アメリア会員インタビュー

笹川 美穂さん

笹川 美穂さん

翻訳会社での経験を実務翻訳にも活かす

プロフィール

英日翻訳者 兼 英日/日英チェッカー。翻訳業界内でさまざまな立場にいた経験を活かし、翻訳の後工程を意識した対応で「安心して依頼してもらえる翻訳者」であることを心がけている。
大学の英文科卒業後に特許翻訳に従事した後、翻訳会社でコーディネーターに。登録翻訳者との連絡、納品までの段取りのほか、営業担当者との顧客訪問やクレーム対応なども経験したことがフリーランスとしての自分のあり方を見つめるよりどころとなっている。その後、同社のチェッカー兼翻訳者、新聞社での記事翻訳を経て、地方への引っ越しを機に現在はフリーランス。
小さい頃から図書館と読書が大好き。週末には子どもと一緒に図書館に出かけ、めいっぱい絵本を借りてくるのがおきまり。

翻訳とチェックの二本立て

自宅近くからの富士山。肉眼では写真の十倍くらい大きく見えます

加賀山 :今日は静岡県で実務翻訳をしておられる、笹川美穂(ささがわ みほ)さんにお話をうかがいます。いまのお仕事やこれまでの実績として、IT系マーケティング、ニュース記事、社内報、広告、大型国際競技大会の関連文書などをあげられていますが、まず「IT系マーケティング」というのは、具体的にどのような内容でしょうか?

笹川 :私の場合には、アメリカのIT大手企業がエンドクライアントでして、そこからのお仕事を翻訳会社経由で引き受けています。アプリのマニュアルなどもありますが、だいたいはもう少し柔らかめといいますか、従業員向けの文書が多いです。たとえば、有給休暇の取り扱い、勤務満足度のアンケート、研修用の資料、もう少しマーケティング要素が入ったものですと、一般消費者への説明のしかたとか、主催するワークショップの運営方法やお客様への接し方などを指示する文書などがあります。

加賀山 :一般ユーザー向けのプレスリリースとかではなく、そのIT大手の社内資料が多いようですね。いま何社ぐらいの翻訳会社とつながりがありますか?

笹川 :登録しているのは7社ですが、定期的にお仕事をいただいているのは、そのうちの2社です。

加賀山 :「社内報」というのは、いまおっしゃられたIT企業内のニュースレターのようなものですか?

笹川 :それもありますが、以前、翻訳会社に勤めていたときにも、海外での社員の活躍やイベントの様子を取り上げた読み物的な記事をチェックしたり、訳したりしました。

加賀山 :「広告」も訳されるのですね?

笹川 :件数は多くありませんが、時計とか化粧品などの広告を訳した経験があります。

加賀山 :いまお仕事の割合として多いのはどういう分野でしょう。

笹川 :翻訳のなかでは、ほぼ9割以上が先ほどのIT大手企業からの仕事です。ただ、いまは英日翻訳と、英日・日英のチェックという二本立てで仕事をしていまして、月によって案件の入り具合はちがいますが、だいたいチェック2〜3に対して翻訳1ぐらいの割合です。チェックだけという月もあります。
 希望としては、それが1対1ぐらいになるといいんですが、まだ子供が小さくて育児もありますので、その点スケジュールを立てやすいのはチェックの仕事なんですね。

加賀山 :そうなんですか。

笹川 :ええ。翻訳だと、すぐに取りかかりはじめて、当日中や次の日とかに納めて(笑)ということもありますが、チェックの場合、どなたかが翻訳をしているあいだにチェッカーを探すので、比較的時間の余裕があるんです。「訳文があさってあがってくるので、そこからチェックをお願いできますか」というふうに。
 つまりチェックのほうが見通しを立てやすいので、しばらくは自分の希望と状況とのあいだでバランスをとりながら両方やっていきたいです。

加賀山 :翻訳とチェックの仕事のどちらを受けるかは、ご自身でコントロールできるんですか?

笹川 :それはあまり……(笑)。流れにまかせれば、たぶんチェックの仕事ばかりになります。そこを意識的に翻訳用に空けておいて、翻訳がぱっと出てきたときに対応している感じですね。案件次第、お声がけ次第といった面はありますが。

加賀山 :同じ翻訳会社から両方の仕事が来るのですか?

笹川 :いまのところだいたい別です。翻訳のほうを増やしていきたいので、いつもチェックを受ける会社にも、翻訳をやっていますとアピールして、少しずつ翻訳の仕事もいただけるようになってきました。

新聞社で派遣社員として働いたことも

加賀山 :経歴についてうかがいます。アメリアのプロフィールは現在に近いところから書いておられますから、こちらも時間をさかのぼっていきましょう。フリーランスになられたのはいつごろですか?

