ご利用企業インタビュー

株式会社ワカール

株式会社ワカール『わかりやすい言葉で世界をつなぐ』をモットーに

株式会社ワカールは、コンピュータ、ネットワーク、制御機器の取扱説明書、オンラインヘルプなど、各種マニュアルの企画・制作を手がける会社です。設立から28年目の2012年7月に心機一転、現在の社名に変更しました。

「弊社の経営理念である『わかりやすい言葉で世界をつなぐ』を一言で示せるように、この社名に決めました」(代表取締役更科潤二さん)

創業当初は、コンピュータ関連の広告、イベント、雑誌の企画・制作を中心に業務を行っていたそうです。

「1980年代後半のパソコンが普及しはじめた頃、マニュアル類の出来がまだあまりよくなかったようで、お付き合いのあったメーカーの方から、『書く仕事をしているなら、うちのマニュアルを作ってもらえないか』とご相談をいただくようになり、マニュアル制作の業務を始めました。会社設立4年目にはマニュアル制作がメインになり、1990年代半ばからは英語をはじめ外国語へのローカライズのニーズも高まり、日本語での制作に加えて翻訳も請け負うようになりました」(更科さん)

創業時から一貫してIT分野の仕事を手がけ、長年この分野に携わり蓄積してきた知識や経験を生かして、最近ではマニュアル制作に加えて、eラーニングサイトの翻訳、マーケティングツールの翻訳・制作なども手がけています。

社内整備と研修でビジネススキルを磨く

経営理念にもうたわれている「わかりやすさ」については、社名を変更した一昨年の7月から会社全体に浸透させたいと、さまざまな取り組みをしているそうです。

「お客様に対して『わかりやすい』ものを提供するためには、社員の行動や考え方の中にわかりやすさをすり込んでいく必要があると考えています。そのひとつが資料の整理です。担当者が病気で休んでも、誰が見てもわかりやすく整理されていれば代わりの者がすぐに仕事にかかれます」(更科さん)

そこで朝の30分間は整備(整えて、仕事に備える)の時間として、月曜は書類の整理、火曜はパソコンの中の整理、水曜は担当箇所の掃除など、毎日必ず社内を“わかりやすく”してから仕事に取りかかるようにしています。

「社内がわかりやすくなっていると仕事の効率が上がります。それがスピードアップや品質向上につながり、結果としてお客様の満足度アップになると思うんです」(更科さん)

仕事環境の整備に加えて、社員研修に力を入れているのも同社の特長です。毎朝30分の整備の後に10分程度の朝礼の時間があり、そこでは電話応対や挨拶の仕方などビジネスに関するトレーニングをします。隔週土曜日の午前は出勤日で、さまざまなテーマの勉強会を開きます。火曜の夜には自由参加で、新しいソフトの使い方や、翻訳の仕方の講習を行っているそうです。

Trados使用が必須、英日・日英は半々

マニュアル制作の企画から印刷まで、ワンストップで請け負うことを特長としている同社。

「受注している案件の中で翻訳が絡むものは全体の6 割程度。言語としては英語がほとんどで、英日・日英は半々くらい。ほぼ100%がTrados を使用する案件です」(更科さん)

現在、社内スタッフは社長以下3名で、主に企画・編集・翻訳コーディネートを行っています。それに加えて、翻訳者をはじめチェッカー、デザイナー、イラストレーター、カメラマン、DTP オペレーター、印刷所など、多くのパートナーとの協業でお客様のニーズに応えています。

「多くの外部パートナーの皆さんとの協業で仕事を進めていますので、社内スタッフの仕事としては、お客様のニーズを引き出し魅力的な企画をご提案すること、そして外部パートナーとの密なコミュニケーションにより制作物の品質を確保することが最も重要だと考えています」(更科さん)

登録翻訳者は現在30人ほど。常時仕事を依頼している人はそのうち10人くらいだといいます。

「募集に関しては、主にアメリアの『JOB』を利用しており、あとはお付き合いのある翻訳者さんにご紹介いただくこともあります。応募の際の条件は特にありませんが、弊社HPをご覧いただいているようで、IT分野に明るい方にご応募いただいています」(更科さん)

わが社のここが自慢! 一つのチームで“わかりやすさ”を実現させる

“わかりやすさ”をモットーに、長年のノウハウを生かしてマニュアル制作に取り組む同社では、共に制作に携わる協力パートナーの方々との関わり方を大切にしています。

「つい先日も、翻訳者さんやデザイナーさんから印刷会社の方まで皆さんに声を掛けて懇親会を開きました。制作会社や翻訳会社は、普段の仕事はほとんどメールで済んでしまい、一緒に仕事をしている仲間であっても顔を合わせる機会がなかなかありません。でも、実際に対面して話をしてみないと、相手がどういう人なのかわからないと思うんです。人間としてお互いに知り合って仕事をしたいという思いがあり、定期的に懇親会を開いています」(更科さん)

特に仕事の話をするわけではない、それぞれ自由に話して、一緒に楽しむ時間を持つことが、その後の仕事によい影響をもたらすと更科さんは言います。

「自分が翻訳したものを、この方がデザインして、こんなふうに印刷されているのか、と同じ案件を担当した者同士、話も弾みますし、次からは『顔見知りのあのデザイナーさんが仕事をしやすいように』と自然と気を配るようにもなると思うんです。お客様から見れば、翻訳者が社員であろうと、外部スタッフであろうと、すべてひっくるめてワカールなんです。我々はチーム・ワカールとして動かなければならないし、翻訳者さんをはじめとした外部スタッフの皆さんにチーム・ワカールだと意識してもらわないと、いいものはできない。そのための仕組みを作りたいと思っています」(更科さん)

スタッフからひとこと!

チームとして一緒によいものをつくり上げる意識を

チーム・ワカールの一員として、翻訳を担当していただく翻訳者の方に期待することを社長の更科さんに伺いました。

「翻訳者さんは、翻訳して納期までに納品したら『はい、終わり』ではないと私は思っています。フィードバックは必ずします。修正をしていただくこともありますし、次回のために何らかの知識を習得していただきたいという思いもあります。その気持ちに共感して、チームとして機能しているんだということを理解してくださる方と一緒に仕事をしたいと思っています」(更科さん)

また、翻訳者は仕事の依頼を待つだけではなく、少しはアピールすることも大切ではないかと更科さんは言います。

「翻訳者さんとお付き合いを始めるきっかけといえば、トライアルの結果と経歴書くらいしかありません。合格はしたものの、この2つが“普通”レベルだと、お仕事を依頼するきっかけがなかなかなく見過ごしてしまいがちなんです。そんなときに『最近はこんな分野の仕事もしています』『こんな資格を取りました』といった報告をしていただけると、『ああ、じゃあ次回こんな案件をお願いしてみよう』と仕事をお願いするきっかけになります。翻訳者さんからのそんなやる気のあるアピールはありがたいと思います」(更科さん)

最後にスタッフのお二人からもひとこといただきました。

「私は中国人で、日本の大学院を卒業して1年前に入社しました。雰囲気のとてもいい会社で、わからないことはどんどん聞いて仕事を覚えていきたいです」(張佳蕊さん)

「私は入社8カ月で、現在は主に日本語マニュアルの制作を担当しています。マニュアルには決まり事がいっぱいあり、会社ごとに用語を使い分けるなど対応をしながら、なおかつ読みやすい文章をつくっていかなければなりません。そのバランスが難しいと感じています」(今村聡志さん)

「どうぞよろしくお願いします」(張さん、今村さん)