アメリア会員インタビュー

編集者時代は華麗なるF1ワールドを取材 超一流ドライバー、ジャン・アレジ氏の担当編集者として活躍

岡田 :モータースポーツという華やかな世界の取材をしながら、語学力を磨いていかれた脇本さん。海外取材ではF1ドライバーのインタビューなども?

脇本 :はい。インタビューの交渉から、実際のインタビュー、テープ起こし、原稿まで一貫して仕上げていました。

岡田 :それは相当の英語力が必要とされますね。直接一流ドライバーにインタビューできるなんて憧れてしまいます! インタビューはレースの前に行うんですか? それともレース後?

脇本 :インタビューの依頼をすると、たいてい指定されるのはレース前ですね。後ということはなかったです。

岡田 :そうなんですか。レース前はナーバスになりそうな気がしますが……。終わってホッとしてからのほうがいいような(笑)。

脇本 :いえ、レースでは極度の緊張状態を保ちますから、終わったらすぐに帰りたいものなんですよ。インタビューはだいたいレースの前々日くらいが多いと思います。日曜日にレースがあるので、じっくり話を聞くなら木曜日か金曜日。土曜の午後以降に時間をいただくのは難しいですね。

岡田 :プロのドライバーに会ってお話をするというのはどんなお気持ちですか? 緊張しそうです。

脇本 :私は最初からモータースポーツの大ファンというわけではなかったので、人気ドライバーに会うのに特別な興奮もさほどなく……(笑)。淡々と仕事をしていました。ただ男性が多い職場ですから、女性は珍しかったと思います。中には女性のフリージャーナリストさんたちもいますが、レースの世界はヨーロッパの独特な文化で、なかなか入り込むのは難しい世界だと思いました。

岡田 :なるほど。脇本さんの存在は新鮮に映ったかもしれませんね。F1といえば、モータースポーツのなかでも過酷ながらも華やかなイメージがありますが、実際はどんな世界ですか?

脇本 :華やかですよ。お客さんもほんとに華やかで、本物のセレブたち。世界が違うなぁと思いました。特にドライバーはスターです。一方、そのなかでプレスの仕事をする私たちは至って地味(笑)。取材する側ですから、まったくの別世界です。

岡田 :プレスは華やかな世界を伝える裏方さんですね。なにかエピソードはありますか?

脇本 :私はドライバーのジャン・アレジさんのコラムを担当していて、何年か仕事をご一緒させていただいたんです。日本では後藤久美子さんのご主人としても知られる方ですね。私が仕事をはじめたころに後藤久美子さんと彼が出会って……。最初に二人のツーショットを「撮ってもいい?」なんて、気軽に撮らせてもらいました。女性誌だったら大騒ぎだったかもしれませんね。今では3人のお子さんと幸せなご家庭を築かれています。

岡田 :わぁ、アレジさんと言えば超一流ドライバーですね! 後藤久美子さんとのツーショットなんて、キラキラが舞っていそうです。アレジさん、どんな方ですか?

脇本 :とても優しい方ですよ。フランス人ですが、英語とイタリア語も話せる方です。今はレースからは退きましたが、ワイナリーを経営して自分のワインブランドを持つなど、手広くご活躍ですね。

岡田 :超一流のドライバーさんとのお付き合い、うらやましい限りです!

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