ご利用企業インタビュー

株式会社インターブックス

株式会社インターブックス幅広い分野、言語で信頼を得る

地下鉄九段下駅から徒歩1分ほどのビジネス街にオフィスを構えるインターブックスは、英語、中国語、韓国語を中心に世界各国語の言語を扱う翻訳会社です。

「公文書やアニュアルレポート、企業のホームページ、産業翻訳から、映像字幕、書籍の翻訳まで、幅広く対応しています。クライアントも、国際機関、官公庁や自治体、企業、大学・学会などさまざまです」(代表取締役 松元洋一さん)

2011年9月に発行された新刊『オーラルヒストリーの理論と実践』(ヴァレリー・R・ヤウ著、吉田かよ子監訳)

今年で会社創立21年目。創業以来、“質の高い翻訳”をテーマに取り組んできており、リピート受注も多いそうです。

「仕上がりは必ず対象言語のネイティブと日本人の双方のチェッカーが目を通し、必要があればその分野の専門知識を持ったスタッフが細部の確認をしています。質はもちろん、納期や料金、あるいは当社からのご提案など、単なる翻訳だけではないプラスアルファの価値を見出していただいているようで、ありがたいことです」(松元さん)

登録翻訳者は現在約200名。随時募集しているとのこと。

「応募書類やトライアルの訳文は、ベテランのスタッフが目を通して判断をさせていただいています。仕事をお願いするようになったら、訳文の質に加えて、締め切りに遅れたことがない、連絡が取れやすいなども重視しています」(松元さん)

ニッポンの技術のすばらしさを世界に

会社創立メンバーの中に編集経験者がいたため、もともと出版分野が得意でしたが、その後、産業翻訳へと幅を広げ、そして最近は改めて特許翻訳に注力しているといいます。

「国内の特許出願はここ数年減少に転じていますが、外国での出願の比率は上がっており、今後はさらに外国出願の重要性は増していくでしょう。企業にとって国際的な知財戦略の強化は失敗できない取り組みですから、特許翻訳サービスを提供する者には、技術知識・法制度理解・言語センス・スピードがより厳しく求められています。以前から特許関係の翻訳案件をお受けすることはよくあったのですが、特に最近は国内の企業が中国など英語以外の国の知財戦略にますます力を入れてきているために、多言語の特許出願にまつわる翻訳案件数も伸びてきています」(松元さん)

そして同社では、各分野の専門知識を持った翻訳者のネットワークの拡充を積極的に進め、ITや機械、バイオやケミカルをはじめとして、幅広くいろいろな技術分野の翻訳に対応できるように体制を整え直したそうです。

「技術立国であるニッポンは、知財大国としても世界の中でもっとステータスを上げていけるはず。そのお手伝いができれば本当にうれしいです」(松元さん)

翻訳を通してどのような社会貢献ができるか

「わが社が特別な思いを持って臨んできた分野の1つに『国際協力』があります」と松元さん。「国内の独立行政法人の各種報告書やパンフレットなどのほか、外国人医療の現場で用いられる多国語会話集の翻訳や制作にも多数携わりました。世の中や文化の向上に貢献するというのは、翻訳会社としての1 つの責務だと考えています」とのこと。

また、日本文化を外国へ発信しようと、日本のコミック作品の外国語版制作にも取り組んでいるそうです。

松元さんが米国の書店で見つけ、日本語版出版にまでこぎつけた米国コミックスの日本語版、最新刊は『サンドマン5』(ニール・ゲイマン著、海法紀光訳)

「コミックは世界に誇れるわが国の文化。自国の文化をワールドワイドに広めていくことは本当にうれしいことです。訳文の中のフレーズが、地球規模の流行語になるかもしれないね、などと翻訳者と話しています(笑)。電子書籍という媒体の普及に拍車をかけているのがコミックで、目下、国内の各出版社もラインナップの充実に力を入れています」(松元さん)

