学学会などの資料の翻訳、そして治験関連文章や新薬の承認申請文書の翻訳があります。
実務翻訳の中でも特に専門性が高いジャンルとなりますが「常に需要が高く安定している」「景気などの影響を受けにくい」「翻訳者が得る報酬はやや高め」などのメリットが考えられます。
このジャンルに関しては医学などのバックグラウンドのある人や、薬や人体について学びたいという方が向いています。
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4.金融・経済
金融翻訳における翻訳者の仕事は、金融業界で発生する文書の翻訳となります。翻訳者が請ける件として多いのは、投資家などに向けた研究レポートなどの翻訳です。
機関投資家などに向けた金融系のレポート翻訳が多いため、一件当たり翻訳の分量は多くありませんが、納期が短めに設定されている場合も少なくありません。このジャンルでは質が良くてスピード感のある翻訳が求められるのが特徴です。
過去に金融機関などで勤務経験のある人であれば、是非専門分野として選ぶべきジャンルでしょう。
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5.法律関係
法律や契約書に関する翻訳業務を行いますが、他の分野と比較しても景気の変動を受けにくいのが特徴的です。
またこの分野において翻訳者には、高度な英語文法力が必要です。一つの文章が非常に長くわかりにくいことがありますので、翻訳者には 「文章そのものの構造」をしっかり分析して読解するスキルが求められます。
またもう一つ特徴的なのは、契約書には法令に基づく独特の言い回しやルールなどがある点です。翻訳者はそのルールを遵守して作業する必要があります。
■働き方は自由!フリーランスなど翻訳者が選ぶことができる
数多くのフリーランスが活躍しているのがこのジャンルです。翻訳会社のトライアルを受けてからフリーランスの翻訳者として仕事を受注するのが一般的なスタイルです。もちろん企業に就職して、社員として翻訳経験を積んでから独立することもできますので、ご自身に合った働き方が選べます。
■実務翻訳でデビューを目指すなら専門分野は先に選びましょう
実務翻訳においてはどのジャンルでも高い専門性が求められます。これからフリーランスで翻訳者デビューを目指す方に求められるのが、「専門分野をまず決める」ということです。専門分野を選んでから勉強を進める方が、数多くのメリットが存在します。
最初からジャンルを絞り込んで勉強すれば、翻訳経験を積めば積むほど作業効率は高くなってきます。また専門分野を持った翻訳者には、翻訳会社が依頼しやすいというメリットもあり、それが結果として翻訳品質の安定にも繋がり、さらなるメリットを生み出します。