ご利用企業インタビュー

株式会社グローバル・トゥー・ジェイ

金融・経済分野を専門に高品質の翻訳を提供

グローバル・トゥー・ジェイは金融・経済分野に特化した翻訳会社。同社が専門分野を一つに絞るのは、質の高い仕事をするためには集中が何よりも重要と考えているからです。

会社設立のきっかけは、同社代表・宮嶋佳代子氏の経験がもとになっています。日本経済新聞ヨーロッパ社およびアメリカ社の金融・経済記者として活躍していた宮嶋氏は、現地の金融機関から送られてくる調査レポートなどの日本語版を 目にする機会がありましたが、訳文の質が高いとは言いがたいものばかり。それを見て「自分のほうがもっとうまく訳せる」、「この分野の翻訳のニーズはある」と感じていたそうです。以前から起業したいという夢があり、良いビジネスアイデアが見つかったと思ったそうですが、宮嶋氏はすぐに会社を興すよりもまず、自分で翻訳をやってみることに。固定客を確保した時点で日経新聞を退社し、仕事が軌道に乗り始めた2000年、グローバル・トゥー・ジェイを設立しました。

現在、社員数は4名で、1名が翻訳コーディネーター、3名が社内翻訳者。登録翻訳者は32名います。主な取引先は証券会社、銀行、保険会社など。投資家向け調査レポートを中心にプレゼンテーション資料、プレスリリース、IR関連文書などの翻訳を請け負っています。

スピードとリサーチ力重視の時代

同社で翻訳コーディネーターを務める本多さんは、金融・経済翻訳業界の最新の動向について「弊社が最も多く手がけている投資家向け調査レポートの翻訳に関して言えば、納期の短縮化が挙げられます。ここ数年、厳しさが増してきてい
ますね」と話します。

納期が最も厳しいのはデイリーレポート。毎朝5時頃に届く原文をマーケットが開く前の午前7時頃までに翻訳しなければなりません。ウィークリーレポートなども、以前に比べると原文が届いてから訳文を納品するまでの時間がさらに短くなってきているとのことです。

「プロの翻訳者になれば、実際の仕事ではトライアルの時ほど時間をかけられません。一定水準のクオリティを保つのは当然のことながら、処理するスピードも要求される厳しい世界です。とはいえ、翻訳者になったばかりの方に納期の厳しいものをいきなり依頼することはありませんので安心していただきたいですね。ただ、そうしたものもいずれは担当できるよう、翻訳力を身につけていってほしいと思います」

スピードのほかに重要なのがリサーチ力。限られた時間で質の高い翻訳をするためには、効率よく調べものをしなければなりません。インターネットを使えばスピーディーな調査が可能ですが、いろいろなサイトが玉石混交しているため注
意が必要。信頼できる情報か見極める力が不可欠です。インターネット検索が苦手でも慣れればコツがつかめてくるので、日頃から検索の練習をしておくとよいとのことです。

トライアル合格率1%の狭き門

自社サイトなどを通じて年に2回実施されるトライアルでは毎回かなりの応募者がありますが、合格者は100人中1〜2名程度の狭き門です。

トライアルの合否判定のポイントは、金融知識、英文読解力、日本語文章力、そしてリサーチ力の4点です。

「これらのすべてが一定レベルに達していなければトライアルに合格するのは難しいですね。弊社が重視するのはあくまでも訳文のクオリティです。金融業界での職歴があるに越したことはありませんが、特別重視しているわけでもありません。実際、弊社で活躍している登録翻訳者で業界未経験の方はかなりいます。また、許される範囲の誤訳がトライアル訳文に若干あったとしても、翻訳者としての可能性があると感じられる方には仮登録していただくこともあります」

金融業界での実務経験はあればもちろんプラス。ただし、業界経験がなくとも、専門知識は努力次第で後からいくらでも身につけられるもの。心配は無用なようです。

あたり前のことを きちんと!

入社してそろそろ4年になります。翻訳に関係した仕事に興味があったので、ここに来る以前はIT分野中心の翻訳会社でチェッカーをしていたこともありました。翻訳コーディネーターという職業は未経験でしたが、縁あって入社することになりました。

弊社の良いところを挙げるとすれば、それはどの立場であれ「常に完璧を目指す姿勢」だと思います。翻訳者やエディターは完成度の高い訳文に仕上げるために最善を尽くし、私は翻訳コーディネーターとしてきめ細かな顧客対応を徹底するほか、翻訳者の方々に対する指示を確実に漏れなく伝えるよう心がけています。どんなことでも「まあ、いいか」などと適当に片付けてしまわないことですね。あたり前のことほど実践するのは簡単ではありません。それだけに重要なことだと感じています。

翻訳者に望むこと

金融・経済翻訳者としてプロ意識の高い方が望ましいですね。実際、弊社の登録翻訳者の方々は翻訳のクオリティとビジネスマナーの両面において常に完璧を目指して日々、仕事に取り組まれています。

例えば、弊社は日本語完成版ファイルをフィードバックとして担当翻訳者に送るようにしていますが、その方がフィードバックを次の仕事に反映しているのに気づくと、向上心のある方だなと思います。また、こちらからのメールに対する返信が迅速な方も一緒に仕事がしやすいです。現在、翻訳者を目指してトライアルに挑戦されている方にも、ぜひこうした姿勢を心がけていただければと思います。