ご利用企業インタビュー

日本コンベンションサービス株式会社

日本コンベンションサービス株式会社国際コミュニケーションをサポートする

日本コンベンションサービス株式会社(以下、JCS)は、国際会議、博覧会、企業イベント、医歯薬学会、スポーツ競技大会など、海外の要人を招いて開催されるような国際的コンベンションの企画・運営を行う会社です。1967年の創立以来、日本にコンベンション業界を創出し、リーディングカンパニーとして業界を牽引してきました。現在、年間約750件のコンベンションを手がけています。

「国際会議の運営には、通訳や翻訳、運営のための人材手配が欠かせません。そこで創立当初より、コンベンション事業に加えて、通訳翻訳サービス事業、人材サービス事業を立ち上げ、これら3つを柱として幅広くお客様の国際コミュニケーションのサポートを行ってきました」(人材サービス部 営業企画グループ 人材コーディネーター 米澤晶子さん)

翻訳に関するサービスは、国際会議の運営に必要な資料を翻訳するといったニーズからスタートし、その後、一般企業のお客様から会議とは関係のない翻訳を依頼されることも増えていきました。現在では、会議に関わる翻訳は全体の1割程度にとどまり、会議に直接関係のない、さまざまな実務翻訳の依頼も数多く受けているそうです。

「現在は、分野でいうとIT、金融、製薬関連の依頼が多く、全体の7〜8割をこれらの分野の案件が占めています」(インターナショナルコミュニケーション事業部 翻訳・ドキュメントサービス部主任 稲荷義徳さん)

語学に強い人材でお客様のニーズに対応

翻訳業務を請け負うのは翻訳ドキュメントサービス部です。

「国際会議が開催されると、資料文書はもとより、式典で読み上げられるスピーチ原稿の英訳から、晩餐会のメニューの翻訳まで、実にさまざまな翻訳ニーズが発生します。最近は、ミーティング会場などで流す映像の制作が増えており、字幕やナレーションの翻訳も発生しています。また、会議終了後には議事録作成の依頼があります。音声データなどで会議の内容を聞いてサマリーを作成するのですが、会議が英語でサマリーも英語、会議は英語でサマリーは日本語など組み合わせはさまざま。翻訳に加えて要約するスキルが必要になるので難しいのですが、この仕事も翻訳者の方にお願いすることが多いです」(稲荷さん)

言語でいうと、英語の次に多いのが中国語、その他に韓国語、タイ語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語といったニーズもあるそうです。

また同社には人材サービス部があり、こちらでも翻訳のスキルを持った人材を必要としています。

「国際会議に通訳・翻訳者を派遣することがスタートでしたので、現在でも語学に強い人材を求めるお客様が多いのが弊社の特徴です。派遣となると仕事の内容は翻訳、通訳、秘書業務、英文事務、一般事務など複合的になり、翻訳のみというわけにはいきませんが、翻訳の実務経験を積みたい方のキャリアパスとしてのご登録も歓迎しています」(米澤さん)

翻訳者には何よりも正確性が求められる

登録翻訳者、プルーフリーダー、DTP オペレーターなどは、同社のホームページ、アメリアWeb サイトのJOB などで継続的に募集しています。

「応募の条件は特にありませんが、まずは経歴書を送っていただいて専門性を拝見し、弊社でお願いできそうな案件があるかどうかを判断します。さらに実務経験の有無、パソコンスキルなどを見て、仕事をお願いできそうだと判断した方にトライアルを受けていただきます。トライアルは期限を設けていません。皆さんお忙しいでしょうから、1 週間後でもよいので提出していただければと。ただ、期限を設けていないぶん、十分に見直す時間はあるわけですから、正確性は重視しています。トライアルの段階で訳ヌケや調べものの不備などがあれば、合格は難しいかと思います」(稲荷さん)

では、プルーフリーダーの募集ではどのような点を重視しているのでしょうか。

「翻訳者と基本的には同じです。翻訳は信頼のおける方にお願いしていますが、人間ですからミスはいつか起こるものだと思っています。それをプルーフ段階で拾い上げなければならないので、チェックの質は落とせません。プルーフリーダーにも翻訳者と同等、あるいはそれ以上のレベルを求めています。案件によってはプルーフリーダーさんに翻訳をお願いすることもありますので、どちらもできる実力のある方を採用しています」(稲荷さん)

わが社のここが自慢! 長年の実績と幅広い語学関連サービス

JCSが創業した1960年代後半は、東京オリンピックを契機に国際会議やイベントが増加しはじめた頃でした。その後、1970年大阪万博、1986年東京サミット、1998年長野オリンピック、2000年九州・沖縄サミット、2002年FIFAワールドカップ、2005年愛知万博と名だたる会議の開催を裏方として支え、ノウハウを蓄積してきました。

「社会的に注目度の高い会議やイベントの運営にも数多く携わってきました。当然ながら、それに関連した翻訳も弊社で行っています。会議の運営を行っているからこそ引き合いのある翻訳もあり、そのような仕事は翻訳者さんとしてもやりがいを感じていただいているようです」(稲荷さん)

国際会議での通訳者・翻訳者の手配、会議には直接関係のない通訳や翻訳案件への対応、そして企業への人材派遣と、それぞれに語学に強い人材を抱えている同社ですが、社内での情報共有がなされており、登録スタッフは実績を積みスキルアップすることで、活躍の場を広げていくことが可能だといいます。

「登録翻訳者の方には在宅でお仕事をしていただくわけですが、私としては実務経験の有無が重要だと思っています。実際にお客様の声が届くオンサイトでの経験が、訳文に反映されるからです。オフィスで働いた経験のまったくない方は、人材派遣で経験を積むのもひとつの手だと思います。弊社の場合、人材サービスの部門がありますので、そちらで実績を積んだ方がトライアルに合格して在宅翻訳者になるというケースもあります。派遣の仕事に翻訳会社のコーディネーターというものもありますので、それを足がかりにしていただくのもいいのではないでしょうか」(稲荷さん)

「人材派遣では、その方の経歴を拝見し、将来的な希望もお伺いしたうえで、コーディネーターのほうから考えられるキャリアパスをアドバイスさせていただきます。ご登録いただいている方には継続的に、電話やメールでも相談していただけますので、翻訳者の道を目指しているけれども、まだ一歩が踏み出せないという方にもお勧めしたいです」(米澤さん)

スタッフからひとこと!

正確性とスピードをさらに磨いてほしい

翻訳・ドキュメントサービス部の稲荷さんに、活躍する優秀な翻訳者はどのような方か伺いました。

「原文の理解力と訳文の表現力があるのは基本として、それに正確性とスピードが加わった方だと思います。正確性とスピードという2 つは非常に個人差があるのですが、次もお願いしたいと思う方はこのバランスがよく、高いレベルで両方をこなしてくれます。ケアレスミスのチェックなどは、もしかしたらツールを使えば時間短縮できるかもしれないですし、それをするかどうかもその方の努力だと思います。もちろん正確に速く仕上げていただくために、こちらからの指示出しを明確にする、参考資料を付ける、といったことには十分気をつけるようにしています」(稲荷さん)

翻訳者の資質としてパソコンスキルも重視していると稲荷さんは言います。

「ときどき『コメントの付け方がわかりません』『変更履歴って何ですか?』といった質問を受けることもありますが、基本的なアプリケーションであるMicrosoft Word, Excel,PowerPoint は使いこなしてほしいですね。納期の短い案件では、レイアウトの編集などの後工程にあまり時間をかけられないこともあり、翻訳者の方にパソコンスキルがあれば非常に助かります」(稲荷さん)