ご利用企業インタビュー

株式会社シュタール ジャパン

株式会社シュタール ジャパン自社開発ツールで行う技術系翻訳に定評

シュタール ジャパンはスイスに本社がある翻訳会社STARの日本法人です。スイス本社は1984年に、シュタール ジャパンはその4年後の1988年に設立されました。現在は世界31カ国に47拠点、従業員数900人のネットワークがあり、豊富なリソースで多言語翻訳に対応しています。

主に受注する分野は、自動車、機械、エレクトロニクス、計測、自動制御、ロボット、精密機械、医薬などです。

「自動車関連の翻訳からスタートした経緯から、現在も全体の約半分が自動車・自動車関連部品の翻訳ですが、これにとどまらず最近では技術系翻訳のほかに、一般消費財や文化事業のプレスリリースやカタログ、Web サイトの翻訳なども手掛けています」(営業企画部マーケティングマネージャー 小倉富規子さん)

自動車のマニュアルは世界中のユーザー向けに多言語に翻訳するニーズがあるため、アラビア語、ギリシャ語、エストニア語、クメール語など稀少言語への翻訳実績も数多いといいます。また、マニュアルなど大量のドキュメンテーションを短期間で指示通りに翻訳するために、初期の段階から自社開発した翻訳支援ツールを活用してきました。その翻訳メモリを製品化し、「Transit」として1994 年にヨーロッパで販売を開始、1997年には日本版もリリースしました。

翻訳から制作までワンストップ

社員は40名。うちソフトウエアのローカリゼーション専属チームが5名、ローカリゼーション以外の翻訳のコーディネーターが15名、翻訳チェッカーが10名、残りは営業や翻訳支援ツールのサポート、DTPなどのスタッフです。

「ローカリゼーションには翻訳はもちろんプログラムのコード修正、ローカライズ後のテスティングなど技術的な作業も発生するため専属のチームが担当しています」(小倉さん)

翻訳は、外部の登録翻訳者に依頼しますが、チェックに関しては基本的に社内に専属のスタッフがいます。それぞれが担当のクライアントを持ち、定期的な仕事を受け持つ割合が多いからだそうです。

「フリーランスのチェッカーだとその都度スケジュール調整が必要で、定期的な案件でも同じ人にお願いできるとは限りません。既存のお客様のレギュラーの仕事は、内容を熟知したチェッカーが確実に仕上げる必要があるので、社員が専任で受け持つようにしています」(業務部品質管理マネージャー堀部千晶さん)

また、DTPに精通したスタッフが常駐し、印刷用のレイアウトからウェブデザインまで社内で対応できるので、カタログ、ウェブサイトなどお客様が希望する最終形にまで仕上げて納品できる体制が整っています。

英語のほか定常的にドイツ語から日本語への案件も

翻訳言語としては、英日翻訳が全体の半分程度、次に独日翻訳、日英翻訳がそれぞれ1割ずつ、残りが多言語翻訳だといいます。

「会社設立当初、ドイツ語から他の言語への翻訳から始まったので、今でもドイツ語圏のお客様が多くいらっしゃいます。通常はドイツ語を英語に訳して、それから多言語へ展開するのですが、時間がない場合などは、ドイツ語から直接日本語への翻訳依頼があります」(小倉さん)

登録翻訳者は約100人で、英日が約8割、独日、日英がそれぞれ約1割、その他は若干名です。翻訳者の募集は同社のWebサイトから通年募集しているほか、特定の案件で急募する場合は同社Webサイトのほかアメリアの「JOB」も活用しています。

「トライアル課題は何種類か用意していて、応募時にお送りいただいた職務経歴書などを拝見して、それに応じたトライアルを実施させていただいています」(小倉さん)

「トライアルでは翻訳力を総合的に判断して合否の判定をしますが、それだけですべてがわかるわけではありません。やはり実際の仕事を丁寧に積み重ねていくことが大切です。実際の仕事で評価が高ければ、そこから継続して仕事をお願いしていくことになります」(堀部さん)

