ご利用企業インタビュー

株式会社ガイアブックス

株式会社ガイアブックス自然との共生をテーマに海外の良書を翻訳出版

「地球はひとつの自立した、持続可能な生命体」と捉えるガイア思想のもと、自然と共生する暮らし、人間の自然治癒力の活用をテーマに出版を続ける株式会社ガイアブックス。その前身は1977年に設立された産調出版株式会社で、ブランドとして「ガイアブックス」を展開していましたが、出版コンセプトを表している社名にという長年の思いがあり、2013年1月に産調出版からガイアブックスへと社名を変更するに至りました。

「既に欧米で定着している豊かな文化、ユーモラスで美的な感覚を日本に紹介する、という設立当初の方針から、翻訳出版をメインにしています。具体的には、自然療法、アロマセラピー、ホメオパシー、ヨーガ、オーガニックなど、マインド・ボディ・スピリットをバランスよく整えることで人間の持つ自然治癒力を高め、より幸せに生きていくアドバイスになるような本を発行しています」(編集 飯田裕巳さん)

編集は飯田さんを中心に2、3名で担当し、年間40〜50冊の書籍を発行しています。9割以上が翻訳書で、原書はイギリスが多く、その他アメリカ、ドイツなどの書籍も扱っています。

芯の通ったテーマを貫きつつさらなる広がりを

アロマセラピーやヨーガなどは、最近でこそ日本でもよく知られ、多くの方が実践していますが、ガイアブックスではまだ日本でなじみの薄かった頃から注目し、多くの書籍を翻訳出版してきました。そして最近力を入れているのが、理学療法に関する書籍だそうです。

「これまで同様、ガイア思想の流れのひとつとして、西洋医学ではなく徒手療法で体を整えるさまざまな方法を紹介しています。理学療法士、作業療法士、看護士、介護士など、ドクターに協力する “コ・メディカル”と呼ばれる方々に向けた本です。例えばトリガーポイント、クラニオセイクラル・オステオパシー(頭蓋仙骨療法)などに関する本を既に出版しています」(飯田さん)

自然の恵みをいただくという意味で、オーガニック関連の食の本、ワインの本も多く取り揃えています。さらに日本にはない海外の洗練されたデザインを紹介するシリーズも豊富です。

「美しいメガネの写真集、デザイン性の高い自転車コレクションの写真集、ファッションブックなども手がけています。目で見て楽しむ、ワクワクするような海外の文化を、今後も紹介していきたいと考えています」(飯田さん)

新人翻訳者はスペシャルコンテストで発掘

年間50冊近い本を出版しつづけるために、新しい翻訳者を探すのも編集者の重要な仕事です。

「新しい翻訳者さんにお願いしたい案件が発生したときには、主にアメリアのスペシャルコンテストを利用させていただいています。長年この方法で良い方と出会っており、今後も活用させていただきたいと考えています」(飯田さん)

ガイアブックスでは、商業出版の経験などの条件は特に設定していません。翻訳実績がない方でも参加可能です。

「スペシャルコンテストでは、原書の一部を訳していただきます。いちばん気になるのは、訳文の日本語としての読みやすさですね。専門用語などは、監修者に確認してもらって後からでも正すことができますが、表現については翻訳者さんの翻訳力にかかってきますから。もちろん正確さも重要ですが、読みやすさとのバランスを重視しています」(飯田さん)

スペシャルコンテストへの参加がきっかけで、同社で翻訳者として活躍しているアメリア会員は少なくありません。

「コンテストでは1人しか選べませんが、他にも良い方がいれば登録させていただき別の機会に翻訳をお願いすることもあります。プロフィールの得意分野は参考になるので興味のある分野はぜひ詳しく書いていただきたいです」(飯田さん)

わが社のここが自慢! 会社創設当初から揺るぎない姿勢で

同社は出版社の規模としては大きくはありませんが、それだけに幅広い分野を手がけるのではなく、テーマを絞って、しっかりとした思想のもと、厳選して書籍を発行しています。

「商業出版ですので、売れる本を作らなければならないのは当然ですが、だからといって売りやすいお手軽なものを出すのではなく、会社設立当初からのコンセプトを貫き、物事の本質を捉えた本作りを続けていきたいと思っています」(飯田さん)

ニッチな分野で、専門性の高い本を扱っていることから生じる、本作りの苦労もあるといいます。

「発売後一気に売れるというのではなく、細く長く売り続けるスタイルです。初版部数も抑えたところからスタートしますので、翻訳者さんにお支払いする翻訳料は、印税ではなく、買い取りというスタイルにしています。文芸書ではないので表現に凝る必要はありませんが、海外の文化や概念をしっかり調べて、弊社の本作りの姿勢に賛同して一緒に取り組んでいただける翻訳者の方と出会いたいですね。商業出版の経験がない方、実績を作りたいという方も歓迎です。本作りを通して翻訳者さんが育っていける、そんな関係を築ければと思っています」(飯田さん)

スタッフからひとこと!

しっかり調べて知識を吸収していってほしい

同社の編集部を統括する飯田さんに、パートナーとして翻訳者に求めることを伺いました。

「新たに翻訳者さんを採用させていただく際、商業出版の経験がないことをマイナスポイントとは考えていません。ただ、仕事をする以上はプロですから、責任を持って取り組んでいただきたいと思っています。というのも『初めてなので自信がありません』と判断をすべてこちらに投げかけてくる方が意外と多いのです。自信を持って訳せるまで調べがつかなかったとしても、出来る限り調べて、その調べた内容とともに『ここまで調べて私はこう判断しました』と言ってくださる方でないと、次回またお願いするのは難しくなります」

同じテーマの本を続けて出版することも多い同社では、仕事を通して知識を付けて、さらに成長してほしいと願っていると飯田さんはいいます。

「監修者が付く場合、翻訳者の方には監修者の赤字が入った段階での校正をお願いします。なかには赤字が入ったことで落ち込んだり、しきりに謝ってこられる翻訳者さんもいらっしゃいますが、その必要はありません。赤字はより良い本を作るためのステップです。前向きに捉えて、赤字の内容を吸収して成長していただきたいと思います」(飯田さん)

〜近刊のご紹介〜

『世界のワイン図鑑 第7版』『世界のワイン図鑑 第7版』
ヒュー・ジョンソン/
ジャンシス・ロビンソン著
山本博監修
腰高信子/寺尾佐樹子/
藤沢邦子/安田まり訳

6年に1度の改訂で、40年以上の長きにわたり世界のワイン愛好者から愛され続けているワイン図鑑の最新版。世界最高のワイン評論家&ジャーナリストによるワインの最新事情を解説する一冊。



『ケリー・マクゴニガルの痛みを癒すヨーガ』『ケリー・マクゴニガルの痛みを癒すヨーガ』
ケニー・マクゴニガル著
駒野宏人監修
瓜本美穂訳

ベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室』の著者によるヨーガ実践書。心身についての最新研究とヨーガの伝統的な知恵に基づき、慢性痛を終わらせる方法を伝授する。



『エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション』『エビデンスに基づく脳卒中後の上肢と手のリハビリテーション』
ピーター・G・レビン著
金子唯史訳

脳卒中後の上肢機能回復に関連する最新の研究をまとめた実践的マニュアル書。脳卒中後すぐでないとリハビリの効果は得られないとする既存の概念を覆し、有効なプログラムを提示する。