文化の発信という面では、日本の文学作品や実用書を海外に紹介するために、効率的に翻訳を進めるためのシステム構築も企画しているそうです。

翻訳を通して世の中にどのように貢献できるか。そうした思いを翻訳者たちと共有しながら、ひとつひとつ形にしていきたいという同社。今後もさらなる広がりが期待できそうです。

「翻訳」「編集」「出版」の3つの柱

まず、社名について松元さんが説明してくれました。

「『送り手と受け手をつなぐ』という意味のINTERと、『質の高いメディア』の創造を志す気持ちをこめたBOOKSを合成した造語です。会社を立ち上げた20年前はメディアといえばブックス、つまり紙でしたが、ご承知のとおり現在は各種のデジタルメディアが幅を利かせています。当社の強みは創立当初から翻訳に加えて、編集「つくる」、出版「情報を発信する」という3つの柱を持っていることです。雑誌の編集から学術報告書の編集・出版まで、ライター、校正、校閲、デザイナーなどのプロフェッショナルなスタッフやパートナーを抱えており、それぞれの専門スタッフが、お客様の利益を最大限に考え、最適なコストパフォーマンスでクオリティの高い作品を創り出すことができ、ワンストップの受注が可能になっています」(松元さん)

翻訳したものをMS-Wordのファイルとして提出するのはもちろん、それをさらにデザインレイアウトしたり、プログラミング言語を使用してソースコードを作成しWebサイトのデータとして納品したり、あるいは映像字幕のテロップの形式にしたり、電子ブックの形態にしたりと、多種多様な納品形態に対応しているそうです。

「最近では、ホームページ翻訳に関するお問い合わせが増えており、既存の日本語のホームページをベースに、英語、韓国語、中国語(簡体字と繁体字)を作成したいという相談が相次いでいます。外国語の文字をインターネット上できちんと表示させるには、それなりの知識や技術が必要です。昔はところどころ文字化けを起こしているホームページをよく目にしましたよね。ホームぺージの多言語化に際しては、まずホームページの翻訳を翻訳会社に依頼し、その仕上がりをホームページ制作会社に渡すという流れが多いのではないでしょうか。当社は早い時期に、翻訳からホームページ公開までをワンストップで受注できる体制を整え、『こういう色づかいのほうが現地の人に好まれます』『こんなデザイン要素が入ると、印象が強くなりますよ』など、いわゆる翻訳を超えた部分での提案も行っています」( 松元さん)

まさに、編集のスキルを大いに生かしたサービスが同社の強みというわけです。

翻訳者さんに望むこと

同社でコーディネーターを務める 李紅 ( りこう ) さんは中国語のほか、英語、韓国語、そして日本語を自在にあやつるクワッドリンガル。

「外国人のクライアントや翻訳者とのコミュニケーションも円滑にこなして、翻訳者の力量を最大限に引き出し、かつクライアントの要望を的確に反映した訳文づくりに一役も二役もかっています」(松元さん)と、コーディネーターとして同社で重要な役割を果たしています。そんな李紅さんから、ともに仕事をする翻訳者に向けてのメッセージです。

「応募者の方のお話をうかがっていてちょっと驚くのは、PowerPointやExcelなどのビジネス・ツールにあまり明るくない方が意外に多いことですね」(李さん)

このあたりは、ビジネス関係の案件が多い同社ならではのキーポイントなのかもしれません。では、現場ではどんな翻訳者が望まれるのでしょうか。

「翻訳原稿と向き合うことはもちろん、いろいろと資料を探して当たってくださっている翻訳者さんは、やはり訳文のできばえが違うと感じます。また調べた結果、どうしてもわからないこともあると思うのですが、その旨のコメントをきちんとわかりやすく残してくださる方はありがたいです。それからビジネスの世界では基本的なことではありますが、連絡が早い、こまめに連絡をくださる、といったウェル・コミュニケーションな翻訳者さんは、クライアントからの翻訳の評価も高いように感じます。残念ながら、これとは逆の方もいらっしゃるのですが、一緒によい翻訳を仕上げていきたいと考えておりますので、心当たりのある方は、ぜひ気をつけていただきたいです」(李さん)