わが社のここが自慢!技術翻訳の多彩な実績をベースに守備範囲を拡大

設立から20年以上、自動車を中心に技術系の翻訳を数多くこなしてきた同社だけに、ユーザー向け、トレーニング用、品質管理、修理などの各種マニュアルの翻訳には定評があります。最近は製品カタログやプレスリリース、Webサイトなど一般顧客に向けた文書の翻訳も増えてきましたが、自動車や自動車部品、時計やカメラなどの精密機械、自転車といった商材の場合は、その製品に使われている技術を正しく理解したうえで、あまり技術に詳しくない人にも読みやすい訳文に仕上げなければなりません。そこには、技術翻訳に精通した翻訳者やコーディネーター、チェッカーがこれまでに積み上げてきたスキルが生かされます。

「持っている技術的な知識を生かし、幅広いドキュメントの翻訳をしたいという向学心、好奇心の強い方には、非常にやりがいがある案件が揃っていると思います」(小倉さん)

特に技術文書の場合は、自社開発のTransitという翻訳メモリを翻訳者に無償貸与して、翻訳の質の向上に努めています。自社開発のソフトで、サポート専任のスタッフもいるので、翻訳者からの疑問にもすぐに対応できます。

「Transitでなくても翻訳メモリを使ったことがある方ならすぐに慣れると思いますので、ぜひトライアルにご応募いただきたいと思います」(小倉さん)

スタッフからひとこと!

仕事は丁寧に、常に向上心を持って

登録翻訳者とは、お互いに仕事に責任を持ち、一緒にいいものを作っていこうという気持ちを共有しながら、長くつきあっていきたいと話す堀部さん。そのために翻訳者にどのような資質を求めているのか伺いました。

「細かいことに気づいたり、丁寧に仕事をしてくださる方はありがたいです。例えば、同じような仕事を続けてお願いしたときに『今回こうなっていますが、前回はこうでしたがどうしましょう?』と確認してくださったり、『ここは前回こうだったので、こうしたほうがいいと思います』とこちらが気づかないところまで指摘してくださるような方は信頼感が増します」(堀部さん)

翻訳者側からすると、そこまで細かいことを尋ねたら迷惑かも、と考えてしまうかもしれませんが、特にトライアルに合格してすぐの仕事で、お互いの仕事のやり方にまだ慣れていないときは、丁寧にコミュニケーションを取り、疑問点をすべて解消してから翻訳するのがいいようです。

「それから、自動車や機械など、翻訳者さんそれぞれ自身の専門分野があると思いますが、そういうベースを持ちつつ、新しい技術や企業の動きにアンテナを張って、常に向上しようという意識のある方は、いつも丁寧ないい仕事をしてくださるように感じます。逆に、向上心のない方は、仕事が流れ作業的になってきて、気のゆるみからかつまらないミスが出てくるようです」(堀部さん)

トライアルの結果だけではなく、コーディネーターは毎回の仕事で翻訳者を評価しており、努力を重ねている翻訳者、進歩のある翻訳者には、次も仕事をお願いしたいと考えているとのことです。常に初心を忘れず取り組みたいものです。

それから、同社で最も多いのは英語から日本語への翻訳ですが、もともとドイツ語の翻訳から始まったので、今でも独日翻訳のニーズが定常的にあり、技術的な知識を持つ独日翻訳者を常時募集しているといいます。

「特にドイツ語の場合に感じるのですが、翻訳者さんを募集すると、語学のプロではあるが技術系のことは苦手、という方がけっこういらっしゃいます。弊社の場合、圧倒的に技術文書が多く、プレスリリースや社内報でも技術に関する内容が出てくるので、ある程度技術分野の専門知識を持っている、あるいは技術系の職場で働いた経験があって、原文を読めば何を言っているのか勘が働くといった方の応募をお待ちしています」(小倉さん)

左がマーケティングマネージャーの小倉さん、右が品質管理マネージャーの堀部さん