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情報誌・コラム
アメリア会員インタビュー
中 純子さん
坂田
:今年から情報誌『Amelia』で行っている定例トライアル〈実務〉の審査員をしていただくことになっていますよね。
中
:はい。定例トライアルは、私がフェロー・アカデミーで教えている生徒のみなさんも大勢の方が受けているようですが、みなさん「レベルが高い」って言っています。だから、これでいい成績を取ることを目標にして、ぜひ頑張っていただきたいです。
坂田
:先生の審査は厳しいですか?
中
:ええ、厳しくしますよ(笑)。最高レベルの「AA」は、「私よりうまい」という人だけに付けたいと思っています。きっといると思いますよ。
坂田
:プロの翻訳者に「参った!」と言わせるレベルということですね! 審査員として、勉強法など何かアドバイスがあればお聞かせ願えますか?
中
:わからないところはインターネットなどをつかって徹底的に調べるということがひとつです。それから訳し方としては、まず早めの時期にざっと訳しておいて、それを2回か3回に分けて見直し、少しずつ手を加えていくというのがいいと思います。最初のうちは原文が頭の中にあるので直訳調になりがちです。ですから、最初は原文を見ながら訳す、次に原文と訳文を照らし合わせて間違いを見つける、最後に原文から離れて日本語だけで推敲する、と3回ぐらいは段階を踏んで見直した方がいいと思います。それに、締め切り間際になって一気に仕上げようと思っても、必ずどこかでミスをしてしまいますから。
坂田
:ということは、情報誌『Amelia』が月末に届いたら、まずいちばんに定例トライアルを訳すのがいいということですね。
中
:焦って早めに出す必要はないので、1カ月たっぷりと時間をかけて取り組んでいただきたいと思います。私が実際に仕事をするときも、時間に余裕があれば、必ず一晩おいて見直してから納品するようにしています。完璧だと思っても、一晩おくと、またいろいろとミスが見つかったりするものなんです。
坂田
:定例トライアルへの取り組み方、とても参考になりました。さっそく実践してみたいと思います。
■
本を読むのも、映画を観るのも大好きだという中純子さん。「書籍や映像の翻訳に興味はありますか?」と尋ねたところ、「書籍の翻訳は実は長年の夢なんです。でも、今はまだローンも残っているし、老後の楽しみに取っておきます(笑)」とのことでした。翻訳はいくつから始めても遅いということはなく、いくつまででも続けられる仕事ですよね。
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