笹川 :2018年です。それまで関東で仕事をしていたんですが、結婚を機に静岡に移りました。こちらでオンサイトの仕事を探してもあまりなくて、結果的に2018年末ぐらいにフリーランスになりました。

加賀山 :4年目ということですね。仕事も含めて、静岡にすっかり落ち着かれましたか?

近所の紅葉スポット。なかなかゆっくり散歩はできませんが……

笹川 :暮らしやすさでいうと、地方のほうがいいですね。いまは夫の職場も、保育園も徒歩圏内ですから、コンパクトにまとまっています。ちょっと離れると車が必要ですが。
 仕事のほうも、コロナ禍があったので、どちらにしろオンラインが増えていたと思います。先日も東京の翻訳会社にオンラインで面談をしていただきました。ただ、むかし翻訳会社に勤めていたころには、大きなプロジェクトがあると、フリーランスの翻訳者に声をかけて、そのときだけオンサイトで来ていただくこともありました。プロジェクトの出だしでコミュニケーションを密にして軌道に乗せ、あとはそれぞれで訳すというアレンジです。フリーランスでも東京の近くにいれば、そういうチャンスがありえますから、選べる仕事の幅は東京のほうが地方より広い気がします。

加賀山 :そういえば、コロナに関連してお仕事の内容が変わったようなことはありましたか?

笹川 :翻訳対象の内容については、従業員に対する支援、たとえばCOVID-19で入院した場合の補助制度とか、店舗でお客様対応をする従業員への指示などが出てきましたが、大きな変化はありませんでした。もともとエンドクライアントはIT企業ですから、オンライン研修などはコロナ以前から導入されていたと思います。また私の場合、2020年前半のコロナ対策がとくに厳しかったころは育児で休業していました。なので、業務量が激減するなどの打撃からは免れることができました。

加賀山 :翻訳のお仕事は先ほどうかがいましたが、チェックについては、外国の法律文書、契約書、社内規程、プレスリリース、業界レポートなど、分野が多岐にわたっていますね。

笹川 :翻訳会社でOJT的に仕事の幅が広がっていましたので、それがフリーになってからも続いています。

加賀山 :フリーランスになるまえは、新聞社に2年ほど勤められました。そこではどういう仕事をされていたのですか?

笹川 :経済、企業系のニュース、たまに社会的、文化的なニュースが入ってくるので、それを翻訳していました。

加賀山 :それは外電というか、英語で入ってくるニュースを日本語に翻訳したのですね?

笹川 :はい。ブルームバーグのニュースを日本の新聞に載せるために翻訳していました。紙面上の文字数制限がありますので、多少内容をピックアップしたり、求められる長さに合わせて整えたりして、最終的な記事に仕上げていました。

加賀山 :記事の編集もされていたわけですね。就職の動機は何だったのですか?

笹川 :和訳の仕事をもっと増やしたいなという思いがありました。ただ、専門分野がまだなかったので、どうしようかなとアメリアの求人を見ていたところ、新聞記事の翻訳という求人があったんですね。読者が一般の人ですから、日本語も訴求力のあるものが求められるし、翻訳者としてのスキルアップと経験につながると考えました。
 実際に勤めてみると、金融や経済など、やや専門的でむずかしい内容もありましたが、それでもまわりに先輩方がいましたので、ここでもOJTのようなかたちで経験を積むことができました。記事の作り方なども、新聞記者の方から教えていただけたので、恵まれていましたね。

加賀山 :アメリアの求人が役に立ったのですね。ほかにアメリアに入ってよかったと思うことはありますか?

笹川 :アメリアのウェブサイトは毎日見て、求人をチェックしています。いま登録している会社のほとんどがアメリア経由です。こちらからも応募しますし、プロフィールを見て先方から声をかけていただいたケースもあります。

加賀山 :トライアルも受けられましたか?

笹川 :向こうから声をかけていただいたところも含めて、登録している会社はすべてトライアルを受けています。あとは、ウェブサイトの記事を見て情報収集したり、毎月の情報誌も読んでいます。今後の目標として、もっと企業のトライアルを受けたり、定例トライアルを活用したりしたいですね。

加賀山 :アメリアに入られたのは、フリーランスになってからですか?

笹川 :いいえ。じつはかなりまえです。2007年からフェロー・アカデミーに通いはじめたのですが、そのときにアメリアにも入会しました。フェローでは、文芸の基礎講座から、児童文芸、こだまゼミと学びました。

翻訳会社での勤務経験

勤務先とは別の英字紙で開催された英和翻訳コンテストで佳作入選。優秀作品として訳文が紹介されたこともありました

加賀山 :新聞社のまえは、翻訳会社に4年ほどお勤めだったんですね。そのうち1年間がコーディネーターで、3年間が翻訳者兼チェッカーでした。コーディネーターというのは、ある翻訳の案件が来たときに、誰にお願いするかというようなアレンジを決める仕事でしょうか?

