ご利用企業インタビュー

株式会社アミット

株式会社アミット人的ネットワークを生かしてアジア言語サービスを

株式会社アミットは2006年に創設されました。代表取締役の芦塚洋美さんは、前職で培ったアジア言語を中心とする語学に堪能な人材ネットワークを生かしてネットビジネスをしたいと考え、この会社を立ち上げたそうです。
「最初に手がけたのは、インターネットを使って外国語を学ぶことのできるサイト『ぺらぺらワールド』の運営でした。当時はブロードバンドが普及しはじめた頃で、Skypeを使った英会話レッスンがいくつか登場していましたが、英語以外の言語が学べるサイトはまだありませんでした」(芦塚さん)

それと同時に、知人からの引き合いが多かったアジア言語を中心とした翻訳サービスも始めました。
「ネットビジネスは軌道に乗るまでに時間がかかります。一方、翻訳サービスはかつての人的ネットワークをたどれば、すぐに対応することができました。ネットビジネスが軌道に乗るまでは、できることを何でもやろうというつもりで始めましたが、翻訳業のほうの需要がどんどん高まり、そちらに費やす時間が長くなっていきました」(芦塚さん)

最初の1年は知人から依頼される仕事がほとんどでしたが、紹介などで徐々に仕事が増えていき、会社設立3 年目には、自社サイトに「アジア言語専門の翻訳会社」と明確に打ち出していたそうです。

マイナー言語を含め約60カ国語の実績

会社設立から8年、現在は翻訳・通訳・海外調査の3つが業務の中心です。翻訳が全体の7割、通訳が2割、海外調査が1割といったところだそうです。
「翻訳に関しては、やはり英語の需要が圧倒的に多いです。次いで中国、韓国、タイ、ベトナム、インドネシアなどのアジア言語。今はスペイン、ドイツ、フランスなどの欧州言語も受けています。マイナー言語ではネパール、ベンガル、ペルシャ、モンゴル、それから北欧、東欧の言語の需要もあり、希少言語を含めると約60言語に対応しています」(芦塚さん) 翻訳の需要の多くは日本語から多言語への翻訳で、全体の8割を占めているそうです。内容は、広報関係、会社案内、ウェブサイトが多く、ネパール、ベンガルなど開発途上国の言語になると、ODA関係の書類、技術研修の資料などの翻訳ニーズが高くなるそうです。
「最近はアジア言語の通訳のニーズが増えています。外国人を日本に呼んで研修プログラムを実施する企業が増えているようで、さまざまな国から来た研修参加者のために、アジアの複数言語の通訳者を派遣するといった仕事があります。海外調査のほうは、アジア言語に対応できる調査会社が少ないということで、会社設立2年目くらいから依頼が舞い込むようになりました。調査の内容は毎回さまざまなので、その都度手探りでできる限りのお手伝いをしています」(芦塚さん)

多言語の翻訳者を通年で募集中

現在、社員は15名、全員がコーディネートとチェックの仕事を担当しています。
「中国語、韓国語、英語は専任の担当者がいますが、それ以外の言語はすべてのコーディネーターが担当します。また、当社では採用時に英語+1言語できることを重視しているので、スペイン語、フランス語、ポルトガル語等の校正も社内で行っています」(芦塚さん)

日本語から多言語への翻訳だけでなく、英語から多言語への翻訳依頼も多いそうで、その場合は翻訳者は日本語を理解しないので、英語で仕事を依頼することになるといいます。「登録翻訳者は現在、約4000人。日本人はそのうち約半分です。アメリアでは『会員プロフィール検索』をよく利用させていただいています。言語や得意分野などピンポイントで人材を見つけることができるので重宝しています」(芦塚さん)

現在、登録翻訳者の募集は自社サイトから行っています。「現時点で翻訳者が不足ぎみの言語はポルトガル語やスペイン語ですね。英中韓などメジャーな言語はトライアル課題を用意していますので、経歴書を精査してトライアルをお願いしています。マイナー言語の場合は、ご応募いただいたらまず登録し、仕事が発生したときに少量の有料トライアルを受けてもらうシステムをとっています」(芦塚さん)

わが社のここが自慢! スピーディな対応で厚い信頼を獲得

アジア言語を得意とするアミットには、翻訳会社から多くの翻訳依頼があるそうです。翻訳会社の多くは英語を得意としているため、自社では対応しきれない言語の翻訳依頼が来た場合、希少言語を多く扱うアミットのような専門性の高い翻訳会社に依頼することがあるのだそうです。

そのような付き合いのある翻訳会社から「アミットは見積もりをスピーディに出してくれるので助かる」とよく言われるそうです。特に難しい内容でなければ1時間以内に、確認が必要な場合でも半日以内には見積もりを出すことができると言います。
「見積もり依頼に素早く対応することは重要だと考えていますので、基本的には1時間以内には送るようにしています。ただ、翻訳会社が自社で翻訳せずに、他の翻訳会社に依頼する案件というのは、マイナー言語だったり、難しい案件だったりすることも多いので、その場合は弊社で受けられるかどうか事前に確認が必要になります。

すぐに翻訳者を選定し、この内容の翻訳を受けられるか、受けた場合はどのくらい時間がかかりそうか、確認します。他社にとってはマイナー言語でも、弊社では頻繁に扱っている言語ですから、翻訳者とのコミュニケーションもスピーディに行えます。お客様には遅くとも半日以内には見積もりのお返事ができていると思います」(芦塚さん)

翻訳会社からの下請けの仕事となると、その翻訳会社がエンドクライアントから受けた日程よりも短い日程で受けることになるため、自然と短納期の案件が多くなります。
「必然的にスピーディに対応してくださる翻訳者さんに継続して仕事をお願いするようになり、それもあって見積もりの提出も翻訳そのものも、スピーディな対応が可能になっているのだと思います」(芦塚さん)

スピーディに対応するから継続して依頼される。継続して依頼されるから翻訳会社との付き合いも、翻訳者との付き合いも密になり、スピーディに対応できる良い翻訳者が育っていく。そんな良い循環が生まれているようです。

スタッフからひとこと!

納品前にあと一回読み返す習慣を

約60言語を扱い、日本語から多言語への翻訳案件が多いという同社ですが、意外にも最も慎重になるのは和訳と英訳の案件だそうです。
「お客様のほとんどは日本人で、翻訳の担当者ともなると英語はできる方がほとんどなので、和訳と英訳はお客様チェックがかなり厳しくなります。特に和訳については、日本語としてのなめらかさについてご指摘を受けることが以前よりも多くなっています。しかし、翻訳者の数が少ない言語になるほど、日本語の質は十分とは言い切れず、あと一回読み直して日本語を練り直してくれたらもっと読みやすくなるのに、という訳文を送ってくる人がまだまだ少なくありません。ベテラン翻訳者の方は、その点、しっかり推敲してくださっていると思います。経験の浅い方にも、あと一回読み返す習慣をつけて、日本語の質の向上を図っていただきたいと思います」(芦塚さん)

また仕様が複雑な案件、面倒な調査の案件を断る翻訳者さんが少なくないことも悩みのたねだそうです。
「これは仕方のないことではあるのですが、複雑な仕様の案件は1度誰かにお願いしたら、次もその方にお願いしたいと思いますので、継続したお付き合いにもつながります。コーディネーターも人間ですので、難易度の高い案件に積極的に対応してくれた人には、次には好条件の案件をお願いしようという意識も働きます。どんな案件でも意欲的に取り組んでくださると本当に助かります」(芦塚さん)