岡田 :お忙しい毎日をお過ごしのようですが、脇本さんのご趣味は?
脇本 :趣味は歌舞伎や落語、狂言など日本の伝統芸能の鑑賞です。イタリアから帰国後、日本の文化がとても気になりはじめて……。日本人なのに日本のことを知らなかったことに気付き、もっと知りたい、知らなくちゃ、と思うようになりました。特に最近好きなのは落語です。古典から創作落語まで楽しんで聞いています。人に聞かせるだけで感動させる話芸はまさに芸術ですね!
岡田 :なるほど、落語好きとは、脇本さんはやはり言語に敏感ですね。
脇本 :そうかもしれませんね。そうそう、相撲も行きますよ。実際に見てみると、力士が短時間の取り組みで放出するエネルギーのすごさに感動します。ぶつかる音や緊張感はテレビでは伝わりませんね。
岡田 :今後はそうした日本文化の翻訳などもお考えですか?
脇本 :もしできれば、そうした日本の優れた芸能などを海外に紹介する手助けができればいいなと思います。でも実を言うと、今後いちばん挑戦してみたい分野は児童文学の翻訳なんです。子どものころから名作選などが大好きでしたから、児童文学の翻訳はいつか叶えたい夢です。今後はそちらの世界も広がればいいなと考えています。もちろん、これまでどおりモータースポーツ関連のお仕事も大切にしていくつもりです。
岡田 :なるほど、まだまだ挑戦は続きますね。脇本さん、最後に翻訳を学習中のみなさんにメッセージをいただけますか?
脇本 :まだまだ途上で、メッセージと言えるほどのものはありませんが……。私は翻訳をすることが楽しくて、本当に幸せを感じます。みなさんも何か自分の好きな分野を見つけて、それをずっと突き詰めていくといいのでは、と思います。自分の好きなことならば、きっと思い切りがんばれるはずですから。翻訳の仕事は時に苦しいこともありますが、やり終えた後は大きな達成感を得られる仕事だと思います。ぜひがんばってください!
岡田 :脇本さん、今日はお忙しいところありがとうございました。華やかなモータースポーツの世界を垣間見ることができ、楽しい時間を過ごすことができました。これからもイタリア語に英語に、さまざまな場面でご活躍されることを期待しています!