笹川 :はい。私がいた会社では、営業の方が取ってきた案件をコーディネーターに渡し、コーディネーターが品質管理の担当者と難易度や専門性の高さを相談しながら翻訳の候補者を決め、メールを送ったり、その結果を受けてスケジュールを立てたり、チェッカーを手配したりしていました。

加賀山 :あ、営業の方もいらっしゃるのですね。思えば当たりまえですが。コーディネーターの仕事は、チェックも終わって翻訳が完了するところまでですか?

笹川 :そうです。相手先に納品してくださいと営業に渡すまでですね。営業担当者はファイルを開いて最終確認はしますが、ふつう内容にはタッチしません。継続的なクライアントの場合には、コーディネーターも営業担当者といっしょに出向いて、お客さまの話をうかがうこともあります。

加賀山 :コーディネーターのお仕事でたいへんなところはどこですか?

笹川 :そうですね……すべて(笑)。とくに、「原稿をこういったトーンにしてほしい」とか「関連案件と用語やフレーズをそろえてほしい」とか、営業が聞き取ったクライアントの要望を、翻訳者やチェッカーに正しく伝えることでしょうか。ときには日英翻訳など、母語が日本語ではない翻訳者に向けて指示を書くこともありますし、時差がある相手と連絡をとることもあります。
 翻訳者さんからもコメントが来ますが、それをチェッカーやクライアントがわかるように書き直すことも必要になります。たとえば、「この部分、わかりませんでした」とか「この用語、見つかりませんでした」といったコメントをもらっても、そのままクライアントには返せません。「この部署名は御社のウェブサイトでは見つかりませんでしたので、このようにいたしましたが、御社内で定訳があるようでしたら統一することを提案いたします」というふうに書き換えたりします。
 ほかには、固有名詞が正しいかどうかといった確認もありますね。

加賀山 :やることがたくさんありますね。でも、たとえばいまの例ですと、その会社のウェブサイトできちんと調べる翻訳者もいるわけですよね?

笹川 :いらっしゃいます。「これはここで見つけた」とコメントやURLを残してくださる方もいて、コーディネーターとしては助かりますね。

加賀山 :その後、同じ翻訳会社で翻訳者兼チェッカーとして働かれましたが、移行したきっかけは何でしょう?

笹川 :コーディネーターのときには、時差のある方との連絡で残業したり、フリーランスの方との土日のやりとりもあったりで、時間の管理がたいへんでしたし、俯瞰的に全体を管理するより手元の仕事に集中するほうが自分の性格には向いているとも感じていました。また、将来は翻訳者をめざしていたので、そちらの方向に舵を切りたいという思いも強くなっていました。そんなとき社内にたまたま専属のチェッカーを増やそうという動きがありましたので、それに乗っかるかたちでチェッカーにしていただきました。

加賀山 :チェッカーとしての仕事はどうでしたか?

笹川 :文章がむずかしかったりとか、複数の翻訳者さんに訳してもらったときに用語統一が必要だったりとか、スキルやスピードが求められましたが、コーディネーターのように、同時にあっちもこっちも見るというようなあわただしさは減りました。
 それと、オンサイトでしたので、疑問があるときには直接コーディネーターの意見が聞けて、働く環境としてはやりやすかったです。会社のパソコンやCATツールも使えますし、OJTのようにどんどん経験を積むことができました。

加賀山 :そのころ同時に翻訳者としても、ニュース記事やパンフレット、社内報などを訳されていました。

笹川 :はい。基本的にはチェッカーですが、自分ができそうな短い案件が来たら、コーディネーターや品質管理担当の方と相談して少しずつまわしてもらいました。

加賀山 :社内で翻訳をされたときには、会社の給与とは別に翻訳者として報酬をもらったのですか?

笹川 :そこはふたつのパターンがありました。日中会社に勤務して、いただいた翻訳の仕事をフリーランスとして家で週末に訳すこともありましたし、大型案件などでは、勤務時間内にチェックをする代わりに翻訳をすることもありました。後者なら報酬は日中の勤務分に含まれます。

加賀山 :ご自身が訳されたときには、チェッカーの方が別につきましたか?

