ご利用企業インタビュー

有限会社エム・アンド・パートナーズ インターナショナル

有限会社エム・アンド・パートナーズ インターナショナル 桃原代表(前)とコーディネーターの小柳さん(後)フリーランス通訳者から会社設立へ

同社を設立した桃原則子さんは、米国で大学を卒業し日本に戻ってきてからフリーランスで通訳の仕事をしていました。「メインはある日本企業が年に5、6回、海外で自社製品や技術を紹介する展示会の英語ナレーションや通訳の仕事で、70〜80人のスタッフが動く大きなプロジェクトでした。仕事を通して専門用語や知識が身につき、また同じスタッフで長く仕事をしていたので、その会社特有の用語などにも精通していき、次第に任される仕事も増えていきました」(代表取締役 桃原則子さん)

さらに日本企業のグローバル化が盛んになると、その企業の展示会の規模もより大きくなり、桃原さんがナレーション、通訳をするだけでは間に合わなくなってきました。そこで今度は裏方の制作側にまわり、複数名のナレーターや通訳者の管理・指導をするようになりました。また、それに付随する翻訳などの業務の依頼も増え、それらを一括して請け負う会社を設立することになったのです。それがM & Partners International Ltd.の始まり、1999年のことでした。

会社とはいえ、コーディネーターは桃原さんを含めて2名。初期の頃はイベントのある時だけ忙しく波のあるスケジュールだったので、基本的にそれぞれ自宅で仕事をし、桃原さんは自宅近くのマンションの一室を借りてオフィスとしていたそうです。

自宅をオフィスに世界規模の仕事を動かす

自宅とオフィスを往復する生活が始まりましたが、当時はお子さんが小さかったこともあり、いくら近いとはいえオフィスに通うのが大変になっていきました。

「海外との仕事は時差があるので夜中や明け方に在席していなければならないことも多く、家事をしに家に帰り、食事をし、お風呂に入ってから、また着替えてオフィスに行き、という感じでした。このような仕事スタイルではいずれ行き詰まってしまうと危機感を感じ、社員がみなそれぞれ自宅で仕事をするサテライトスタイルを模索するようになっていったのです」(桃原代表)

数年後に東京に移転したのを機に、自宅1階をヘッドオフィスとし、社員はそれぞれ自宅で仕事をする現在のスタイルを確立させました。桃原さん自身がフリーランスで長年仕事をしてきた経験があったこと、そして一生仕事を続けていく強い意志を持っていたので、家事や子育てと仕事の両立が大きな課題であったことが、このスタイルに落ち着いた要因だったといえるでしょう。このスタイルが功を奏して、今では子育て中の女性スタッフが主力となり同社を支えています。

その後、徐々に仕事の幅も広がり、現在は翻訳・通訳のコーディネーション、国際展示会などのイベントプロデュース、海外プレゼンテーションや商談のサポートなど幅広い分野の業務を行っています。

コーディネーターのプロも育てていきたい

翻訳では、主に通信技術、法律関係、エンターテインメント、マーケティングなどの分野を得意としています。また、通訳に付随して、通訳者を派遣する会議の資料を事前に翻訳する、といった依頼も少なくありません。

「現在、通訳・翻訳で各1名のコーディネーターが活躍してくれています。実は以前は社員という雇用形態でしたが、最近、業務委託に切り替えました。きっかけは、スタッフのひとりが遠方に引っ越すことになったこと。プロジェクトごとの業務委託のほうがフレキシブルに働けると思ったからです。業務連絡は、メールは必ずCCで送る、社内のイントラネットで情報を共有する、複数の人数で同時に電話で会話ができる“カンファレンスコール”で会議をする、など、さまざまなツールを活用して円滑に行っています」(桃原代表)

同社の登録翻訳者の募集はアメリアや自社HP より行っていますが、同時にコーディネーターの職に興味がある人の応募も歓迎しているそうです。

「コンサートで言えば、コーディネーターは指揮者、翻訳者はソリスト、それぞれ求められる資質が違うと私は思います。だから翻訳者同様、在宅フリーランスで活躍するコーディネーターがいてもいい。クライアントからご指名がくるようなプロフェッショナルなコーディネーターがたくさん育ってくれればと思っています」(桃原代表)

わが社のここが自慢!

サテライトスタイルが同社の大きな特長のひとつですが、それも含めて、「温かみのある会社」かつ「プロフェッショナルなコーディネーション」が自慢であると桃原さんは胸を張ります。「翻訳者さんからも『仕事に温かみを感じる』『面倒見がいい』というお言葉を頂戴することがあり、これはわが社の誇りだと思っています」(桃原代表) 

自身が通訳者として多くのコーディネーターと関わりを持った経験から、“プロじゃないコーディネーター”にいやな思いをしたことも少なからずあったと言います。「いちばんイヤだったのは、『仕事をあげる』という態度のコーディネーター。同じプロ同士という発想があれば、そうはならないはずです」(桃原代表)

普通の会社とは違い、サテライトスタイルなので就業時間のコアタイムがない同社では、場合によっては夜中でも対応することがあるそうです。「小さい子どもがいると夕方の時間はいちばん忙しかったりするもの。コーディネーターもみな母親ですので、そのあたりはよくわかっています。締め切りを夜の9時や、場合によっては夜中の12時に設定するなど、融通を利かせています。それはサテライトオフィスだからこそできるのだと思います」(桃原代表)

スタッフからひとこと!

同社で翻訳のコーディネートを担当する前田美鈴さんは、昨年の秋に家族の都合で大阪に引っ越し、現在は大阪の自宅で仕事をしています。今回は、カンファレンスコールを使ってお話を伺いました。 

「急な引っ越しだったので、普通の勤務スタイルでは仕事は辞めざるを得なかったでしょう。でも以前からサテライトで仕事をしていたので、まったく変わらず続けることができました。5歳の子どもがいるのですが、急なことで保育園が見つからず春までは子どもは自宅にいます。そのぶん手もかかりますが、このスタイルなら何とかスケジュールを調整してできると思います。

翻訳者さんにも小さいお子さんがいらっしゃる方も多く、締め切り時間などは配慮するように心がけています。『保育園は大丈夫ですか?』などと確認をすることもあります。

翻訳の仕事に関しては、翻訳者さんにとってよい翻訳と、クライアントにとってよい翻訳のゴールがずれることがあるのですが、クライアントの意見を理解して、修正などに快く対応してくださる方であれば、次回もまた一緒にお仕事したいなと思います」(前田さん)

また、通訳のコーディネートを担当している小柳幸美さんはアメリア会員で、社員から業務委託に雇用形態が変わってからは、フリーランスの翻訳者として翻訳会社に登録して、そちらでの翻訳の仕事も始められたそうです。

「子どもが6年生になり、仕事の時間も以前より多く取れるようになりました。翻訳の仕事は朝早い時間に、コーディネーションの仕事は相手の時間にあわせて日中に行うことが多いです。子育てをしていると突発的に何が起こるかわかりません。なるべく締め切りぎりぎりにならないように、前倒しで仕事をするように心がけています」(小柳さん)

働く女性へのメッセージを発信中!

働く女性を応援したいとおっしゃる桃原さん。ご自身の経験談や働く女性へのインタビューなどを同社のHPやブログ「モモノリ!勝ち負けよりも価値を撒け」から積極的に発信しています。仕事と家事や育児との両立に悩んでいる方、またちょっと疲れてしまって元気がほしい方は、ぜひ覗いてみてください。先輩からの温かいメッセージが励みになるでしょう!
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