岡田 :本日のゲストは金融・経済翻訳の分野でご活躍されている藤澤將雄(まさお)さんです。藤澤さんは現在、主にオンライン版金融誌の『バロンズ』や『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記事を中心に翻訳されています。過去にはニューヨークの一流ホテルに勤務のご経験や、ゴルフ番組の吹替え台本、小説、ノンフィクション、ゲームやマンガなどの翻訳のご経験もあるそうです。藤澤さん、今日はよろしくお願いいたします。『ウォール・ストリート・ジャーナル』といえば、世界的に権威のある経済新聞ですね。週にどれくらい訳されるんですか?
藤澤 :だいたい午前中に1本、午後に1本というペースが多いです。これまでにバロンズと合わせると1300本以上は翻訳してきました。
岡田 :1300本以上! お忙しそうですね。どんな1週間を?
藤澤 :平日はほぼ毎日『ウォール・ストリート・ジャーナル』の翻訳で、土曜日は『バロンズ』の少し長めの記事を訳しています。その他に平日の夜には英会話学校でTOEIC対策を教えています。日曜は基本的に休みですが、たまに週明けに出るVIPインタビューや長編記事を担当することもあります。
岡田 :そのスピードで安定した量をこなせるのはさすがです。ところで、藤澤さんは以前はニューヨークのホテルでお仕事をされていたとお聞きしました。しかも超一流ホテルとか。
藤澤 :「ザ・セント・レジス・ニューヨーク」という、ニューヨークでも1、2を争う高級ホテルでした。当時はフォー・シーズンズか、セント・レジスか、と言われていました。
岡田 :ホテルではどんなお仕事をされていたんですか?
藤澤 :最初のホテルではフロントデスクの仕事でしたが、セント・レジスでは英国式の「バトラー」をしていました。フロアごとにいる「バトラー」はお客様の身の回りの世話、コンシェルジュ業務、部屋の清掃チェックなどを任されています。
岡田 :それは素敵! バトラーさんがいるホテルなんて泊まったことがありませんよ(笑)。本物のセレブたちがニューヨークの常宿にするようなホテルなんでしょうね。
藤澤 :そうですね、ほとんどの方はリピーターです。世界トップクラスの裕福な方たちがご利用になるホテルですから、「世界のお金持ちは桁が違うなぁ」と思いました(笑)。
岡田 :きっとさまざまなご経験を積まれたことと思います。今日はそうしたニューヨークでのお話を含め、翻訳の勉強やお仕事のお話など、詳しくお聞きしたいと思います!
|