笹川 :はい。主に隣の方がチェックして率直な意見を言ってくれるので、そのへんもありがたい環境でした。

加賀山 :勤められた翻訳会社は、かなり幅広い分野を扱っています。ひとつの翻訳会社が、たとえば特許なら特許というひとつの分野ばかりやっているわけではないのですね。

笹川 :そこは会社によりますが、私がいたところは幅広く受けるので、いろいろな仕事が来ていました。専門性が高いと社内の品質管理担当者が判断すれば、チェックはその分野を専門とする方にしてもらいますが、基本的に専門知識は翻訳者でカバーして、チェッカーはケアレスミスとか、訳抜け、誤字脱字などを拾って、クライアントに納品できるものにすることに集中していました。

オンサイトで働くメリットも

加賀山 :その翻訳会社のまえは、半導体関連の技術開発会社で6年間働かれました。知的財産部での日英翻訳です。アメリアのプロフィールに「現在は特許翻訳には対応しておりません」と書かれていますが、もったいないような気もしますけど(笑)。

笹川 :そこは葛藤があるところです。英語圏で教育を受けた経験は語学留学くらいなので、日英翻訳では、最終的に英語が自分の意図しないニュアンスを含んでしまわないかといった不安がぬぐえないというか、居心地の悪さを感じまして(笑)。
 特許では、内容の正確性や権利の範囲を正しく取れるかということがとくに大事ですから、ほかのマーケティングの日英翻訳などに比べたら、英語ネイティブでないことのハードルは低いとは思いますが、もやもやとしたものが残りました。日英、英日の両方向ができると双方のインプットができてよかったかなとも思いますけど、日英だけでしたので。
 特許翻訳を実際にやってみてわかったのは、アメリカの知的財産関連の大きな裁判の行方を追わなければならなかったり、法律が変わったら使える用語も変わったり、かなり日々の勉強が必要な分野だということです。ほかの実務と二足のわらじで続けるには負担が大きかったので、思いきって自分がやりたかった英日のほうに進みました。

リビングでの仕事環境。時間を忘れて没頭してしまうので、タイマーが必需品

加賀山 :そのころフェロー・アカデミーに通いはじめたということは、特許以外の分野もめざしていたということですよね?

笹川 :もともと翻訳をしたいと思ったきっかけが子供のころの読書体験で、小学校の低学年のころから翻訳図書に親しんでいました。『大きな森の小さな家』とか『赤毛のアン』とかの古典が好きで、巻末を読むとだいたい訳者あとがきというのがあって、「ああ、こういう本を読めるのは翻訳というものがあればこそなんだな」と意識に刷りこまれたんですね。
 中学に入って英語を学びはじめ、高校は英語科、大学も英文科で、やはり翻訳がやりたいということで、新卒で翻訳者を雇ってくれる会社を探して見つかったのが、その半導体の会社だったのです。

加賀山 :海外で技術の特許申請をするときに英文が必要になるわけですね。今後の話になりますが、進みたい分野などはありますか?

笹川 :翻訳というと「夢が叶う」といった自己実現の文脈で語られることもありますが、仕事として取り組んでいるので、分野を広げるというより、いまの仕事でもっとスキルアップして、収入面でより安定していけるようにしたいです。念願の文芸翻訳もいつかはやってみたいと思いますが、そのためにも実務翻訳でしっかり稼げるようになることが大事だと考えています。

加賀山 :実務翻訳で収入の道を確保したうえで出版翻訳をと考える方が多いですね。それが安全です(笑)。最後に、コーディネーターやチェッカーをなさった経験から、翻訳者に何かアドバイスのようなものがあったらぜひお願いします。

笹川 :翻訳会社との関係の築き方でしょうか。翻訳会社に自分から働きかけると、思いがけず良い結果が出たり、関係が発展したりすることがあります。私自身の経験で言うと、ある翻訳会社から校正を頼まれたときに、かなりたいへんで、先方のおっしゃる報酬では、時給換算するとすごく低くなってしまうケースがありました。ただ、「具体的にこういう作業が発生して、これだけの時間がかかっている」という報告を途中でしたところ、「それほどの作業量だとは把握していませんでした」ということで、実働分をちゃんと支払っていただきました。
 そういうふうに、翻訳会社に連絡や相談をすることを怖れないほうがいいと思います。先方の指示がわかりにくかった場合などでも、翻訳が終わってから「じつは……」と報告するより、途中の段階で質問、相談してしまうとか、いろいろとオープンな関係を築ければ効率的です。もうやっておられる方も多いと思いますが。
 あと、私はオンサイトで経験したことがすごく学びになったので、これから翻訳者になろうと思っている方も、もし状況や環境が許せば、オンサイトで働きはじめるというのが一押しの方法ですね。コーディネーターやクライアントの声も直接聞けますし、出社すれば仕事も収入も確保でき、OJTで学べますから。

加賀山 :なるほど。いまコロナ禍で仕事はどちらかというとオンサイトからオンラインのほうに移行しているじゃないですか。でも、オンサイトで学べることもたくさんあるわけですね。

笹川 :お話しした私の経験のなかで、何か皆さんの参考になることがあればうれしいです。

■ 翻訳会社で働いたことがある方にインタビューしたのは初めてですが、とても勉強になりました。翻訳者としてだけでなく、翻訳者に依頼する立場からこの仕事を考えてみることも大切ですね。いつか文芸翻訳の道も開けますように。

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