ご利用企業インタビュー

アラヤ株式会社

ギャラリーのような空間で楽しく仕事を

鮮やかな赤を基調に、洗練されたクリエイティブな雰囲気をかもし出すアラヤのオフィス。社長の中嶌重富氏が同社を設立したのは今から5年前の2004年4月のことです。もともと翻訳業界で働いていた中嶌氏が、仲間4人といっしょに新しい翻訳会社を立ち上げた理由は、これまでにない、新しいタイプの翻訳会社を作りたかったからだと言います。その気持ちが、この赤をコーポレートカラーとした、明るく活気あふれるオフィスにも表れているのでしょう。

「従来の翻訳会社は、機密文書を扱っていることもあり、どちらかといえば地味に、あえてオープンさを強調しないような雰囲気のオフィスが多かったように思います。もちろん、当社でも守秘義務が絶対であることに変わりはなく、その点は十分に留意していますが、一方でクライアントや登録翻訳者の方とのやり取りなどの面では開かれたコミュニケーションの場にしたいという思いがあり、このようなギャラリー風のオフィスを作り上げてきました」(ジェネラル マネージャー一海由美さん)。

オフィスの雰囲気は、訪れるお客様に対するアピールでもありますが、働いている社員の士気を上げる効果も大いにあります。肘掛けの付いた椅子、圧迫感のない低めのパーティションなど、細かいところに気配りがされ、働きやすいオフィスを実現しています。

お客様のより近くに、国内外に拠点を拡大

幅広い分野の翻訳を請け負う同社ですが、特に得意としているのは多言語のマニュアル翻訳やソフトウエアローカライズです。これまでに取り扱った言語は40言語を超え、登録翻訳者全800名のうち、日英・英日翻訳が300名、それ以外の言語が500名を占めます。

「特に多言語展開のローカライズなどは、非常にボリュームがあり、大規模なプロジェクトになりますので、お客様との綿密な打ち合わせや、それによって信頼関係を築いていくことがとても重要だと考えます。そのため、国内外に拠点となる 支社や現地法人を増やしてきました」(一海さん)

2005年ドイツ・デュッセルドルフに、2007年中国・大連に、2008年には中国・香港に、それぞれ現地法人を設立。また国内では2008年に大阪支社、福岡支社を開設しました。

翻訳をメインにしながら、同社では英語または日本語でのライティング、そこからの多言語展開やカタログ・パンフレット・Webのデザインなども行っています。

「製品マニュアルも、テキストだけでなく、デザインも改良することで、単なる説明書から、製品の価値を高め、メーカーとユーザーを結ぶコミュニケーションツールのひとつになります。ただ翻訳だけを請け負う翻訳会社ではなく、制作物の企画から印刷などまで含めて、お客様のあらゆるニーズに応えられる翻訳会社を目指しています」(一海さん)。

ツールを活用して品質向上と効率アップを目指す

登録翻訳者の募集は主に、同社ホームページからと、アメリアの「JOB INDEX」を通して行っています。

「弊社は取り扱い言語の種類が多く、また翻訳分野も幅広いため、すでにお仕事をされている、実績のある方のみ募集させていただいています」(一海さん)

マニュアルやユーザインターフェイスのローカライズをメインにする同社では、翻訳支援ソフトを使っての翻訳のニーズも高いと言います。

「主に使っているのはTRADOSです。訳語の統一ができ、既存の翻訳メモリが生かせるので翻訳期間も短縮できます。従って翻訳の費用も抑えられるというメリットがあり、お客様からもTRADOSでというお話をいただくことが多いのです」(プロジェクトマネージャー長田潤さん)

これまではTRADOSを使っていなかったその他のビジネス翻訳にも、今後は広げていくことを検討中で、TRADOS使用経験のある翻訳者、IT分野を得意とする翻訳者を増やしていきたいという考えです。

「使用しているのはTRADOSだけではなく、自社で独自に開発したツールも多数あります。チェック作業など、システムで自動化できるものには投資を惜しまずに自社開発を行っています。“精度の高い品質管理が行える”“人に頼る部分が少なくなり、スタッフは人でなければできない作業により専念できる”という2つの大きなメリットがあります」(長田さん)。

同社では、登録翻訳者やDTPを依頼している協力会社のスタッフなど、ともに仕事をしていても、日頃はあまり顔を合わす機会のない人々を招待する“オープンオフィス”の日を年に2回ほど設けています。

「だいたい何時頃にお越しいただけるか聞いておいて、担当者がオフィス内を案内したり、お話をしたりします。壁に社員を紹介する資料を展示し、お菓子やサンドイッチをお出しして、くつろいだ雰囲気でおもてなしをしています」
(アカウント エグゼクティブ伊藤美緒さん)

オープンオフィスの目的は、第一に会社や社員のことを知ってもらい、ファンになってもらうこと。そうすることによって、パートナーとして一緒によい仕事をしていこうという意識がお互いに高まります。

子育てサポートで働きやすい職場を実現

社員にはワークライフバランスを大切にして活躍してもらいたいという思いから、育児支援の内容をまとめたパンフレットを用意しています。

「社員がやりがいを持って仕事に取り組み、喜びを見いだせれば、会社の成長にもつながります。これも、そのための取り組みのひとつで、就業規則に育児休暇の規程があっても、実際にはなんだか取りづらい、あるいは取り方がわからない、とならないために、このようなパンフレットを用意しました」(一海さん)

現在、育児中のため出社せずに自宅で仕事をこなしているコーディネーター業務のスタッフもいるそうです。

まずは子育てサポートからはじめ、今後もさまざまな方面で社員が働きやすい職場を目指します。


プロジェクトマネージャー 長田潤さん

翻訳の際にご注意いただきたい点を3つご紹介します。これはトライアル翻訳評価のポイントともなりますので、ぜひ参考にしてください。まず翻訳会社からの「指示書」をよく読むこと。「翻訳は元原稿に上書きしてください」と指示したのに、元原稿を残したままで送られてくることがあります。どんなに翻訳が正しくても、これは不合格にせざるをえません。

また、原文では同じ言葉なのに、それに当てはめてある訳語にばらつきがあるというケースも見られます。文書全体での表記の統一は、後工程の手間を考えると非常に重要なことで、それがきちんとできているかどうかは、トライアルの際の重要な判断基準のひとつと位置づけています。

それから、一読して、日本語として不自然だ、意味が通らない、という訳文に出会うことがけっこうあります。皆さん必ず訳文を何度も推敲されていると思うのですが、提出の前に今一度通して読んで、おかしいところはないか確認していただきたいと思います。最近、翻訳に求められる品質のレベルはますます上がってきており、翻訳の正確さだけではなく、日本語としての完成度の高さが求められています。特に提出期限に余裕がある場合は、訳文を完成させて、翌日に読み直すという作業をすれば、かなり改善されると思いますので、ぜひ実践していただきたいですね。