ご利用企業インタビュー

株式会社コングレ・グローバルコミュニケーションズ(旧 クレエ株式会社)

1975年、クレエ株式会社の前進であるチャイナプロジェクト株式会社は設立されました。中国語通訳・翻訳のスペシャリストだった創設社長が台湾との輸出入を行う会社として立ち上げたのです。日・中・台のビジネスサポートならびに 親善活動、中国語の通訳、翻訳を業務としていました。

その後、1990年に社名を現在のクレエ株式会社と改め、中国語のみならず英語や多言語にも幅を広げていきました。現在は、翻訳、通訳、語学に特化した人材派遣、海外現地拠点を活用した国際ビジネスサポート(マーケティングリサーチや海外進出サポート業務)を4つの柱として業務を行っています。

翻訳事業部では、自動車、光学機器、機械を筆頭に、広告、調査、コンサルティング、医療、ITなど幅広い分野の産業翻訳を請け負っています。翻訳する文書の一例としては、メーカー系では、法令、マニュアル、仕様書、契約書など、調査系なら調査票、顧客への調査報告書など、広告系なら顧客向けのプレゼン資料などがあります。言語比率としては日英翻訳が最も多く、次いで英日、日中、中日、その他ヨーロッパ言語、アジア言語がそれに続きます。

現在、翻訳・通訳業務に関する仕事をしているスタッフ数は海外支社を含め50数名です。インハウス翻訳者と登録訳者約195名が翻訳・通訳業務に当たっています。

「最近の案件をみていると、納期の短縮やクオリティコントロールの難しいものが多くなっていると感じます。そのため、現在もインハウス翻訳者や品質管理者を募集しています。インハウス翻訳者は、プロジェクトマネージャーや品質管理者からも教わることで翻訳力を上げられるので、人材の育成につながると考えています」(ランゲージサービス事業部プロジェクトマネージャー酒井将機さん)

大量のドキュメント翻訳を以前よりも短納期で対応してほしいと依頼された場合、1 人の翻訳者では対応できないので、どうしても複数の翻訳者に割り振ることになり、用語、文体、表記の統一など全体のとりまとめを行う必要が生じます。それを在宅翻訳者さんにお願いすることももちろんできるのですが、クライアントと翻訳者が直接やりとりした方が効率がよい場合も多いので、インハウス翻訳者による対応がベストだと考えています。「社内の翻訳者と在宅翻訳者さんを臨機応変に組合せることで、お客様のニーズに対応していきたいと思います」(酒井さん)

翻訳者の募集は、同社のHPから、またアメリアWebサイトの「JOB」から行っています。募集はプロジェクト単位で、そのプロジェクトに合った知識や経験を持った方を募集するというかたちです。また、在宅ではなくオンサイトで働ける人のインハウス翻訳者、品質管理者としての募集も行っています。

もうひとつ、同社では語学に特化した人材派遣にも実績があり、その登録スタッフの募集も行っています。

「最近の傾向としては、翻訳だけではなく通訳や英文事務もこなせるマルチタスクな人材を希望されるお客様が増えていることが挙げられます」(人財開発事業部キャリアアドバイザー今井美智子さん)

以前は、翻訳だけ、通訳だけというニーズもあったようですが、ここ最近の景気の低迷で、複数の人材を採用する余裕がないので、1人で翻訳も通訳もこなせる人を採用したいという傾向があるといいます。

「翻訳は得意だが通訳はちょっと、という方もいらっしゃるでしょうが、いずれフリーの翻訳者になる方にとって、ビジネス界での実体験は後々役立つと思いますので、興味があってオンサイトという働き方ができるのであれば、ぜひチャレンジしていただきたいと思います」(今井さん)

短納期、高品質のお客様ニーズに応えるために

同社は、2003年に上海オフィス、2005年にサンフランシスコオフィスを開設し、今年はフランス・パリにオフィスを開設する予定があります。東京を含めて世界の4箇所に拠点をもつことで、時差を活用できます。中国語は上海オフィス、英語はサンフランシスコオフィスでのクオリティコントロールが可能になり、より高品質の翻訳を仕上げることができるようになりました。

また、翻訳支援ツールの導入にも積極的です。
「翻訳支援ツールはIT系翻訳という先入観がある方もいらっしゃるかもしれませんが、それ以外にも有効であると弊社では考えています。実際に以前、IFRS(国際財務報告基準書)の翻訳を大量に受注した際に、翻訳のスピードアップや用語の統一で威力を発揮してくれました。これまでのわが社の財産である用語集や文例集を分野ごとに整備し、また一方でより多くの翻訳者さんに活用いただけるよう翻訳支援ツールの研修も実施しています。さまざまな分野で翻訳支援ツールを活用していただけるプロの翻訳者の育成に今後も力を入れていきます」(酒井さん)


プロジェクトマネージャーを務める3名の方に翻訳者へのメッセージを語っていただきました。

――仕事のパートナーとして翻訳者にどのようなことを感じますか?またお願いなどありますか?

松木「どんな小さな案件でも、お客様がいて、コーディネーターがいて、その先に翻訳者さんがいます。1案件1チームができるというわけです。翻訳者は在宅で1人でもくもくとお仕事をされるイメージが強いと思いますが、チームで動いていることを意識できる人であれば、後工程のことにも自然と頭が回りますし、一緒に仕事をしていてとてもやりやすいと感じます」

藤谷「翻訳には、細かい指示がある場合も少なくありませんが、その指示の内容が変だなと思ったら、どんな小さなことでも先にお知らせいただけると助かります。以前、納品日に仕上がった原稿と一緒に『この指示の内容が不明でした』とコメントをいただいて、ちょっと困ったことがありました」

松木「不明点を解消して取り組んだ方が翻訳の質も高くなるので、確認していただける人は助かりますね」

吉野「なかにはコーディネーターは忙しいから聞くのは悪いと思っている方もいらっしゃるかもしれません。私どももそういう壁を作っている印象をもたれないように注意しなければならないと感じています。また、仕事を始めて間もない方は、レベルの低い質問かも、と躊躇されるかもしれませんが、最初は仕方がないことです。質問は真摯に取り組んでいる証拠だと思っていますので、どんなことでも丁寧にお答えしたいと思っています」

――在宅翻訳者の中にはフルタイムで働けない方もいます。そういう方でもお仕事は可能でしょうか?

藤谷「納期の短い案件だとスケジュールに制約のある方にはお願いするのが難しいこともありますが、例えば私が担当している長期プロジェクトでは、毎日入ってくる仕事を複数の翻訳者さんに割り振ってお願いしているので、週末は仕事ができない、1 日5時間なら可能、などと言っていただければ、それに合わせてお願いすることが可能です」

吉野「そうですね。育児や介護など翻訳以外に優先事項があるけれど、細く長く翻訳を頑張っていきたいという方には、探せばいろいろな取り組み方があると思います。多少、単価が安かったりするかもしれませんが、先を見据えて頑張っていただければと思います」

松木「最後にひとつ。今の時代の翻訳者さんは、語学のレベルだけではなく、PCスキル、各種ツールを使いこなす力、コミュニケーション能力など求められることが増えていて大変だと思いますが、そうしたニーズにも努力して対応していただけると非常に助かります。一緒によい翻訳を作り上げていきましょう」