「直訳っぽい」と言われたら――英訳・和訳で意識したい、言葉ではなく“意味”を訳すコツ
「間違いではないはずなのに、“直訳っぽい”と言われてしまう……」
翻訳を学んでいる方から、よくいただくご相談です。
原因の多くは、原文の単語や文の形を、そのまま置き換えてしまうこと。英訳でも和訳でも、大切なのは「言葉」ではなく「意味」を訳すことです。アメリアWebサイトに掲載中のコラムから、ネイティブチェッカー、英訳者、校閲者の視点をもとにポイントをご紹介します💡
【英訳編】日本語の形に引っ張られない📒
1. 名詞には「a」か「the」を
日本人の英訳だとわかる一番のポイントは、冠詞の抜け落ちだそうです。可算名詞は、a / the を付けるか複数形にしましょう。
2. 主語を選び直す
「オプションは、お客様のニーズに応じて選択できます」は、Options can be selected… よりも Customers can select options… のほうが英語らしい文になります。
3. 単語ではなく意味を訳す
「目を細めて言った」を with narrowed eyes とすると、英語では不快感を表す表情になってしまいます。笑顔なら smilingly などが自然です。
【和訳編】日本語の訳文を整える📒
1. 主語と述語のねじれをなくす
長い文ほどねじれやすいもの。修飾語を外して文の骨格を取り出すと、問題が見つけやすくなります。
2. 接続助詞「が」に注意する
「優れた技術者ですが、スポーツが得意です」のように長所を並べると、読み手は逆接と受け取って引っかかります。「〜である上に」などに言い換えましょう。
3. 作品の舞台に合う表現かを確かめる
例えばロンドンが舞台の小説で、刑事が「仏さんの身元は?」と言ったら違和感がありますよね。うまい表現を思いついたときこそ、一歩引いて考えることが大切です。
【共通編】英訳と和訳で“逆”になる「つなぎ言葉」📒
英語は曖昧さを嫌い、文と文の関係を because などではっきり示します。一方、日本語は文脈で伝わるなら、接続詞を省いたほうが自然に読めることも多い言語です。
【よくある質問】
Q. 直訳と意訳は、どちらがよいのでしょうか?
A. どちらが正しいということはありません。原文の意味と意図を正しく伝えるために、訳文の言語として自然な表現を選ぶことが大切です。
【まとめ】
訳文を見直すときは、「原文の形をなぞっていないか」を意識してみてくださいね😊
練習問題や詳しい解説は、アメリアWebサイト「お役立ち情報集」でお読みいただけます。
英訳力up 誌上セミナー 第2弾【前編】
日本語を磨く方法 第5弾【後編】
(※いずれもアメリア会員専用ページです)
事務局 N
